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2008/01/01 真言宗豊山派新宗会議長に鈴木常英氏が決定

真言宗豊山派(浅井侃雄宗務総長)は12月19日、東京・大塚の宗務院で第118次宗会特別会を開催した。新選良30人の初顔合わせとなった今回の宗会特別会では正副議長や各種常任委員会の構成を決定。審議の結果、議長に鈴木常英議員(東京・金蓮院住職)、副議長に櫛田良豊議員(千葉・大勝院住職)が新たに選出された。

2008/01/01 G8宗教指導者サミットに向け第1回運営委員会を開催

08年夏に北海道・洞爺湖畔で開かれるG8サミット(主要国首脳会議)に先立ち、日本をはじめ世界の宗教指導者が集って地球環境保全をアピールする「G8宗教指導者サミット」が来年関西で開催される。そのための第1回運営委員会が14日京都市内のホテルで開かれ、仏教・神道・キリスト教などの教団関係者19人が参加した。
運営委員会では「G8宗教指導者サミット」を主催する実行委員会の規約を決めた他、会長に出口順得和宗総本山四天王寺管長、運営委員長に三宅光雄泉尾教会長(国際宗教同志会理事長)、事務局長に三宅同教会総長を選出した。
開催期間はこの時は決めず、6月27~29日か7月2~4日のいずれか3日間を予定。WCRP(世界宗教者平和会議)も開催を予定しているため、それと重ならないよう決めることにした。場所は京都・大阪・奈良の教団施設を活用する考えで、期日等とあわせ2月上旬の次回運営委員会で決める方針だ。

2008/01/01 引きこもりやニートが集い「彼く歳、来る歳」

不登校や引きこもり、ニートなどの問題を抱えた青少年を支援している「てらネットEN」は19日、東京・港区の光明寺で、今年最後の集いとなる「彼く歳此る歳」(自助グループ「シンシア」定例会)を開いた。引きこもりの当事者ら約20人が参加し、写仏や坐禅を体験。ミニコンサートを堪能した後は、年越しすいとんに舌鼓を打った。
「集い」は毎月1回の開催。すでに3回目の参加だという20代の男性は、「引きこもりやニートの場合、人としゃべる機会が少ないので、この集まりは大切。友だちが増えると元気になりますよ」と楽しそうに話していた。

2008/01/10 伊藤通明元総長が少年院学園歌を作詩

日蓮宗総合財団の伊東通明理事長(静岡・感應寺住職)が静岡市内の駿府学園(松本哲園長)の学園歌を作詩。これを受けて12月23日、同学園で学園歌発表会が開催された。伊藤氏も少年達の溌剌とした歌声を聞き「この話が来て良かった。願ってできることではない」と感激を語った。(10-17合併号)

2008/01/10 曹洞宗 宮崎奕保禅師が遷化

前曹洞宗管長で大本山永平寺第78世貫首の宮崎奕保禅師が今月5日午前5時43分、老衰のため滞在先の札幌市の病院で遷化した。106歳。密葬は11日午前10時から福井県永平寺町の大本山永平寺で営まれた。
宮崎奕保禅師の遷化に伴い、5日、福山諦法副貫首(愛知・豊川稲荷妙厳寺住職)が第79世貫首に就任した。(10-17合併号)

2008/01/10 『教行信証』坂東本修復で700カ所の「角筆」を発見

真宗大谷派(熊谷宗惠宗務総長)が03年7月~04年3月に実施した国宝『教行信証』(坂東本)修復の際、これまで知られていなかった「角筆」による書き込みが見つかっていたことがこのほど分かった。目下、宗門大学の大谷大学で調査が進められており、その結果が今春にも発表される模様。
坂東本は現存する『教行信証』の中で唯一の親鸞真筆本。親鸞滅後関東の門弟が所持、その後東京の坂東報恩寺に伝わったことから坂東本と呼ばれる。昭和27年に国宝指定。現在は大谷派が所蔵する。(10-17合併号)

2008/01/24 中山法華経寺 国宝『立正安国論』の復刻本が完成

千葉・市川市の日蓮宗大本山中山法華経寺(新井日湛貫首主)で8日、「日蓮聖人御親筆 国宝立正安国論原本完全復刻完成奉献式」が営まれた。法要には監修を務めた渡邉宝陽氏(日蓮宗勧学院長)や編集を担当した中尾堯氏(立正大学名誉教授)、発行元の株式会社同朋舎メディアプランの関係者などが参列。新井貫首も挨拶の中で「大変名誉なこの機会を得ることができ一生の思い出となった」と、その完成を喜んだ。

2008/01/24 浄土宗 僧堂建設の取りやめを承認

浄土宗(稲岡康純宗務総長)の第1回大遠忌中央実行委員会(谷地玄雅委員長)が21日午後、京都の宗務庁で開かれ、大遠忌記念事業の目玉だった僧侶教育のための僧堂建設(事業費10億円)を取り止める内局提案を承認した。これに伴い遠忌特別課金と予算総額も減額する。稲岡内局は2月4日の教育・教化法制委員会での審議を経て、3月の宗議会へこれを議案化して提出する方針だが、前水谷内局が長い時間をかけて立案した重要計画だけに議論を呼びそうだ。

2008/01/24日韓両国の仏教者が返還101体を回向

東京都目黒区の浄土宗祐天寺に安置されている朝鮮半島出身者の遺骨のうち、韓国側遺族の所在が明らかになった101体の返還が決まり、韓日仏教文化交流協会の代表団が急きょ来日。政府主催「還送遺骨追悼式」前日の21日午前、日韓仏教文化交流協議会(会長=宮林昭彦・浄土宗大本山光明寺法主)と合同で法要と回向が営まれた。
韓国協議会からは李弘破理事長ら僧俗10人が来日した。本堂には「第二次大戦犠牲者英霊慰霊法要」の横断幕。朝日が差す東側の硝子格子に沿って祭壇を特設。韓国側が準備した101体の手書き位牌が整然と並べられ、供物が配された。

2008/01/31 仏教伝道文化賞 野田大燈氏とバーバラ・ルーシュ氏に

(財)仏教伝道協会(沼田智秀会長・信楽峻麿理事長)は23日、東京・芝の同協会で第42回仏教伝道文化賞選定委員会(金光寿郎委員長)を開き、A項(研究・論文・著述など)ではコロンビア大学名誉教授のバーバラ・ルーシュ氏、C項(伝道者・実践者など)では曹洞宗四恩精舎住職の野田大燈氏が選ばれた。
ルーシュ氏は1932年米国ペンシルベニア州生まれ。コロンビア大学大学院卒。京都大学に留学経験もある。もともと奈良絵本の研究で国際的な評価を得ていた。その後、門跡尼寺に伝わる文化の発掘や調査、研究などに努めたことが評価された。「女性と仏教」研究や尼門跡保存プロジェクトを水死する。コロンビア大学中世日本研究所を創立し所長を勤めるが、同研究所京都支部は大歓喜寺(上京区)に置かれている。勲三等宝冠章を受章(1999)。
一方、野田氏は1946年香川県生まれ。僧侶となって間もない1974年、「かっぱ道場」を設立。醤油樽二つを住居・坐禅堂・茶室にして自給自足の生活を始めた。不登校や暴走族の青年の更生施設ともなった。翌年、宗教法人報四恩精舎を設立し住職に。かっぱ道場は1984年に財団法人喝破道場となり理事長に就いた。さらに精神障害児童施設「若竹学園」を手がけ、今日では老人施設「随流荘」の運営、若者自立塾など仏教による人間回復に努めている。元總持寺後堂。正力賞受賞(1989)。
受賞者には賞状と記念品および賞金300万円が贈られる。贈呈式は3月11日(火)、同協会で執り行われる予定。

2008/01/31 武蔵野大学が政治経済学部を開設

武蔵野大学(斎藤諦淳学長)は2008年4月から、政治経済学部・政治経済学科を開設することを発表した。新学部は既存の「現代社会学部・現代社会学科」の名称を変更したもの。学部名称の変更に伴い、教育もより政治経済の分野を意識した内容となっている。
政治経済学部・政治経済学科は複雑化・多様化する現代社会において的確に情報を収集・分析し、それを元に意思決定・実践できる人材を育成することが狙い。学科内には3つの専攻が用意されており、学生のニーズに合わせた幅広い教育が可能になっている。
中でも「政治・社会コース」では公務員やNPO、NGOなど地域や行政で社会貢献できる人材を養成。「経済政策コース」や「経営ビジネスコース」ではビジネス界で活躍するリーダーや、MBA(経営管理学修士)ホルダーエグゼクティブなどを養成することが目的となっている。

2008/01/31 曹洞宗教化研修生が「ぽたらか」を体験

曹洞宗総合研究センター教化研修部門の研修生が25日、東京・墨田区でホームレスの自立支援を展開している「ぽたらか」を運営する尼僧、平尾弘衆さんのもとを訪れ、実際の取り組みなどを学んだ。バイタリティ溢れる平尾さんの活動に研修生は寒さを忘れて聞き入った。

2008/02/07 日蓮宗宗門運動のスローガンが正式に決定

日蓮宗(小松浄慎宗務総長)が進めている「立正安国・お題目結縁運動」のスローガンが22日、「いのちに合掌」に正式に決定した。
今回のスローガンについて伝道部関係者は、宗門運動で進めている「但行礼拝の実践」(「合掌礼の実践」)や「いのちの活動」とも重なっており、「宗門運動の内容を伝える上でも良いのではないか」と説明。さらに今後は宗内の印刷物にも掲載し周知徹底を図りたいとの考えを示している。

2008/02/07 東京高裁 動物供養施設への課税は違法と判断

東京・両国の浄土宗回向院(本多義敬住職)が、境内にある動物供養施設に課された固定資産税など約138万円の取り消しを求めた訴訟で、東京高等裁判所(一宮なほみ裁判長)は23日、都の課税処分を違法と認定。同寺の動物供養は宗教行為に当たるとして、課税を認めた1審・東京地裁判決を退けた。
判決では、同寺が江戸時代から現在に至るまで、動物供養の寺として信仰を集めてきた伝統を重視。さらに宣伝活動も一切せず、浄土宗の教義に則った法要を行っていることなどから、動物供養施設が、同寺の宗教活動にとって不可欠のものであると判断した。これに対し都側は、「主張が認められず残念。判決をよく見てから対応を検討したい」としている。

