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2026/2/19
土宜法龍に知のネットワーク 高野山大学で新資料発見
南方熊楠や富岡鉄斎と交流 密教学科生が授業通じて見出す


土宜の遺品を贈られた富岡鉄斎からの自筆礼状 和歌山県高野町の高野山大学(松長潤慶学長)で調査が進められている高野山真言宗総本山金剛峯寺・新別殿下倉庫の文書群から、明治・大正期を代表する仏教者・土宜法龍と同代屈指の文化人である南方熊楠や富岡鉄斎らとの交流を示す資料が発見された。近年研究が進む近代仏教史の中でも重要な新知見を含むと見られ、これらの分析を通して真言宗の重鎮として活躍した土宜を中心とする知と信仰の交流関係(ネットワーク)が明らかになると期待されている。

 同宗社会人権局が戦時資料の収集と調査に着手する際、宗務所職員が金剛峯寺新別殿下の倉庫から主に江戸後期から昭和中期に至る大量の文書・記録類を発見。整理・分類のため高野山大学に移管し、昨年度から森本一彦教授の授業「民俗調査」の中で学生たちが「1点ずつ頁を開いて埃を払い、文書番号を記したしおりを挟む」作業を行っている。その過程で、文学部密教学科3年生の宮本樹希君が、「土宜大僧正遺産分配請書」という表紙で綴じられた文書の束を見出した。

 幕末の嘉永7年(1854)8月に生まれ、大正12年(1923)1月に遷化した土宜法龍は、高野山大学林長・仁和寺門跡・真言宗御室派管長・真言宗各派連合総裁・金剛峯寺座主・高野山真言宗管長などを歴任した近代仏教界を代表する高僧。今回発見された文書の束を読み解く鑰(かぎ)となる資料が、金剛峯寺の事務方が作成した「前座主土宜大僧正御遺品分配目録」だ。

 土宜の遷化を受けて関係者に膨大な遺品を分配した時の記録で、この中に博物学者で「知の巨人」とも称される南方熊楠や「最後の文人画家」と呼ばれる富岡鉄斎ら錚々たる文化人や財界人の名が記されている。遺品を受け取った人たちからの自筆礼状も一括して保存。この中に南方や富岡の書状があり、新出資料であることが確認された。

 土宜と南方の出会いは明治26年(1893)。日本仏教代表委員としてシカゴ万国宗教会議に参加した土宜がパリへ向かう途次、南方の留学先のロンドンに立ち寄ったことが縁となった。以後、親しく交流し、その具体相が分かる往復書簡が数多く現存している。今回、土宜の遺品「墨塗金蒔絵手文庫」を「拝領」した南方自筆の礼状が発見された。

 富岡は、土宜が初代館長を務めた高野山霊宝館の扁額「放光閣」の題字を土宜の依頼で揮毫。土宜の遺品の中から「樟製調度大箱」「大師之御銅像」などを贈られた富岡が、独特の筆跡で「感激」の念を表す直筆の礼状が見つかった。(続きは紙面でご覧ください)

2026/2/19
日蓮宗大荒行成満会厳修
法華経寺91人、遠壽院4人

最後の力を振り絞り読経する修行僧ら(法華経寺) 祈祷修法を習得するために「寒一百日」間の苦修練行に籠る大荒行の成満会が10日、千葉県市川市の大本山中山法華経寺の日蓮宗加行所(若松宏泉伝師)と日蓮宗遠壽院荒行堂(戸田日晨伝師)でそれぞれ厳修された。法華経寺では初行4人が退堂し、91人が成満。遠壽院は初行1人が退堂し、4人が成満した。

 法華経寺の日蓮宗加行所の成満会は、加行中の1月18日に遷化した加行所伝主の新井日湛法華経寺貫首に代わり、光岡潮慶宗務総長を大導師に厳修。修行僧らが残る力を振り絞る渾身の読経が堂内に響き渡った。

 宗門を代表し、池田順覚伝道局長が挨拶。「加行所は不惜身命の広宣流布の志をその身に刻むための場。時代が移ろい社会が変わろうとも、法華経に生き、人々の悩みに苦しみに寄り添い続ける我々の姿勢は揺らぐことはありません」と述べ、成満会は「新たな門出」であり、「立正安国四海帰命のため、私心を差し置いて布教伝道にいよいよご精進なされますよう」と話した。

