

仏教看護・ビハーラ学会(藤腹明子学会長)の第6回年次大会が8月27日から29日まで、新潟県上越市で開催された。28日午後には上越教育大学学校教育実践研究センターで、国際シンポジウム「東アジアにおけるビハーラの展開と現状」が行われ、日本・韓国・台湾3国の特色や課題について、医師・ビハーラ僧・研究者らが議論した。韓国・台湾の尼僧ら15人を含む135人が参加した。
台湾・慈済大学病院の緩和ケア医である王英偉氏は、仏教の緩和ケア施設で、他宗教の患者をケアする場合などについて説明。「まず患者の宗教を学び、患者と一緒に讃美歌を歌い、祈り、患者の信仰をもう一度よみがえらせる。時にはシスターや神父につなぐ」とし、「宗教師の役割は患者の心に寄り添うこと。宗教の専門家としてではない」と述べた。
台湾大学病院のチャプレンである尼僧の宗惇法師は、「末期がん患者の全人的ケア」に、医師や看護師、心理士、宗教師などから成る緩和医療チームであたっていることを説明。「末期に近づくほど、宗教師の重要性が増す」と話し、臨終説法で患者の不安定だった感情が落ち着いていった事例も示した。
これらの背景として、「台湾社会は臨床仏教宗教師の活動に肯定的」であることを指摘。3カ月以上入院している患者98人に宗教師の役割について尋ねたところ、「病人と家族が死に直面するとき、側にいてくれる人」との答えが84・4%を占めたという調査結果を示した。
さらに台湾大学病院で00年から、臨床宗教師の育成が本格化していることを報告。医療スタッフらとチームを組み、「チームで病室に入り、会議も一緒にする」と話した。育成指導の重要な点として、①ケースレポートを継続する②読書会などで経典を読み、どのようにケアに生かすか議論する―を挙げた。
写真=日本・韓国・台湾の特色や課題が明らかになったシンポ
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