2008/02/07 ダンボール棺が登場 葬祭もエコの時代へ

東京・巣鴨の駿台トラベル&ホテル専門学校ライフステージ・プロデュース学科(大竹幸浩学科長)は2日、公開セミナー「葬祭業界最前線 地球に優しいお葬式―環境に配慮した葬祭のあり方を考える」を開催した。
セミナーではウィルライフ代表株式会社取締役の増田進弘氏がダンボールを使ったエコ棺「エコフィン・ノア」を紹介。1トンの木材からできる棺の数が合板36本に対し54本に増加し、燃焼時間も半分に減らすことが可能になったことなどを説明した。
また「エコフィン・ノア」には、1棺につき10本の植林寄付がなされる仕組みも構築されており、環境に配慮した葬儀の方向性を示す1つの考え方として会場に注目を集めた。

2008/02/14 智山青年連合会が発足50周年を祝う

智山青年連合会(山川弘巳会長)は7日、東京・愛宕の別院真福寺で発足50周年記念事業を祝う記念法要を厳修した。今回は中間法要として「理趣三昧法要」を執行。当日は智青連に所属する青年僧侶やOBが参集し、50年の間に逝去した物故者の御霊を供養した。
中間法要は初代会長の佐藤隆賢氏(智山伝法院院長)が導師、歴代会長が職修を務めて厳修。表白では智青連50年の歴史が報告され、その活動に尽くした数多くの関係者に改めて謝意が捧げられた。

2008/02/14 全日本仏教婦人連盟が新年修正会を開催

(社)全日本仏教婦人連盟(全仏婦/大谷貴代子会長)は6日、東京・芝公園の東京プリンスホテルで新年修正会を開催。会員や来賓など約150人が参集し、今年の活動へ向け決意を新たにした。
当日行われた「心の募金」には、16万7767円の浄財が寄せられ、被災地NGO協働センターとシャンティ国際ボランティア会へ贈呈された。

2008/02/14 「真宗大谷派九条の会」設立集会に300人が参加

真宗大谷派の僧侶ら有志でつくる「真宗大谷派九条の会」の設立集会が9日午後、京都市下京区の同派本山視聴覚ホールで開かれ、「九条の会」呼び掛け人、哲学者の鶴見俊輔氏の記念講演など通して、各地から集った約300人の僧侶・門信徒らが戦争放棄を謳った憲法九条の意義を再確認した。

2008/02/21 白隠禅画の魅力に迫るシンポジウム

白隠禅画の魅力に迫る「白隠フォーラム」(主催=花園大学国際禅学研究所)が14日、東京・神保町の学士会館で開催された。芳澤勝弘(同研究所教授)、島尾新(多摩美術大学教授)、ノーマン・ワデル(大谷大学名誉教授)の3氏が講演。巨大スクリーンに白隠禅画の数々を映し出し、集まった200人を白隠の世界にいざなった。

2008/02/21 天台宗教学財団の残余財産を受け入れ

天台宗(濱中光礼宗務総長)の第114回宗議会(小暮道樹議長)が19日、大津市の宗務庁に招集された。濱中総長は、総額11億1000万円の新年度通常会計(前年同額)の他、天台宗教学財団の解散に伴い残余財産を受け入れる補正予算などを提出した。宗内10団体の代表者で組織する「天台宗社会活動団体ネットワーク会議」設置規程案も提出、成立を図った。

2008/02/21 全宗協 初の仏壇コンテストを開催

全日本宗教用具組合(全宗協/安田松慶理事長)は13・14日、東京・丸の内の東京国際フォーラムで「こんな仏壇あったらいいなコンテスト2008」を開催。全国各地の仏壇店から多種多様な仏壇が出品され、来場者の投票が行われた。全国規模での仏壇コンテストは初の試みという。
来場者の投票による金賞には(株)保志卸センターの「コーナー用モダン仏壇(ゆとり)」、銀賞には(株)小野屋漆器店の「空series-茜(あかね)」と森正(株)の「仰げば尊し―報恩感謝」が選ばれた。このほか審査員による特別賞など計17点も表彰された。

2008/02/28 映画「明日への遺言」のヒットを祈願

映画「明日への遺言」(小泉堯史監督、配給・アスミックエース)が来月公開されることを受けて25日、主人公の岡田中将と縁の深い堀之内妙法寺で、完成報告とヒットを祈願するための法要が営まれた。当日は岡田資中将役を務めた藤田まこと氏や、プロデューサーの原正人氏、岡田中将の血縁者などが参列。法要を通じて「巣鴨の菩薩」と慕われた故人の人柄に思いを馳せた。
「明日への遺言」は、東京裁判を「法戦」と捉え、自らの正義を貫いた岡田中将の生き様がテーマ。同氏が熱心な法華信仰の持ち主だったこともあり、現在では日蓮宗の推薦映画にも指定されている。
本作品は3月1日から、渋谷東急他、全国松竹・東急系の映画館で上映される。

2008/02/28 真言宗智山派新宗務総長に岡部快圓氏

真言宗智山派の島秀隆宗務総長の後任を決める宗務総長選挙が22日、京都・東山区の真言宗智山派宗務庁で開催された。新総長に選出されたのは別格本山大須観音寶生院の岡部快圓貫主。今回は得票数が他候補と同数になったため、「くじ引き」によって総長が決定される異例の事態となった。岡部氏の任期は平成20年3月28日から4年間となる。

2008/02/28 横浜清風高校3年生が阿字観の実習

神奈川県にある横浜清風高等学校(横浜市保土ヶ谷区、川口益生明倫学園理事長・安達眞識校長)は22日、東京・港区の高野山東京別院で恒例の卒業記念行事「阿字観・写経実修」を厳修した。3年生426人が瞑想と写経を体験。充実した高校生活を仏道修行で締めくくった。
川口理事長(横浜市中区・東漸寺住職)は卒業生に、「私は皆さんの姿に励まされて、この3年間を過しました」と感謝のメッセージ。備前島賢光・同別院寺務長も、「私たち一人ひとりは、誰かの役に立つために生きています。それを忘れないでください」とエールを贈った。

2008/03/06 「秋の長谷寺」屏風絵が完成

東京・千代田区の丸善本店ギャラリーAで2月27日から一週間にわたって開かれた「佐藤宏三日本画展」で、「秋の長谷寺」を大屏風絵が公開された。
「秋の長谷寺」は、先頃完成した「春の長谷寺」に続いて制作された作品。真言宗豊山派泉福寺の岡田隆法住職から依頼を受けた日本画家の佐藤宏三氏が約4年の歳月を費やして書き上げた大作となっている。
展覧会では「春の長谷寺」屏風の横に「秋の長谷寺」を配置。六曲一双の大屏風絵が、訪れる人々を魅了していた。

2008/03/06 曹洞宗 祖院復興に15億円の拠出を決定

大本山總持寺祖院(石川県)の復興支援をめぐって曹洞宗宗議会は4日目の28日から緊迫した状況を迎えた。5日目の議会最終日は、有道会議員提出による4億5千万円(3年賦)とする対案採決が行われ、同案を否決した上で内局提出の15億円(10年賦)を賛成多数で承認。午後11時30分頃までもつれ、会期を1日延長し、6日目の1日午前、一部字句を修正して全議案を可決・承認した。

2008/03/06 第25回庭野平和賞 ハッサン王子が受賞

宗教協力を通じて世界平和の実現に顕著な功績をあげた個人・団体に贈られる第25回庭野平和賞(主催・庭野平和財団=庭野欽司郎理事長)の受賞者にヨルダン王国のエル・ハッサン・ビン・タラール王子(60)が決まったと2月27日、発表された。授賞式は5月8日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で行われ、ハッサン王子へ賞状と副賞の顕彰メダル、賞金2千万円が贈られる。
ハッサン王子は1947年3月、ヨルダン・アンマンで予言者ムハンマドの直系の子孫、ハシミテ家に生まれた。イギリスのオックスフォード大学に学び、東洋学の学位を取得している。故フセイン国王は兄にあたる。

2008/03/13 立正佼成会 創立70周年を祝う

立正佼成会(庭野日鑛会長)は5日、東京・杉並の大聖堂で創立70周年式典を挙行。庭野光祥次代会長を導師に読経供養を営んだあと、庭野会長は10年前から始まった「心田を耕す佼成会」のスローガンを再確認しつつ、創立の原点と共に70周年を期して実行される全会員へのご本尊勧請の意義を提示し、「新生立正佼成会」「新たなスタート」と位置づけた。さらに「布教伝道に身命を惜しまないところに真の仏教徒としての生活がある」とし、布教の実践を力説した。

2008/03/13 仏教の社会的実践を問うシンポ開催

仏教経済フォーラムと(寺下英明会長)と駒澤大学仏教経済研究所(吉津宜英所長)が共催し8日、東京・世田谷区の駒澤大学で公開シンポジウム「仏教の社会的実践―『聖』と『俗』のあいだで」が開催された。
シンポでは東京理科大学の三土修平教授が「『聖』と『俗』のあいだで」と題し講演。その後、永井政之氏(駒澤大学教授)、伊藤徹真氏(仏教経済フォーラム会員)が加わりパネルディスカッションがなされた。

2008/03/13 浄土宗大本山金戒光明寺で高橋弘次法主が晋山

昨年7月1日に就任した高橋弘次・浄土宗大本山金戒光明寺法主の晋山式が11日午前、京都市左京区の同寺で営まれ、高橋法主は「念仏の教えを分かりやすく街中にお示しするのが私の任務」と決意を示した。
高橋法主は昭和9年11月神戸市生まれ、73歳。自坊は兵庫県尼崎市願生寺。佛教大学元学長・名誉教授。浄土宗勧学院勧学職。文学博士。

2008/03/20 全青協 臨床仏教研究所を発足

昨年の設立45周年事業の一環として準備が進められてきた(財)全国青少年教化協議会(全青協、斎藤昭俊事務総長)の「臨床仏教研究所」が3月7日、正式に設立された。初代所長に就任した斎藤事務総長(大正大学名誉教授)は主催者挨拶で、日曜学校や子ども会など全青協45年にわたる活動を紹介すると共に、近年は不登校や引きこもりなどにも取り組んでいることを報国。一方で歴史的に仏教が寺子屋や幼稚園などの教育、災害支援などのボランティア、施療院やビハーラといった医療などにかかわってきた実績を挙げ、「こうした仏教による活動を総称して臨床仏教とした。この臨床仏教研究所においてそういう活動の調査研究や絵威厳などを皆さまのご支援を頂きながら進めていきたい」と抱負を語った。