 若松伝師は、初行僧に向けて「木剣を耳に当ててごらんなさい。『早く一人でも多くの方を助けたい』という木剣の声が聞こえてこないか。令和13年は日蓮聖人の750遠忌。日蓮聖人のご恩に報いるためにも、一人でも多くの方々にお題目の尊さ、法華経の素晴らしさを伝えてほしい」と語り、「入行時に預かった生命・自我・自由をお返しする」と加行の終了を告げた。

 遠壽院の成満会では戸田伝師が「修行僧に対して厳しい指導をするが、こうして瑞門をくぐる度に、修行僧は百日間の修行をする尊い存在だと感じ、送り出している」と成満した修行僧たちへの思いを述べた。

2026/2/19

東京都教誨師会設立70周年式典

先人の熱意と献身に感謝 希望の光すべての人々に

70周年式典の追悼式で来賓が献花した 昭和30年(1955)に設立され、昨年70周年を迎えた東京都教誨師会(田澤衛会長=府中刑務所所属、浄土真宗本願寺派)が13日、東京都港区の東京グランドホテルで設立70周年式典を開催した。教誨の理念を深め広げてきた先人を追悼すると共に、教誨を通した社会貢献への決意を新たにした。

 同会会員52人、来賓として関東管区の各県教誨師会や都内施設の代表25人が出席した。

 式典は初めに追悼式を執り行い、国歌斉唱に続いて田澤衛会長(浄土真宗本願寺派、府中刑務所)が挨拶。「神や仏など決して変わることがない大きなお働きをいただき、その支えによって、私たちは歩んでいる。もう一つの視点から私たちが被収容者に接していくことで、法を破り、罪を犯した人々が自らの心に向き合い、一日一日をしっかり歩んでいけるお手伝いをすることこそが教誨師の役割」と使命を確認し、「施設の方々と協力し合い、多くの仲間である教誨師の皆様と研鑽を深め、先人に感謝を申し上げ、新たに教誨師になる方々が活躍いただける。70年がその機縁になれば有り難い」と呼びかけた。

 追悼文を野口眞澄氏(日蓮宗、東日本成人矯正医療センター)が奉読。70年の歩みを通して「罪を償う者たちに、弛むことなく真摯に向き合い、一人ひとりの心の声に耳を傾け、人生の再出発を支えてこられた。その熱意と献身こそが、教誨の理念を深め広めていく礎となっており、私たちの誇りとするところです」と先人たちの遺徳を偲んだ。そのうえで組織の意義として「連携の力」「個人では得難い学びの場があること」「情報発信の重要性」をあげながら、「これからも希望の光を求める全ての人々に寄り添っていけますよう努めてまいります」と結んだ。(続きは紙面でご覧ください)

2026/2/19
武蔵野大学 国際データサイエンス学部新設 

 記者発表で意見を交わした清木、紣川、小西、浅岡の各氏(左から)浄土真宗本願寺派の宗門関係校・武蔵野大は2026年4月、通信教育部に「国際データサイエンス学部」を新設する。東京都江東区の有明キャンパスで1月27日に記者発表があり、デジタル技術を活用した地方創生の推進に対する通信教育の強みをアピールした。

 同大は2019年に私立大として初めてデータサイエンス学部を開設し、デジタル技術の革新が進む社会の要請に先んじて対応。通信制の新学部もほぼ共通のカリキュラムで、通学生と一緒に参加することもできる「ハイブリッド型学修」が特徴だ。機械翻訳を備えた多言語システムを用いて海外の大学と連携した授業も行われ、世界で活躍する人材の育成を目指す。

 対面参加が可能なゼミ形式の「未来創造プロジェクト」では、学生自身が住む地域の課題解決などに取り組む。地元の問題がほかの多くの地域に共通のグローバルな社会課題でもあることを視野に入れ、地域活性化の推進にデジタル技術が果たす可能性を学ぶ。

 記者発表ではトークセッションが行われ、新学部への期待が語られた。新学部の学部長に就任予定の清木康・データサイエンス学部長は「居住地にいながら、その地域の問題に取り組めることが最大のアドバンテージだ」と通信制の意義を強調した。

 地方創生支援官として全国の自治体支援に携わるデジタル庁の浅岡孝充参事官は、地方の課題は現地に行かなければ分からないとの経験を振り返り、「地域で課題を共有する人たちがデータサイエンスを学び、DXを実践していくことは大きな意味がある」と話した。

 アマゾンジャパンでバイスプレジデントを務めた紣川謙・データサイエンス学部客員教授は、高齢化社会や過疎化など共通した課題が各地域に見られると指摘。「局所的な課題解決からスタートしたことが、グローバルな課題を解決する可能性がある」と語った。

 小西聖子学長はデジタル技術が広がった社会では、「問いを立てる能力が非常に大事になる」と考えを述べ、そうした力を養うために体験を重視した教育に力を入れていく方向性を示した。

2026/2/16
悲願の本堂建立に着手 和歌山県橋本市 妙楽寺
檀家ゼロ 地区の力を結集/経費圧縮 昨秋地鎮祭


基礎ができた新本堂の前に立つ岩西住職(1月24日) 大雨被害と老朽化で失われた本堂の再建を目指してきた高野山麓・和歌山県橋本市東家(とうげ)の真言律宗妙楽寺(岩西彰真住職)で、悲願の新本堂建立工事が始まった。経費を大幅に抑えるため、当初想定していた本格的な寺院建築ではなく、一般住宅の工法を選択。岩西住職(47)は、「十数年間、本堂再建のために尽力してくださっている役員さんたちも高齢になってきた。皆さんに早く喜んでいただきたい」と話す。

 平成23年10月の大雨で老朽化が進んでいた本堂の屋根が崩落し、翌年取り壊しに。だが妙楽寺は、檀家ゼロ軒の信者寺。そこで岩西住職は信徒でもある住民有志と本堂再建・伽藍再興を発願し、地元東家地区を毎年回る歳末托鉢を始めた。

 托鉢の目的は、各家の除災招福を祈願しながら妙楽寺の活動を知ってもらうこと。さらに今では、空き家が増えて独居や高齢世帯も多くなった地区の見守りも兼ねた交流活動になっている。高野山真言宗総本山金剛峯寺に勤務する岩西住職は、母親の康子さんの協力を得て誰もが参加しやすい行事を開くなど、自坊活性化の工夫を重ねてきた。

 令和4年7月に、境内を囲む土地(旧農地)を地元の地主から「奉納に近い値段で購入」(岩西住職)。まず、道路に接する参道と駐車場を作った。

 境内裏の広大な敷地には一昨年10月、「百八十八ヶ所お砂踏み霊場」を開創。地区内外から多くの札所石柱の奉納を受け、「四国八十八ヶ所」「西国三十三ヶ所」「紀伊西国三十三ヶ所」「嵯峨天皇勅願寺三十四ヶ所」が一度に巡れる「日本一の霊場」が完成した。(続きは紙面でご覧下さい)

2026/2/12
臨済宗妙心寺派無住寺院対策委 解散補助金180万円超を検討
少ない尼僧 育成策を提言


答申書を野口宗務総長に手渡す樋口委員長(左) 臨済宗妙心寺派の令和7年度無住寺院対策委員会(樋口顕龍委員長)が1月26日に京都市右京区の宗務本所で開催された。同派の特徴的な制度「寺院解散補助金」について2カ寺から宗務本所に申請があり、その実情を検討。また宗門活性化推進局と総務部が解散を検討している寺院を視察した状況も報告された。

 今年度寺院解散補助金の申請があったのは岐阜西教区の千手寺と三重教区の平安寺で、いずれも申請人は兼務住職。千手寺は被兼務寺院となって久しく、宗教活動を行うのが憚られるほど庫裡兼本堂の老朽化が進んでおり、梁が折れて屋根が落ちている危険な状況。檀家も少なく、新築はおろか改修することも不可能であり解散を決定した。残余財産だけでは解体費用の捻出が不可能であり、同教区の兼務住職の自坊が多大な負担をすることになるため、150万円の補助金を申請することになったという。今後、岐阜県に合併による解散の認証申請を行う見通し。

 平安寺も被兼務寺院になってから久しく、檀家もなければ法要もない寺院だった。同教区の兼務住職が普段の維持管理費用をすべて負担してきたため預貯金はゼロ。官報公告や登記手続きなどにかかった諸費用約32万円を申請した。土地を解体業者に譲渡し建物の解体費用を相殺する形を取っている。なお、すでに三重県からの解散認証は受けている。2カ寺ともやむを得ない事情があるとして適当な申請であると委員会は野口善敬宗務総長に答申した。(続きは紙面でご覧ください)