2008/03/20 身延山久遠寺で五重塔上棟式を挙行

日蓮宗総本山身延山久遠寺(内野日総法主)で建立が進められている身延山五重塔の上棟式が14日、挙行された。式典には宗内役職者や工事関係者、檀信徒など約400人が参列。井上瑞雄総務も法要後の挨拶で「お題目を身延山から全世界に広めよう」という活動のシンボルになると、五重塔建立の意義を改めて強調した。

2008/03/20 道元禅師の求道を描く映画『ZEN』の収録が本格化

道元禅師(1200―1253)の求道の生涯を描いた映画『ZEN』(仮題)の収録が今月から本格化した。主演の道元役は歌舞伎俳優の中村勘太郎さん。原作にはない「おりん」という女性も登場。女優の内田有紀さんが演じる。中国に渡って法を求めた道元だけあって、半分近くは中国語によるシーン。原作は駒澤大学の大谷哲夫総長が著した『永平の風』(文芸社)。監督は高橋伴明氏。

2008/03/27 森本公誠東大寺長老が「大和魂」の変質語る

『平和の文化を目指して』をテーマにしたWCRP(世界宗教者平和会議)日本委員会(庭野日鑛理事長)の第34回「平和のための宗教者研究集会」が17日、奈良市の奈良県新公会堂で開かれ、東大寺元別当で現在長老の森本公誠氏が日本精神の特徴とされる「大和魂」が排他的な意味に変質していったことを話した。

2008/03/27 チベット自治区の武力鎮圧に1500人が抗議

中華人民共和国チベット自治区での僧侶や市民への武力弾圧に抗議するアピールとデモ行進が22日、東京・六本木の中国大使館やその周辺で行われた。在日チベット人や日本のチベットサポートグループのメンバー、一般人など約1500人が参加し「チベットに自由を」と訴えた。チベット・サポート・ネットワーク・ジャパン(TSNJ)が主催。

2008/03/27 (株)日本香堂が「ふるさとのお盆の思い出」絵画展を開催

㈱日本香堂(小仲正克社長)は同社が主催する「ふるさとのお盆の思い出」絵画コンクールの2007年度入賞作品110点を展示した『子ども絵画館inお台場』を20日から4月6日まで、東京・お台場のフジテレビ本社屋1階のシアターモールで開催した。
なお、同展は7月20日から8月31日の夏休み期間に奈良国立博物館でも開催する予定。

2008/04/03 日蓮宗Tシャツコンペ優秀賞に河村紗央里さん

日蓮宗宗務院伝道部が実施した「第1回日蓮宗Tシャツコンペティション」の選考が終了し、優秀賞に河村紗央里さん(広島・石田あさきトータルファッション専門学校)、佳作に倉坪奈緒美さん(愛知・自営業)、大段はるなさん(広島・石田あさきトータルファッション専門学校)が決定した。これを受けて3月31日、東京・池上の宗務院で授賞式が挙行された。
今回優秀賞に選ばれたのは広島県の専門学校生である河村紗央里さんの作品。デザインは「世界中の全ての人が平和のために手を取り合う姿」をイメージしたものとなっており、カジュアルでありながらもメッセージ性の高い作品となっている。
授賞式では梶山寛潮伝道部長が河村さんに謝礼を贈呈。作品に関しても「立正安国・お題目結縁運動にふさわしい、すばらしいデザインを作ってくれました」と語り、その労を改めて労った。

2008/04/03 開宗1200年慶讃大法会が結願

天台宗(濱中光礼宗務総長)は5年にわたる「開宗1200年慶讃大法会」が3月末で終了するにあたり3月30日、大津市の比叡山延暦寺根本中堂で総結願奉告法要を厳修し、5年の慶讃期間を締め括った。
法要は半田孝淳座主が導師を務め、各教区代表32人が出仕。天台宗・延暦寺の内局、来賓として門跡寺・別格大寺住職、宗議会議員、宗務所長ら93人が参列した。
同慶讃大法会は西郊内局時の平成15年4月に開白。「総登山・総授戒~あなたの中の仏に会いに」をスローガンに檀信徒へ円頓戒を授ける特別授戒会と総登山を推進。総額37億円の総予算を編成して、仏教各宗派の慶讃法要、延暦寺会館再建、インド禅定林・ニューヨーク別院本堂建設支援、アジア仏教者の対話集会、比叡山宗教サミット20周年、「最澄と天台の国宝」展、新作狂言「居眠り大黒」(瀬戸内寂聴作)公演などを実施した。
総授戒では3万944人が受戒。期間半ばの平成17年4月から開始した総登山では目標5万人に対して4万人弱が登山した(開白からの登叡者は5万2千人)。

2008/04/03 全日仏 WFB日本大会に向け体制整う

全日本仏教会(全日仏)は27日、京都市内のホテルで理事会評議会を開き、4月1日から始まる新会長・理事長など主要人事を承認した。会長には高野山真言宗の松長有慶管長が、理事長には浄土真宗本願寺派元総長の豊原大成氏がそれぞれ就任。運営の要となる事務総長には曹洞宗の深澤信善氏(元宗務庁課長)が就いた。これにより11月に開かれる第24回WFB世界仏教徒会議日本大会への体制が整った。

2008/04/10 川崎大師平間寺で藤田隆乗貫首が晋山式

真言宗智山派大本山川崎大師平間寺で4日、大本山川崎大師平間寺第45世貫首に就任した藤田隆乗貫首の晋山式が挙行された。当日は檀家信徒を中心に約千人が参列。藤田貫首も法要の中で「お大師さまとともに、ご信徒とともに」という高橋隆天前貫首の遺訓を受け継ぎ、法灯護持、寺門興隆に邁進するとの覚悟を改めて内外に示した。

2008/04/10 曹洞宗 福山諦法永平寺貫首が晋山

曹洞宗大本山永平寺(福井県永平寺町)は5日、今年1月に遷化した宮崎奕保第78世貫首の後任住持となった福山諦法第79世貫首の晋山式を執り行った。法定聚会のため教団役職者、僧堂堂長、大学の代表など宗門関係者、松長有慶全日本仏教会会長(高野山真言宗管長)ら他教団来賓、政財界、檀信徒など2500人が新貫首の門出を祝した。

2008/04/10 国際色豊かに花まつりお稚児さんパレード

東京・麻布の麻布十番商店街で6日、花まつりお稚児さんパレードが行われた。外国人の居住者が多い地域柄とあって外国人のお稚児さんも含む約170人のお稚児さんによる国際色豊かなパレードで商店街が賑わった。麻布十番商店街振興組合(須永達雄理事長)が主催、麻布仏教会(嶋田順光・善学寺住職)協賛。
パレードは六本木ヒルズゲートタワー前から出発。振興組合の役員や麻布仏教会の僧侶、お稚児さんやその家族など200人を越える行列が約1時間をかけてゆっくりと商店街を練り歩いた。
今回のパレードには約30人の外国人の子どもたちが参加。振興組合の須永理事長も「とても良い経験をさせてもらったと喜んでいただいている。外国人の子どもたちが増えたことで、日本人の参加も増えた」と話していた。

2008/04/17 法華宗本門流 千鳥ヶ淵で戦没者法要を厳修

法華宗本門流(原井慈鳳宗務総長)は4月11日、東京・千代田区の千鳥ヶ淵戦没者墓苑で、千鳥ヶ淵戦没者慰霊法要を厳修した。法要には原井総長をはじめ、菅原隆岳宗会議長、平田義範副議長、高橋洋山大本山鷲山寺執事長、高橋真純千葉教区所長、太田晴道東海教区所長などの重役が多数参列。原井総長は挨拶の中でチベット問題などに触れ、「法華宗は菩薩行の実践として恒久の平和を求め続けます」とアピールした。

2008/04/17 大本 新東京本部が完成

大本(出口紅教主)が開教120年記念事業の一環として進めてきた東光苑・東京本部(台東区池之端2丁目)の建て替えが完了し、その完成奉告式が13日、出口教主臨席のもと営まれた。東京本部建て替え事業は、開教120年記念事業の先駆けとして平成17年5月に建設準備委員会が発足。翌年9月には地鎮祭、昨年8月に上棟祭を執り行い、昨年12月21日に竣工した。
竣工した新東京本部は地上8階建て、鉄筋コンクリート造り。建築面積997平方㍍で、延床面積は3392平方㍍。首都直下型地震にも対応したハイブリッド免震構造を持つ。さらに太陽光発電設備や雨水利用設備など最新のエコ機能も兼ね備えている。研修設備や宿泊設備も充実。能舞台や茶室、幼児参拝室なども設置されている。

2008/04/17 横浜・三會寺 十一面観世音菩薩を開眼

横浜市港北区の高野山真言宗瑞雲山三會寺(安藤尊仁住職)で3月30日、松長有慶管長を導師に「十一面観世音菩薩入佛開眼・観音堂落慶法要」が営まれた。200年の時を経て再建された観音堂には、新造立の丈六観音像が鎮座。 新たに影向した観音菩薩と結縁しようと、大勢の檀信徒が参集した。
観音堂は(株)西嶋工務店(西嶋靖尚社長、姫路市)が設計・施工し、観音像は運派仏師の松本明慶氏(京都市)が謹刻。新像の胎内には、同寺の子歳観音本尊(伝行基作)が納められる。

2008/04/24 真言宗豊山派 香港居士林で浴仏会法要

真言宗豊山派(浅井侃雄宗務総長)のアジアにおける布教拠点である香港居士林で13日、鳥居愼譽管長親修による浴仏会法要が営まれた。鳥居管長の親化を待ちわびた当地の檀信徒約60人が参集。日本からの巡錫団60余人とともに、釈尊の生誕を祝した。
その後巡錫団一行は、14日から17日まで台湾の宗教事情を視察した。