2026/2/12
全日仏青 佐賀関大火災を見舞う 大分県庁と地元仏教会に義援金


県庁担当者に目録を手渡した全日仏青役員(全日仏青提供) 昨年11月に発生した大分市佐賀関の大火災は死者1名、被災家屋194棟の甚大な被害となっており、復興は緒についたばかり。その支援のため全日本仏教青年会(全日仏青)は1月28日、加盟団体が托鉢した義援金を県庁と被災寺院に届けた。来馬司龍理事長、瀧藤康教救援委員長ら7人の役員が現地を訪れ、被害状況を視察。復興まで長い時間がかかりそうなことを確認すると共に、息の長い支援活動を展望している。

 全日仏青は大火災発生後から情報収集し、県庁や赤十字等の義援金受け入れの締切が12月中旬となっていたことで12月11日に救援基金から10万円を拠出して義援金として県庁に送った。瀧藤氏によると「その後、本当はボランティアに行きたかった。だが、状況を確認する限り素人の我々では手が付けられない状況」であり、加盟団体に托鉢を呼びかけて現地に直接届けることを提案。約70万円の浄財が集まった。

 28日にはこのうち、県庁に50万円を目録として手渡した(先行送金分と合わせて計60万円)。県庁担当者は深く感謝。全国からの義援金を公平に配分する委員会を設置し、全焼被災者には1世帯に280万円が支給されることや、2年後をめどに復興のための集合住宅を建設する予定などの説明があった。(続きは紙面でご覧ください)

2026/2/12
節分会スケッチ 高幡不動尊金剛寺 キティちゃんに大歓声


福豆をまくキティちゃん 東京・日野市の真言宗智山派別格本山高幡不動尊金剛寺(杉田純一貫主)では3日、午前2回と午後3回にわたって「節分豆撒式」を行った。

 暖かな陽光のもと、境内を年男年女がお練り行列。この日のゲスト、俳優の菊川怜さん、寺泉憲さん、ミュージシャンのつのだ☆ひろさんらもこの列に加わり、集まった参拝者に福豆を手渡しながら練り歩いた。

 不動堂では杉田貫主を導師に法要を厳修。その後、宝輪閣2階からゲスト陣やはかま姿の年男と年女、日野市の古賀壮志市長らが「福は内!」の掛け声と共に福豆をまいた。大人気のサンリオキャラクターのキティちゃんが登場すると老若男女から「キティちゃーん!」の大きな歓声。「お子様優先位置」が設けられ、近隣の園児たちも訪れた。

2026/2/12
築地本願寺×仏教伝道協会
新パイプオルガンでニューイヤーコンサート 満員の1100人が来場 


新しいパイプオルガンで初となるコンサートは満席となった 東京都中央区の浄土真宗本願寺派築地本願寺で1月30日、ニューイヤーコンサートが行われ、昨年上納された新しいパイプオルガンがクラシックや仏教讃歌が奏でられた。昼の部は1100人が訪れ、立ち見で本堂が一杯となった。

 1970年に(公財)仏教伝道協会が仏教音楽の振興と芸術文化の発信のために同寺にパイプオルガンを寄贈し、以来、音楽礼拝やランチタイムコンサート等が行われてきたが、老朽化に伴って二代目となるパイプオルガンが昨年11月に上納された。ニューイヤーコンサ―トは同会と築地本願寺が共催し、昼・夜の2回行われた。昼の部は1100人、夜の部も321人が来場し、新たなオルガンの音色を楽しんだ。

 コンサートの第一部は「トッカータとフーガ」(J・S・バッハ)や「ソワソン大聖堂のカリヨンの主題によるフーガ」(M・デュルフレ)などのクラシック、第二部は一転して「ドラゴンクエスト」やジブリ作品などのアニメやゲーム音楽。第三部は組曲〈浄土讃〉から「仏説無量寿経讃」「慶ばしいかな」をはじめ、「弥陀の名号となえつつ」「ひかりあふれて」「散華」といった仏教讃歌を、声楽家の安藤常光さん、米山茉莉子さん、築地本願寺合唱団楽友会の歌とオルガンの音色で響かせた。

 コンサートに先立ち、パイプオルガンを上納した仏教伝道協会に対して感謝状と記念品が贈呈された。記念品は初代オルガンのパイプ18本を並べたモニュメント。

2026/2/9
宗教2世訴訟/原告が意見陳述
「人間の尊厳」剥奪された 弁護士 親も子も統一教会の被害者


公判後、記者会見する全国統一教会被害対策弁護団。前列中央が村越進弁護団長 宗教2世8人が昨年7月、旧統一教会(現世界平和統一家庭連合、東京都渋谷区)に対して約3億2千万円の損害賠償を求めて東京地方裁判所に提訴。その第1回口頭弁論が1月28日に行われ、原告の1人である野浪行彦氏が意見陳述し、「人間としての尊厳」が生まれつき剥奪されてきたと訴えた。原告代理人の久保内浩嗣弁護士も教団の人権侵害や不法行為を認めるよう主張した。