2008/04/24 第32回正力松太郎賞に野坂法行氏ら3氏

仏教精神に基づいた青少年の育成や日曜学校、子ども会などを展開している個人・団体に贈られる「第32回正力松太郎賞(正力賞)」(財全国青少年教化協議会〈全青協〉主宰)が23日、発表された。受賞者は、岐阜市の栽松完道氏(臨済宗妙心寺派栽松寺住職)、佐賀県嬉野市の熊谷靖彦氏(浄土宗本應寺住職)、千葉県大多喜町の野坂法行氏(日蓮宗妙厳寺住職)の3人。また今回から「青年奨励賞」が新設され、寺院を開放してでオープンテラスを提供している光明寺仏教青年会(松本圭介代表・本願寺派)が受賞した。

2008/04/24 浄土真宗本願寺派 新しい「浄土真宗の教章」を制定

浄土真宗本願寺派の大谷光真門主が15日、京都市の本山での春の法要の親教で、門徒の信仰生活の規範を記した新しい「浄土真宗の教章(私の歩む道)」(以下、教章)を制定した。新教章制定は今般の宗制改正に伴うもので、大谷光照前門主が1967年4月に制定した前教章を41年ぶりに改定した。
「宗名」「宗祖」「宗派」「本山」「本尊」「聖典」「教義」「生活」「宗門」からなり、新教章では「本山」に山号を明記して「龍谷山本願寺(西本願寺)」に改定。「聖典」には浄土三部経の他に、「正信念仏偈」「浄土和讃」「高僧和讃」「正像末和讃」「御文章」を加えた。
また「宗門」は前教章にはない項で、「この宗門は、親鸞聖人の教えを仰ぎ、念仏を申す人々の集う同朋教団であり、人々に阿弥陀如来の知恵と慈悲を伝える教団である。それによって、自他ともに心豊かに生きることのできる社会の実現に貢献する」と定めた。

2008/05/01 東大寺で仏法興隆花祭り千僧法要20周年記念法要

「青年仏教徒の日/仏法興隆花祭り千僧法要20周年記念法要」が4月26日、奈良市の東大寺大仏殿で全日本仏教青年会(五條良知理事長)、全国曹洞宗青年会(芳村元悟会長)、南都二六会(橋本純信会長)の3団体主催のもとに営まれた。
この千僧法要は、昭和63年に開催された「なら・シルクロード博覧会」にあわせて行なわれたのが始まりで、以来主催3団体が毎年東大寺に集い法会を重ね、今年で20周年を迎えた。

2008/05/01 長野・善光寺でチベット騒乱双方犠牲者を追悼

北京オリンピックの聖火リレーが長野で開催されることを受けて4月26日早朝、長野市の善光寺で、チベット騒乱の犠牲者を追悼する超宗派の法要が営まれた。法要には平和を願う僧侶の会、善光寺に感謝のお参りをする僧侶の集い、真言宗智山派の有志僧侶などが出仕。当日は祖国の現状を憂慮する在日チベット人たちなども集い、チベット・中国双方の犠牲者の魂を改めて供養した。

2008/05/01 チベット問題の犠牲者を悼み49日法要を厳修

チベット文化研究会が主催し、アーユス仏教国際協力ネットワークが後援した「チベットの平和を願う集会」が23日、東京・青山の梅窓院祖師堂で開かれた。宗教学者の中沢新一・多摩美術大学教授と、チベット文化研究所所長のぺマ・ギャルポ・桐蔭横浜大学大学院教授が対談。中国共産党が抱える深刻な矛盾点を明らかにし、チベットに敷かれた苛政の即時停止を訴えた。

2008/05/08 浄土宗 中村康隆前門主が遷化

前浄土門主・総本山知恩院門跡の中村康隆(なかむら・こうりゅう)浄土宗名誉門主が8日午前10時45分、老衰のため死去した。102歳だった。通夜は11日午後7時から、葬儀は12日正午から静岡市清水区清水町12の19の自坊・實相寺で営まれた。喪主は長男で同寺住職の康雅氏(浄土宗宗議会議長)。なお、6月11日午後1時から浄土宗と知恩院による表葬が京都市東山区林下町400の同院御影堂で営まれた。(8-15合併号)

2008/05/08 曹洞宗宗勢調査 「35%が後継者なし」と回答

曹洞宗(渕英徳宗務総長)は平成17年(2005)度に実施した宗勢総合調査の報告書をまとめ、先般、各寺院等に配布した。1万4052カ寺、96%の高回収率だった。注目されるのは後継者についてで、35%が後継者がいないと答えた。10年前の調査結果と横ばいだった。報告書でも住職数の減少や平均年齢の増加から「後継者不足が改善に向かう徴候と見なすことは早計であろう」と緊張感を持たせている。(8-15合併号)

2008/05/08 日蓮宗清澄寺 新旧別当の就退任奉告式を挙行

千葉・鴨川市の日蓮宗大本山清澄寺(住職=酒井日慈管長)で27日、岡崎日泰第11代別当と中條日傳第12第別当の就退任奉告式が営まれた。奉告式は立教開宗会にあわせて実施。小松浄慎宗務総長をはじめとする宗内役職者も多数出席し、新旧別当に慰労とお祝いの言葉を述べた。(8-15合併号)

2008/05/22 立正佼成会「青年の日」 全国で社会貢献活動を展開

立正佼成会(庭野日鑛会長)は18日の「青年の日」に全国各教会の青年部員らが街頭募金やチャリティバザーなどの社会貢献活動を行った。東京の杉並教会(泉田貢三郎青年部長)では、約100人の青年部員が運営スタッフとなり、杉並区立杉並第十小学校で「ピースフェスティバル2008」を開催した。好天に恵まれるなか、地域住民ら約千人が集った。
立正佼成会の外郭団体である杉並明るい社会づくりの会実行委員会が主催、杉並区、杉並教育委員会が後援。

2008/05/22 念法眞教 サイパンに慰霊塔を建立

念法眞教(稲山霊芳燈主)は総勢200人で先の大戦の激戦地、中部太平洋に浮かぶサイパン島を17日から20日まで訪れ、教団が島北端のバンザイクリフに建立した「戦没殉難者慰霊塔」の除幕式を執り行った。現地政府関係者も式典に出席し、慰霊塔建立に対する祝意を述べた。

2008/05/22 国連ウェーサクの日式典にITRIや世連仏が参加

釈尊の生誕・成道・涅槃の三大聖日(仏誕会)を祝う国連ウェーサクの日祝祭式典が18日、タイの首都バンコクにある国連会議場で盛大に挙行された。アジアを中心に30カ国・地域から500人超が参集。同国のサマク首相も出席し、苦集滅道の四聖諦や中道といった仏教の教えをまじえてスピーチした。日本からは、世界連邦日本仏教徒協議会の叡南覚範会長(天台宗毘沙門堂門跡門主)ら一行とITRI日本センター(浅川重美会長)の代表団が参加した。

2008/05/29 法華宗本門流 約半世紀ぶりの宗規再整備へ

法華宗本門流(原井慈鳳宗務総長)の第61次定期宗会が5月19日から21日まで、東京・人形町の法華宗宗務院に招集された。今議会では平成19年度宗務院歳入歳出決算や平成20年度事業計画など13議案を上程。審議の結果、全議案ともに可決・承認された。また昭和27年以来、約半世紀ぶりとなる「宗規の再整備事業」に関しても試案を発表。新しい宗規を今年9月に予定されている臨時宗会で審議するとの日程も提示された。

2008/05/29 築地本願寺 「築きな祭」に1万3千人の人手

東京・中央区の築地本願寺で24・25日の両日に築地が出来て350年を祝う「築きな祭」が開かれた。両日あわせて1万3千人が集った。
1657年の江戸の大火により消失した本願寺江戸御坊の替地として佃島の門徒たちが海を埋め立てて築かれた「築地」。大火の翌年に仮本堂を再建、本尊を遷座し、今年で350年。築地が生まれた由来、生かされている命、そして築地の良さに「気付く」ことをテーマに、2日間で様々なイベントが行われた。

2008/05/29 GNRC 倫理教育プログラムを発表

妙智會ありがとう基金(総裁=宮本丈靖会長、代表=宮本けいし理事長)主催のGNRC(子どものための宗教者ネットワーク)第3回フォーラムが24日から26日まで、平和都市・広島市の国際会議場で開かれた。子ども支援に従事している宗教者や教育者、NGO代表、それに国連機関代表など世界約65カ国から300人余が参加。第2回フォーラム以降、取り組んできた成果が「共に生きる喜びを学ぶ―倫理教育のための異文化・諸宗教プログラム」として発表された。最終日に「暴力」「貧困」「環境」の倫理的責任に言及した広島宣言を採択。あわせて「祈りと実行」というGNRCの原点を確認した。

2008/06/05 大谷派宗議会 男性坊守を容認へ

真宗大谷派(熊谷宗惠宗務総長)の第48回宗議会(常会)が5月29日、京都市の宗務所に招集された。熊谷総長は、懸案の坊守制度について男性住職の配偶者(妻)のみを坊守と位置付けてきた規定を改め、女性住職の配偶者(夫)も坊守と認める寺院教会条例改正案を今議会に提出した。改正案には“住職の配偶者では坊守の従属的位置は変わらない”などと野党のグループ恒沙(三浦長代表)と宗門を開く会(三浦崇代表)が反対の姿勢を示しているが、議会で過半数を占める与党・真宗興法議員団(代表=熊谷総長)の賛成で成立する見込みだ。

2008/06/05 曹洞宗 南米別院で新館着工

曹洞宗南アメリカ国際布教総監部(采川道昭総監)開設と両大本山別院仏心寺創立50周年記念事業として5月18日、南米ブラジルのサンパウロ市の仏心寺で、坐禅堂や宿泊施設などを備えた新館「大鑑閣」建設工事の地鎮祭を執り行った。宗務庁から宮下陽祐教化部長と山昭文国際課長が派遣され、宮下部長が導師を務めた。

2008/06/05 全日本仏教会が国会議員と懇話会開催

全日本仏教会(全日仏)は28日夕、都内のホテルで自民党および民主党所属の国会議員と全日仏加盟団体幹部らによる「仏教懇話会」を都内のホテルで仏教懇話会を開催した。
全日仏副会長の大野玄妙氏(聖徳宗法隆寺管長)が「聖徳太子の理想国家」と題して短い法話を行い、続いて自民党を代表して谷川秀善氏(本願寺派僧侶)と民主党を代表して鳩山由紀夫幹事長がそれぞれ挨拶した。そして西村輝成・全日仏副会長の発声で乾杯し、懇談に入った。
懇話会はこれまで朝食会をかねて行われることが多かった。今回は夕刻に移行し、代理を含め自民党43議員、民主党25議員が出席。全日仏からは約50人が参加し、意見交換した。
昨年1月、参院自民党に「全日本仏教議員連盟」が発足し、同3月には「民主党仏教議員連盟」が誕生。両党とも参院選を前に伝統教団に急接近していた。

2008/06/12 北海道で初の日韓・韓日仏教文化交流大会を開催

日韓仏教交流協議会(宮林昭彦会長)が主催、(財)全日本仏教会(松長有慶会長)、曹洞宗中央寺(南澤道人住職)が後援し9日から13 日の期間、北海道・札幌市の中央寺を主会場に、第29回日韓・韓日仏教文化交流大会が開催された。今回は韓日仏教文化交流協議会(李智冠会長)から130人、日韓仏教交流協議会から120人が参集。今大会では地球環境の復活に向け『少欲知足』の精神を高揚することも共同宣言に盛り込まれた。

2008/06/12 智豊合同布教講習所 経済学者が寺院生き残りを講演

真言宗智山・豊山両派による第52回「智豊合同布教講習所」が4日、東京・大塚の豊山派宗務所で開催された。「現代社会における寺院環境の変化」をテーマに、講演やパネルディスカッションを実施。経済学を導入した寺院運営のあり方や、少子高齢化社会への対応、IT化がもたらす寺院への影響などについて学んだ。約300人が参加した。

2008/06/12 浄土宗 第3次稲岡内局が発足

浄土宗の稲岡康純宗務総長は4日、第3次稲岡内局を発足せた。教学局長の石川三雄氏と800年大遠忌事務局長の吉水光慈氏が退任し、新たに宗議会議員の倉井正則氏と赤平法導氏が入局、また留任した局室長の担当を一部入れ替えた。第3次内局の顔ぶれは次の通り(敬称略)。
▼総務局長=小栗賢亮(再任)▼教学局長=岡本宣丈(前文化局長)▼財務局長=倉井正則(新任)▼社会国際局長=田中信道(再任)▼文化局長=赤平法導(新任)▼総長公室長=川中光教(前財務局長)▼人権同和室長=淺野義光(再任)▼大遠忌事務局長=光成範道(前総長公室長)

2008/06/19 曹洞宗有道会臨時総会 「再生と団結」を強調

曹洞宗有道会(鈴木秀一会長)は16日、東京・芝の檀信徒会館で臨時総会を開き、先に決まった新役員などが報告された。新任の鈴木会長は有道会再生と団結を強調し、全員で「エイエイオー」を唱和し新体制のスタートをきった。

2008/06/19 総本山長谷寺 小野塚幾澄化主が入山

真言宗豊山派(浅井侃雄宗務総長)は14日、奈良県桜井市の総本山長谷寺で、小野塚幾澄・同寺第85世化主 (豊山派第31世管長)の入山式を執り行った。小野塚新化主は、本尊・十一面観世音菩薩の宝前で奉告法要を厳修。満堂の参列者に、「全国3千のご法縁と、300万檀信徒のお力添えをいただいて、努力・精進を重ねてまいりたい」と挨拶した。任期は4年。

2008/06/16 大本山永平寺 「食育」の大切さ学ぶ文化講演会

曹洞宗大本山永平寺は15日、東京・世田谷の駒澤大学記念講堂で文化講演会を開催。講演会は永平三世徹通禅師700回御遠忌を記念し、道元禅師のもとで永平寺の修行僧の食事を司る典座を任された徹通禅師にちなみ、禅に学ぶ「食育」がテーマ。「いただきます ごちそうさま」と題し、服部幸應氏(服部学園理事長・校長)の講演、千住明氏(作曲家)、若山慧子氏(元NHKチーフディレクター)を交えてのパネルディスカッションが行われ、約千人の聴衆が「食育」の大切さを学んだ。

2008/06/26 都仏研修会で都の地震対策担当者が講演

東京都仏教連合会(山田一真理事長)は13日、東京・築地本願寺講堂で今年度の研修会を開催。「東京都の災害対策―寺院に求められる役割」と題して都の防災担当課長が講演し、各地区仏教会代表など約80人が受講した。

2008/06/26 浄土宗北米開教区訴訟 4年半余の裁判終結へ

浄土宗北米開教区(以下、開教区)と現地の一部信徒組織・浄土宗別院(以下、別院)が争っていた訴訟は10日、米国カリフォルニア州の裁判所で調停が行われ、開教区が25万ドルを別院へ支払うことなどの調停事項に双方が合意した。7月上旬に正式調印する運び。これで平成15年10月以来4年半以上にわたった裁判闘争が終結することになった。

2008/06/26 チベット問題の解決願い「僧侶の会」が第1回結集

チベット問題の平和的解決を求めて設立された「宗派を超えてチベットの平和を祈念する僧侶の会」(川原英照代表/真言律宗蓮華院誕生寺貫主)は18日、東京・芝の浄土宗大本山増上寺で第1回結集を執り行った。超宗派の僧侶や一般市民あわせて約160人が集まった。また結集に向けて、同会のHP上には、18日までに約300人の僧侶や一般市民による賛同の声も寄せられた。

2008/07/03 WCRP日本委員会がG8サミットに向け首相に提言書

世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会の主催で7月2・3日、札幌で開かれた「平和のために提言する世界宗教者会議-北海道洞爺湖G8サミットに向けて」。会議で採択された提言書を携えて参加者代表が4日、首相官邸を訪れ福田康夫首相に手渡した。提言書には、軍事費削減分を環境保護にあてるなどの具体案が記されている。(3-10合併号)

2008/07/03 日蓮宗が祖廟輪番50周年法要営む

日蓮宗は1日、山梨・身延町の総本山身延山久遠寺(内野日総法主)で、「祖廟輪番50周年記念法要」を厳修した。小松内局の役員をはじめ、全国の宗務所長、宗会議員など約100人が参加。法要を通じて「立正・安国お題目結縁運動」や「祖山総登詣」の達成に向けた精進を改めてアピールした。(3ー10合併号)

2008/07/03 全青協の新会長に半田座主

(財)全国青少年教化協議会(全青協、東京都中央区)は、会長である浄土宗の中村康隆名誉門主が5月8日に遷化したことに伴い、空席の新会長に天台宗の半田孝淳座主の就任をこのほど発表した。5月15日付けで着任した。(3-10合併号)

2008/07/17 平清盛奉納、血曼荼羅の複製完成

平清盛(1118~81)の奉納と伝えられる「血曼荼羅」の複製版がこのほど完成し10日、和歌山県高野町の高野山真言宗総本山金剛峯寺に奉納された。「血曼荼羅」の復元再生プロジェクトは平成14年に始動。同寺と凸版印刷㈱(本社・東京都)が共同で進めてきた。複製版の完成までに実に5年が経過。偶然にも複製版が完成したのは、青葉祭り(弘法大師降誕会)当日の6月15日だった。(17日号)

2008/07/17 大本の次期本部長に松田行彦氏

大本(出口紅教主)の島本邦彦本部長が7月末の任期満了で勇退し、次期本部長に現東京本部長の松田行彦氏(81)の就任が6日、亀岡市の本部で開かれた総代会で決まった。任期は8月1日から3年。松田次期本部長は人類愛善会会長も兼務する。(17日号)

2008/07/17 豊山派新内局が発足

真言宗豊山派(小野塚幾澄管長)で5日、川田聖戍・宗務総長(東京都江戸川区東小松川・正徳寺、大僧正)を首班とする新内局が発足した。任期は4年。新内局は17日に東京・大塚の宗務所で記者会見を開き、所信表明を行う予定。(17日号)

2008/07/24 京都・随心院に亀谷暁英門跡が晋山

真言宗善通寺派大本山隨心院第43世・亀谷暁英門跡の晋山式が22日午前、京都市山科区の同院本堂で、真言宗各山会山主、隨心院総代ら約30人の随喜・参列のもと厳かに営まれた。亀谷門跡は、水谷修夫前門跡が健康上の理由で辞任したのを受け、4月1日に就任した。任期は5年。

2008/07/24 渡辺東洋大教授が明治の仏青運動を講演

東京・本郷の東京大学仏教青年会会館ホールで11日、渡辺章
悟・東洋大学教授が「明治の仏教と仏教青年会運動」をテーマに講演を行った。明治期に宗派を超えて勃興した新仏教運動や、福沢諭吉の影響を受けた寺田福寿らによってリードされた仏青運動の実態について詳説した。約30人が参加した。(24日号)

2008/07/24 埼玉同宗連20周年公演で「ハンセン病患者の生涯」

「同和問題に取り組む埼玉県宗教教団連絡会議」(深谷邦男議長)は10日、さいたま市の彩の国さいたま芸術劇場で、20周年記念公演を開催。女優の結純子さんが「ひとり芝居『地面の底がぬけたんです』―あるハンセン病患者の不屈の生涯」を熱演した。200人超の観客が集まった。本作品は明治34年(1901)に生まれ、昭和62年(1987)に逝去した藤本としさん(原作者)の波乱の生涯を劇化したもの。

2008/07/24 谷中・全生庵で鉄舟忌営む

東京・谷中の臨済宗国泰寺派全生庵(平井正修住職)で19日、全生庵開基・山岡鉄舟居士(1836―1888)の毎歳忌法要が営まれた。鉄舟居士の有縁者や檀信徒など約100人が参集した。法要は平井住職を導師に厳修。参列者全員で読経、焼香をあげ鉄舟居士を追悼した。毎年、法要に参列している中曽根元首相は「山岡先生が明治維新の動乱期に自分の一生を賭して日本を平和へと持っていった。あれだけの気力、愛国心を、日本の若い人が勉強し、思い起こして欲しい」と述べた。(24日号)

2008/07/31 仏教界の現状に危機感を抱く僧侶らが寺ネット・サンガを結成

少子高齢化による寺檀制度の崩壊、加速する宗教離れと無宗教葬、お布施をめぐる寺院不信……仏教界の現状に強い危機感を抱く僧侶らが結成した超宗派の新・寺院ネットワーク「寺ネット・サンガ」(事務局=東京都新宿区)。9月末日の正式発足を前に28日、東京・中央区の築地本願寺で2回目の集会を開催した。当日は僧侶に加え、葬儀社をはじめとする葬祭関連業者、石材店・NPO関係者など約50人が集結。僧侶のあり方をめぐって忌憚のない意見を述べ合った。(31日号)