 東京地裁103号法廷。正面に裁判長と左右陪席の裁判官3人。原告と20人余りの弁護団が左側に陣取るも、被告の旧統一教会側からは1人の出廷もなかった。傍聴席には20代と思われる若い人たちの姿もあった。(続きは紙面でご覧下さい)

2026/2/5
WCRP日本委員会理事会・評議員会 タスクフォース3部門に再編
平和構築 持続可能な開発 人道支援


理事会で挨拶する戸松理事長(正面左から2人目) (公財)世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会(杉谷義純会長、戸松義晴理事長)は1月29日、東京・杉並の立正佼成会法輪閣で理事会と評議員会をオンラインを併用して相次いで開き、4月からの新年度事業や予算案などを審議。活動部門である5つのタスクフォースを3つに再編することが決まった。また創設50周年を迎えるACRP(アジア宗教者平和会議)は11月にシンガポールで第10回大会を開催し、期間中の11月25日に記念式典を挙行すると報告した。(続きは紙面でご覧下さい)

 次年度資産運用 1060万円の利益見込む

 理事会・評議員会では、昨年9月理事会で承認された投資信託3600万円の資産運用により約724万円の運用益を得たと報告された。次年度は投資信託額を1400万円増の5千万円にするほか、EB債(他社株転換債)に1千万円を投じる。日本委のポートフォリオ(金融資産構成)は4種から5種となったが、総額1億6800万円はそのまま。

 新たなポートフォリオは、日本国債6千万円、信託銀行2千万円、投資信託5千万円、普通預金4600万円、EB債1千万円。年間約1060万円の運用益を見込んでいるが、その9割にあたる950万円は「インベスコ・世界のベスト」への投資による。

 事務局側は「リスクが伴うため、専門家と連携して資産の変動を随時確認し、金融状況が悪化した場合には資産運用規程に基づいて速やかにポートフォリオを変更することもあり得る」と対応を説明した。

 理事・評議員から慎重を求める声が上がる一方、評価する意見が寄せられ、ドル建てによる運用提案もあった。

2026/2/5
全日仏新年懇親会 伊藤会長「唯仏是眞」説く
持田次期会長は「共栄」を提唱

 
挨拶する持田次期会長。右は伊藤会長 (公財)全日本仏教会は1月29日、恒例の新年懇親会を京都市内のホテルで開催。加盟宗派・団体の要職をはじめ政界などから約200人が参加し、設立の理念「時代に即応する活発な全一仏教の展開」に邁進することを確認した。3月末までの任期となっている第36期現会長・副会長の慰労の日と、かつ4月からの第37期新会長・副会長のお披露目にもなった。

 伊藤唯眞会長(浄土門主)の導師による三帰依文の唱和で開会。伊藤会長は1931年生まれで、自分の名前は「唯仏是眞」から取られたものだと自己紹介。敗戦で天皇主義から自由主義になり、教育制度も国家体制も変わったことに混乱した中学3年生の頃を回想しつつ「仏教のことは変わりません。唯仏是眞ということだけは変わりません」と断言。「和をもって貴しとせよと、小学生の時に聖徳太子の言葉を習いました。我々の会もこの精神でやっていってほしい。それを受け継いでいただければ幸いです」と今後の全日仏を寿いだ。(続きは紙面でご覧ください)

2026/2/5

最高裁 大谷派難波別院 山門一体型ホテル訴訟で 参道部分に課税判決


御堂筋に面する山門。非課税判決から逆転敗訴となった 大阪市中央区の南御堂・真宗大谷派難波別院に建てられた山門一体型ホテルの参道部分への課税をめぐる裁判で1月26日、最高裁第二小法廷は課税を認める上告審判決を出した。2審の大阪高裁判決では参道部分に課された484万4400円の非課税が認容されたが、1審の大阪地裁判決が確定。難波別院側の逆転敗訴となった。判決は裁判官4人中3人の多数意見で決定し、1人が反対した。

 難波別院は大阪市から令和2年度の固定資産税と都市計画税の合計3億1847万4千円の賦課決定を受けたため、その一部の取り消しを求め提訴。課税された山門一体型ホテルの参道部分が、宗教法人の境内地に当たるか否かが争点となった。(続きは紙面でご覧ください)