2008/07/31 醍醐派 前年度決算を可決

真言宗醍醐派(麻生文雄管長)の臨時宗会(麻生章雄議長)が29日午後、京都市伏見区の総本山醍醐寺研修棟で開かれ、平成19年度決算案を可決するとともに、剰余金のうち100万円を遠忌積立金に繰り入れることを決めた。
前年度決算案審議のための臨時宗会開催は今回が初めて。懸案だった決算宗会について3月の定期宗会で内局と議会側が合意し招集となった。(31日号)

2008/07/31 チベット僧パルデン師、弾圧の実態を語る

中国のチベット弾圧に抗議し33年間にわたり刑務所などに拘束された元「良心の囚人」、チベット人僧侶のパルデン・ギャツォ師の講演会が21日、東京・四谷の四谷区民ホールで開催された。NPO法人ガイアホリスティックが主催。パルデン氏を追ったドキュメンタリー映画『雪の下の炎』の約1時間の抜粋試写も行われた。会場には在日チベット人や支援者ら約450人が集まった。(31日号)

2008/08/07 日本仏教保育協会が全国仏教保育宮城大会を開催

(社)日本仏教保育協会(上村映雄理事長)は5・6日の2日間にわたり、宮城県仙台市の仙台国際センターなどで「第30回全国仏教保育宮城大会」(宮城県仏教幼児教育協会主管/鎌田文惠実行委員長)を開催。全国各地の幼稚園や保育所の教員や保育士など約700人が参集し、「輝く命を育み、いのちを伝える」をテーマに基調講演や分科会を通して、仏教保育の意義を再確認した。(7-14合併号)

2008/08/07 大本山永平寺が夏期大学講座「禅といま」

曹洞宗大本山永平寺(福山諦法貫首)主催の第9回夏期大学講座「禅といま」が7月22・23の両日、東京・芝の東京グランドホテルで開かれ300人が参加した。今年は「永平三世徹通禅師700回御遠忌記念」と銘打たれ、2日間で4人が講演。途中、精進料理による禅の食事作法体験や希望者による坐禅が行われた。(7-14合併)

2008/08/07 比叡山で世界平和祈りの集い

宗教・宗派を超えて共に平和のために祈る「世界平和祈りの集い」(主催=天台宗・延暦寺)が今年も4日午後、滋賀県大津市の比叡山上で執り行われ、国内の宗教者ら約千人が集い、紛争のない平和な世界を願って真摯な祈りをささげた。主催者の天台宗・濱中光礼宗務総長が暗に先のチベット騒乱に言及し、対話による解決を求める発言もあった。(8-14合併)

2008/08/21 8・8チベットの平和を願うキャンドルの夕べ

東京・新宿の日蓮宗常円寺で超宗派の有志僧侶らが「8・8チベットの平和を願うキャンドルの夕べ」を開催。僧侶約30人のほか、在日チベット人や一般市民ら合わせて約200人が参加した。北京オリンピック開幕時刻の日本時間午後9時に合わせて参加者全員でチベットと世界の平和を祈り、黙祷を捧げた。

2008/08/21 本願寺派臨宗 新門の教区巡回可決

浄土真宗本願寺派(不二川公勝総長)の第287回臨時宗会(木下慶心議長)が5日から7日まで京都市下京区の宗務所で開かれ、2月の宗会から持ち越された宗務首都圏センター所管の「ポータルサイト運営・維持費」3100万円と「首都圏宗務機能拡充費」8億1000万円の執行計画について同意し、あわせて10月から開始する大谷光淳新門の教区巡回・直属寺院巡拝の費用2300万円を新たに盛り込んだ今年度同派予算更正案を可決した。

2008/08/21 日蓮宗が50回目の千鳥ヶ淵法要

日蓮宗(小松浄慎宗務総長)は15日午前9時から、東京・九段の千鳥ヶ淵戦没者墓苑で、第50回「千鳥ヶ淵戦没者追善供養並世界立正平和祈願法要」を厳修した。300人超が参列した。
小松総長が大導師を務め、東京四管区宗務所長が副導師として出仕。暑熱に焙られたような炎暑の中、戦没者が味わった苦しみを銘記し、平和への願いを新たにした。

2008/08/28 T・M良薬センター、ミャンマーの孤児院を支援

ミャンマーのサイクロン被災に対し直接同国内で支援活動を展開しているT・M良薬センター(前橋市)は、7月29日から8月1日まで小野文珖理事長(日蓮宗僧侶)が被災地を訪れ現地スタッフと合流し、パートナーである僧侶ウ・ダマタラ師と現状分析と仏教界の協力事業について具体的な打合せを行った。
事前にミャンマー仏教界から、キリスト教団体が各地に入り、布教を目的とした物資配給が行われているため、被災寺院が困惑している、との情報が同センターに寄せられていた。そのため日本から現地に調査を依頼していた。

2008/08/28 西山浄土宗が光明寺東京別院の上棟式

西山浄土宗(岩田文有管長)は26日、東京町田市小山ヶ丘に建設中の総本山光明寺東京別院本堂の上棟式を執り行った。東京別院は平成23年の宗祖法然上人800年御遠忌の記念事業の中核として発願。上棟式には岩田管長、日下宗務総長ら、宗内幹部をはじめ、関東在住の檀信徒や地元住民、工事関係者が集まり、本堂の完成を祈願した。

2008/08/28 上醍醐准胝堂が全焼

西国三十三観音霊場第11番札所、京都市伏見区の真言宗醍醐派総本山醍醐寺(麻生文雄座主)上醍醐准胝堂が24日未明、全焼した。23日深夜の落雷による出火が原因と見られている。この事態を受け同寺は上醍醐への登山を禁止し、霊場参拝は、准胝堂本尊の分身を祀る下醍醐の成身院(通称・女人堂)で受け付け朱印を押す措置をとった。

2008/09/04 関東大震災から85年、秋期慰霊大法要

(財)東京都慰霊協会(貫洞哲夫会長)は関東大震災から85周年にあたる1日、墨田区横綱の東京都慰霊堂で秋季慰霊大法要を執り行った。皇室からは秋篠宮殿下・妃殿下が参列。日蓮宗大本山池上本門寺の酒井日慈貫首が大導師を務め、東京都仏教連合会が随喜し、法要を厳修。震災ならびに戦災遭難者を追悼した。

2008/09/04 東海豪雨、各地寺院にも被害

8月26日から31日にかけて東海・関東地方を襲った豪雨で、愛知県岡崎市などの寺院に床下、床上浸水などの被害が出ている。
愛知県岡崎市の真宗大谷派三河別院では本堂1階が床上浸水。出雲路善公輪番によれば29日午前2時に別院に駈け付けた際には「50㎝ほど水かさがあった」という。8年前の9月にも東海豪雨にみまわれた同別院だが、今回の雨量はそれを上回るものだったとした。29日の早朝からは、1階部分の畳120枚と家財、カーペットなどの廃棄作業を始め、現時点では片付けは終了しているという。
また岡崎教区の門徒宅では、床上浸水78戸、床下浸水183戸と大きな被害が出ている。このほか、名古屋教区でも2ヵ寺で納骨堂の床下浸水、1ヵ寺で庫裏での床下浸水が確認されている。
浄土宗でも岡崎市内の寺院1ヵ寺で床下浸水、1ヵ寺で地下に雨水が流れ込むという被害が報告されている。
曹洞宗では寺院に大きな被害は出ていないが、岡崎市内などでは檀信徒らが浸水被害にあっているとし、見舞い状と見舞い品を送付しているとした。

2008/09/04 横須賀市妙蔵寺で大声大会に100人

声の大きさを競い合おうと、神奈川県横須賀市の大塚山妙蔵寺(杉﨑昌弘住職)で8月24日、「大声大会」が開かれた。幼稚園児からお年寄りまでの幅広い年齢層の近隣住民約100人が参集。計測器の前にたち、蝉の泣き声にも残暑にも負けない大きな声でそれぞれが思いのたけを叫んだ。
優勝したのは子どもの付き添いできた吉川幸子さん。願いを乗せた力強い「やせたいー」という声は113・9デジベルを記録。「気分爽快、すっきりしました」と満面の笑顔で優勝商品の新米10㎏を手にして帰った。

2008/09/11 曹洞宗 宗門初の被差別戒名法要

曹洞宗(渕英徳宗務総長)は9日、長野市松代の長国寺で被差別戒名物故者諸精霊追善法要を執り行った。これまで永平寺、總持寺両大本山主催で追善法要が営まれていたが、より多くの宗門僧侶に差別戒名の認識を深め、これを授与してきたことへの懺悔の意味も込め、今回初めて曹洞宗主催となった。法要には渕宗務総長をはじめ内局部長、永平寺の春木龍仙副監院、總持寺の山岸弘文副監院ら150人が参列。部落解放同盟の中央本部、各県連代表30人が来賓として招かれ焼香した。

2008/09/11 真言宗豊山派 小野塚幾澄氏が新管長に就任

真言宗豊山派(川田聖戍宗務総長)は9日、東京・大塚の宗務所で、小野塚幾澄・第31世管長の就任式を執り行った。川田聖定元管長、鳥居愼譽前管長をはじめとする宗内重役に加え、小野塚管長の自坊・目白不動金乗院の法類など約100人が列席。学山豊山の輿望を担う新管長の就任を祝った。

2008/09/11 神仏霊場会が奉告式典

3月に発足した神仏霊場会(会長=森本公誠東大寺長老)の奉告式典が8日、三重県伊勢市の皇学館大学で執り行われるとともに、同会名誉会長に就いた半田孝淳天台座主や上村貞郎泉涌寺長老など加盟寺社の代表者ら220人がそろって内宮を参拝した。天台座主が神宮を正式参拝するのは史上初めて。

2008/09/18 パーリ三蔵経全40巻 タイ国王女が贈呈

仏教を広める活動を展開するタイ国の「ダンマソサエティ」が編纂・出版した『国際版パーリ三蔵経』(全40巻)を日本の仏教系の大学など14機関に贈呈する式典が10日午後、大阪市の四天王寺で執り行われ、事業を支援したタイ王室のチュラポン第3王女(プミポン国王の三女)が各機関の代表者へ三蔵経を手渡した。

2008/09/18 日蓮宗中央教研 「立正安国」を再考

日蓮宗現代宗教研究所(田澤元泰所長)は10・11日の両日、東京・池上の宗務院で第41回中央教化研究会議を開催した。今回は「『立正安国』の精神をどう伝えるか」をテーマに講演や積極的な討議がなされた。初日は保坂俊司氏(中央大学教授)、西山茂(東洋大学教授)が講演した。
保坂氏は「国家と宗教」をテーマにまず政教分離について言及。「共生型文明である仏教文明論は現代社会にも通ずる。国のビジョンや個々の生き方にもっと仏教の精神を生かすべき」と示唆した。
西山氏は立正安国運動の展開と今後課題について講演。「本門の核である『立正安国論』は周年に関係なく、つねに原典や時代の狭間で苦しみ、正しく翻訳してともに祖願に合った現代の運動を進めよう」と熱く激励した。
2日目は初日の講演を受けて3つの分科会に分かれて討議。率直な意見も交換され、全体会議により統括を得て閉会した。

2008/09/18 高野山大学21世紀医療フォーラム 告知めぐり熱論

「生と死が手をむすぶには―医療におけるヒューマニティと宗教心」をテーマとする第5回「21世紀高野山医療フォーラム」(主催=同フォーラム・高野山大学)が15日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで開催された。僧侶や医師など、各界の識者がシンポジウムを行い、日本人の宗教観に立脚した医療のあり方について提言した。告知の是非についても、新たな角度から一石を投じた。約千人が参加した。

2008/09/25 超宗派の新団体「寺ネット・サンガ」旗揚げ

不透明なお布施が招く寺院不信と加速度を増す檀家離れ、直葬や無宗教葬に見られる葬儀崩壊――。仏教界の現状に強い危機感を抱く僧侶らでつくる超宗派の新団体「寺ネット・サンガ」(中下大樹代表)が17日、東京・中央区の築地本願寺で正式に発足した。お布施の社会的運用を全面に掲げ、良心的な葬祭業者らと連携。旧態依然とした仏教界に新風を吹き込む。

2008/09/25 映画「ブタがいた教室」 公開前に佛大でイベント

佛教大学の黒田恭史准教授が小学校教員時代に豚を飼うことを通して行った“いのちの教育”が映画化され、公開に先立って20日午後、京都市北区の同大学で記念イベントが開かれた。イベントではその映画『ブタがいた教室』(前田哲監督、配給・日活)が上映されると共に黒田准教授との質疑が行われ“いのちの教育”の在り方などを参加者に考えさせた。

2008/09/25 仏教伝道教会 公募曲を譜面審査

仏教伝道協会(沼田智秀会長・福山諦法理事長)は事業のひとつである「仏教音楽の現代化と普及」の取り組みとして、仏教音楽の新曲を一般公募。19日には東京・芝の仏教伝道センタービルで審査委員(小林亜星委員長)による第一次譜面審査が行われ集まった222曲から9作品を選出した。
同協会では音楽を通して仏教に触れてもらおうと音楽祭「釈尊を讃えて」を開催してきた。14回目となる今回は「ささえあって」をテーマに新曲を募集した。

2008/10/02 全日仏 11月のWFB大会控え記者会見

14909579120e96_L1.jpg11月14日、東京・浅草で開幕する世界仏教徒会議(WFB)日本大会を控え、(財)全日本仏教会(全日仏)は29日、松長有慶会長(高野山真言宗管長)、豊原大成理事長(本願寺派築地別院輪番・元総長)ら幹部が臨席して東京・内幸町のプレスセンターで記者会見を開いた。松長会長は財団化50周年事業のテーマ「地域の縁・アジアの縁。そして世界へ」を紹介しながら「縁」を強調。民族間・国家間の緊張が高まる中で、「いのちのつながりを日本仏教から発信していくことが必要」と訴えた。

2008/10/02 法華宗本門流 新たに「宗法」制定

法華宗本門流(原井鳳宗務総長)は17・18両日、東京・日本橋人形町の宗務院に臨時宗会(菅原隆岳議長)を招集。5月の定宗で見送られた宗規再整備の最終原案が出され、これを承認した。新たに宗制・宗規の上位に「宗法」を制定した。原井総長は「当宗が主張する御題目総下種運動、菩薩行の実践をその精神として宗門の歴史、伝統、教義を宗教本来の指標」と位置づけ、菩薩行を明文化した。

2008/10/02 真言各山会 密教学芸賞に児玉義隆氏

真言宗各派総大本山会(岡部快圓代表総務)主催の第46回密教学芸賞は種智院大学教授の児玉義隆氏(埼玉県さいたま市・智山派永福寺住職)へ贈ることが決まった。25日、京都市の智積院で開かれた同会常任委員会で発表された。
7月31日の常任委員会で智積院が同賞候補者として推薦。今月17日の選考専門委員会(高木訷元高野山大学名誉教授ら4人で構成)に諮られ、承認された。先の常任委員会では選考専門委員の審査をもって決定するとしており、これをもって決まった。
児玉氏は昭和24年7月生まれ、58歳。日本に伝わった梵字悉雲の時代的変遷に関する研究に打ち込み、多数の著書や論文を上梓。智山専修学院など宗内や種智院大学の他、各山の教育機関などでは後進の指導に力を尽くした。平成17年には智山派教学功労賞を受賞している。
授賞式は既に決まっている密教教化賞と合わせ10月29日午後1時から神戸市の須磨寺で開催される。

2008/10/09 曹洞宗 総務、教学の2部長が辞任

曹洞宗(渕英徳宗務総長)は7・8両日、東京・芝の宗務庁に第106回臨時宗議会(国安格典議長)を招集。財務規程中の一部変更案と今年度補正予算案を提出した。委員会審議などを経て議会はこれらを承認した。閉会直後、内局を支えてきた葦川正憲総務部長と乙川暎元教学部長がそろって部長職の辞職願いを提出し、受理された。今月20日が部長任期が満了し、21日からは第2次渕内局がスタートする直前の辞任に周囲も驚いた様子だった。

2008/10/09 千代田学園120周年

浄土真宗本願寺派の宗門学校、千代田学園(東京都千代田区・宮﨑憲之理事長)は1日、学園の創立120周年を記念し、同学園大講堂で記念式典を挙行。大谷範子名誉校長(浄土真宗本願寺派裏方)の臨席のもと、来賓や保護者、同窓生など約180人と全校生徒と職員がその歴史を振り返るとともに、学園の更なる発展に力を込めた。

2008/10/09 立正佼成会 開祖入寂会を執行

立正佼成会(庭野日鑛理事長)は庭野日敬開祖(1906~1999)の祥月命日の4日、東京・杉並の大聖堂で「開祖さま入寂会」式典を執行。全国から3500人の会員が参拝し、開祖の遺徳を偲ぶと共に今後の精進への決意を新たにした。
聖壇上には常に法を説いてきた開祖の真影を荘厳。青年女子部員16人による献供の儀に続いて、「開祖さまとの対話」では、サヌカイトの響きの中で静寂の時間を共有して会員一人ひとりが心の中で開祖と対話した。

2008/10/16 真宗大谷派 熊谷総長が辞意表明

真宗大谷派の熊谷総長(70)が8日、京都市の同派宗務所で開かれた真宗興法議員団総会で辞意を表明した。翌9日には会見を開き「12月で(御影堂が)完全修復なることを見極めましたので、この辺が潮時かと、後進に道をべきかと判断しました」と理由を明かした。これを受け月末にも宗会臨時会が開かれ、新宗務総長が選出される運びになる。

2008/10/16 曹洞宗 義介禅師700回御遠忌を奉修

曹洞宗大本山永平寺3世で大乗寺開山の徹通義介禅師(1219~1309)の700回御遠忌正当法要が14日、金沢市大乗寺法堂で厳修された。永平寺・總持寺の両本山貫首、前總持寺貫首の3禅師が揃い、永平寺・總持寺を結ぶ存在である徹通禅師の遺徳を偲んだ。

2008/10/16 智積院講堂に襖絵奉納

京都市東山区の真言宗智山派総本山智積院講堂に日本の四季を墨で描いた襖絵60面が奉納され7日午前、奉納式が執り行われた。
奉納したのは日本画家の田渕俊夫画伯(67、東京芸術大学副学長・日本美術院理事)。襖絵は「四季墨絵」と題され5年の歳月をかけて制作されたもの。田渕画伯が来年3月に東京芸大を退官するにあたっての大作となった。

2008/10/30 平和の創造をテーマに マニラでACRP大会

149096d7869dc3_L1.jpg「アジアにおける平和の創造」をテーマに第7回アジア宗教者平和会議(ACRPⅦ)が10月17日から20日までフィリピンの首都マニラで開かれた。20余の国・地域から約400人の宗教者が参加し、アジアが抱える紛争や差別、抑圧といった問題を議論。最終日、国内委員会の活動充実を謳った提言を盛り込んだ宣言文を採択した。宣言文は今後5年間の指針となる。またカンボジアとイラクの加盟が承認された。

2008/10/30 浄土宗教育資団と東山学園 経営安定化へ合併

佛教大学などを運営する学校法人浄土宗教育資団(水谷幸正理事長)と東山中学・高校などを運営する学校法人東山学園(奥田歓信理事長)が24日、経営安定化のためとして来年4月1日を目途に合併すると発表した。存続法人は浄土宗教育資団で、同法人は東山学園の3校を含め幼稚園3、中学校2、高校2、短大1、大学1(通信課程・大学院含む)の合計9校を運営することになる。

2008/10/30 大谷派東京教区自殺問題研修会「遺児たちの駆け込み寺を」

真宗大谷派東京教区教化委員会同朋社会推進ネットワークは15日、東京・練馬の東本願寺真宗会館で自殺問題研修会「自殺問題、そしてグリーフケアへ」を開催した。研修会は3回目で、今回は大浴圭太さん(大学2年生)と八木俊介氏(あしなが育英会・虹の家チーフディレクター)など遺族やグリーフケア現場に携わる関係者が、残された側の痛みやグリーフケアについて語った。

2008/11/06 真宗大谷派 新総長に安原氏

真宗大谷派の熊谷宗惠宗務総長が辞意を表明したのを受け同派宗会(宗議会・参議会)臨時会が10月30・31日、京都市の宗務所で開かれ、後任に直前まで宗議会議長だった安原晃議員(76)を指名した。議長には真宗興法議員団(以下、興法)の長久寺徳瑞議員(73)が就任。副議長も交代しグループ恒沙(以下、恒沙)の新羅興正議員(65)が選出された。

2008/11/06 本願寺派 総長、宗会を解散

浄土真宗本願寺派の不二川公勝総長は10月29日、宗会(木下慶心議長)を解散した。前年度の親鸞聖人750回大遠忌宗門長期振興計画推進費決算報告(以下、大遠忌決算報告)を宗会が前日28日に否決、この時の表決が宗会議員でもある総局員・特別職8人を数に入れない「重大な錯誤のもとでの表決であった」というのが理由で、不二川総長は解散にあたって「伝統ある宗会が正常な運営がなされているとは到底言い難く」「恥ずべき事態」と批判した。

2008/11/06 高幡不動の大日如来像 千年前の姿で帰山

東京・日野市の真言宗智山派別格本山高幡山金剛寺(川澄祐勝貫主)の大日堂の本尊・大日如来像(日野市指定有形文化財)が修復作業を終え、10月25日に帰山、奥殿で川澄貫主を導師に大日如来像ご帰山記念法楽が営まれた。
大日如来像は同寺の丈六不動明王並びに両童子像(平安後期作・重文)よりも古いと指摘されていた古尊像。昨年9月から約1年間をかけて、京都市の㈶美術院国宝修理所で修理された。同時に綿密な調査も行われ、造像時期が平安中期まで遡ることが判明した。今回の修理では現状維持修理に則り造像当初の姿を最大限に保存する方針で進められ、すっきりとした姿となって帰山した。

2008/11/13 真言宗豊山派総本山長谷寺 小野塚化主が晋山

真言宗豊山派(川田聖戍宗務総長)は7日、奈良県桜井市の総本山長谷寺で、小野塚幾澄・同寺第85世化主(豊山派第31世管長)の晋山式を執り行った。
学山豊山の法統を継承した小野塚化主は、「寔に恐懼感激に堪えざるなり」と胸中を表白。「今や内には山内の整備、外には宗風の宣揚、檀信徒教化の具現を俟つこと急なり」とその責務に言及した。
さらに垂示で、「小衲、未だ徳乏しく、また学浅く、よくその任を全うしうるや危惧の念甚深」と告白。その上で「(この大任を)至誠をもって完遂いたしたく存ずる次第であります」と力強く宣した。
次いで、高梨堅堂寺務長が奉答、川田総長が賀詞を述べた。
その後、特別列車で大阪に移動し、シェラトン都ホテル大阪で祝賀会を開催。日本仏教界を挙げて、豊山派の新しい歴史の幕開けを祝した。

2008/11/13 新宗連 新理事長に岡野聖法氏

財新日本宗教団体連合会(新宗連)は10月31日、兵庫県の有馬温泉で理事会並びに評議員会を開催し、第25期の新役員を選出。新理事長に岡野聖法・解脱会法主(69)が就任した。任期は同日より2年。
理事会では、内規で新たに「特別顧問」を設けられ、前理事長の庭野日鑛・立正佼成会会長と前副理事長の宮本丈靖・妙智會教団会長が選出された。深田充啓・円応教教主は名誉理事長のまま。
副理事長は御木貴日止パーフェクト リバティー教団教主と力久隆積善隣教教主、保積秀胤大和教団教主の3人。このほか常任理事13人。理事12人が選出された。
新任常任理事は、新井光興・救世真教会長、岡田晃弥・崇教真光二代教え主代理、宮本けいし・妙智會教団理事長、宮尾早雄・妙道会教団常任理事、渡邊恭位・立正佼成会理事長。新任理事は、岡田英夫解脱会理事長、藤原裕康妙道会教団理事、庭野光祥立正佼成会次代会長。

2008/11/13 身延山久遠寺 五重塔が竣工

日蓮宗総本山身延山久遠寺(内野日総法主)で再建中だった身延山五重塔の工事が終了し5日、竣工式が執り行われた。
身延山五重塔は明治8年(1875)の大火によって焼失してから133年ぶりとなる再建。平成16年4月に第91世藤井日光法主が発願、2006年3月に着工し、この日の竣工式を迎えた。

2008/11/20 第24回WFB世界仏教徒会議日本大会

日本では30年ぶり3度目となる第24回世界仏教徒会議(WFB)が14日から17日まで東京・浅草の浅草ビューホテルと浅草寺を会場に開かれた。海外23カ国82センターから326人、国内から約300人と600人以上が参加。「仏教者の社会問題解決への貢献」をメインテーマのもと、7つのシンポジウムで今日的課題を討論した。また、役員改選で、パン・ワナメッテイ会長(タイ)とパロップ・タイアリー事務総長(タイ)が再選されたほか、新副会長(16人)には日本から小林正道氏(浄土宗)が選出された。第15回世界仏教青年会議(WFBY)、第7回世界仏教大学会議(WBU)も併せて行われた。
16日午前には浅草寺本堂で清水谷孝尚貫首(全日仏副会長)を導師に世界平和法要が営まれた。

2008/11/20 浄土宗総合研 ハンセン病シンポ

浄土宗総合研究所は17日、東京・芝公園の大本山増上寺慈雲閣でシンポジウム「仏教と人権―ハンセン病をめぐって」を開催。ハンセン病に対する偏見や差別などの問題を考察、今後の取り組みについても展望した。またゲストとして国立ハンセン病療養所・多磨全生園入所者の芝田ちゑ子さんらも参加し、その体験も語られた。

2008/11/20 大阪府仏教徒大会 亀井・野中両氏が激白

「日本はどうなる?日本をどうする‼」をテーマに第43回「大阪府仏教徒大会」(主催=大阪府仏教会・大阪府仏教青年会・大阪府宗教連盟)が11日午後、大阪市中央区のホテル日航大阪で開かれた。今回は衆議院議員で国民新党代表代行の亀井静香氏と元自民党幹事長の野中広務氏が特別講演を行い、郵政民営化などの“小泉改革”を批判。亀井氏はまた創価学会から言論活動中止を強要されたとされる矢野絢也元公明党委員長を国会喚問するか否かに応答し、学会の対応を見て決める考えを示した。

2008/11/27 駒澤大が154億円損失

曹洞宗宗門校である駒沢大学(世田谷区、池田練太郎学長)が資産運用のデリバティブ(金融派生商品)取引で、約154億円の損失を出していることがこのほど、明らかになった。18日、文部科学省に概容をまとめた報告書を提出すると共に、20日付けで池田学長名によるお詫びをホームページに掲載した。同大学はキャンパスの一部などを担保に金融機関から110億円の融資うけるなどして清算した。
同大学によると、昨年夏から外資系証券会社との間で通貨差益を利用した「通貨スワップ」などの契約を結んだ。契約額は約100億円。
しかし今年9月の米国リーマン・ブラザーズの破綻などで世界的な金融恐慌で、多額の損失を計上し、10月29日にすべての契約を解除。この契約解除に伴う清算額は154億5500万円に達した。

2008/11/27 浄土宗 増上寺法主に八木季生氏

成田有恒・前浄土宗大本山増上寺法主(9月6日遷化)の後任を決める浄土門主・法主推戴委員会(委員長=稲岡康純同宗宗務総長)が21日、東京・芝公園の同寺で開かれ、同寺布教師会顧問の八木季生氏(文京区一行院住職)が推戴された。この推戴をもって八木氏は同寺第88世法主に就任した。任期は4年間。
八木氏は昭和4年6月生まれ、79歳。大正大学卒。浄土宗東京教区教化団長、同宗総合研究所布教研究部長、同宗東京事務所長、同宗報恩明照会理事などを歴任。
また長く布教師として活躍し平成12年6月から増上寺布教師会会長を務めた。現在は同布教師会顧問、増上寺教監を務める。大僧正。

2008/11/27 第31回埼玉県仏教徒大会 「共に生きよう」テーマに

㈶埼玉県佛教会(藤田得三会長)は20日、埼玉県蕨市の真言宗智山派三学院(倉持秀裕住職)で第31回埼玉県佛教徒大会を開催。「共に生きよう―縁が広げる世界」をテーマに記念講演や雅楽の記念演奏が行われた。埼玉県内の寺院住職や檀信徒ら約300人が参集し、より良い社会の実現に向け〝共に生きる〟という原点に立ち返った。

2008/12/04 国際永久平和祈念祭典 平和実現へ協力アピール

14938d9c2079ff_L1.jpg宗教間対話を通して世界の恒久平和を目指し、かつ宗教芸術の公演で市民へ癒しを提供する「国際永久平和祈念祭典」(主催・国際永久平和祈念祭典協議会=小林隆彰理事長)が11月27日午後、大阪市中央区のNHK大阪ホールで開かれた。今年は駒澤大学名誉教授の奈良康明氏が記念講演で仏教徒の社会参加の必要性を強調し、曹洞宗大本山総持寺僧侶らが法要・声明を披露、また伝統教団の代表者らが勢揃いして世界平和のため宗教の協力をアピールした。

2008/12/04 日本仏教心理学会設立 仏教と心理学、融合目指す新学会

14938dbd6ab6ad_L1.jpg仏教と心理学・心理療法の融合を目指す新学会「日本仏教心理学会」の設立総会が11月30日、東京・西東京市の武蔵野大学で開催された。全国から仏教、心理学両分野の研究者、僧侶や医療従事者など約100人が参集。シンポジウムなどを通して、同学会の針路について議論した。

2008/12/04 仏教伝道教会 仏教音楽祭で公開演奏審査会

14938dd312fdbb_L1.jpg㈶仏教伝道協会(沼田智秀会長)は11月27日、東京・五反田のゆうぽうとホールで、「第14回『釈尊を讃えて』仏教音楽祭―公開演奏審査会」を開催した。 公開演奏で審査された9曲はバラード調のものから、子どもも口ずさめるものまで彩り豊か。千人の聴衆が見守るなか、9組の歌手がその音楽作品を力強く発表した。

その後、審査委員長の小林亜星氏(作詞・作曲家)をはじめ8人の審査委員が最終選考。その結果、第1位には手話を交えての演奏が印象深かった「君は一人じゃない」(作詞―片岡まどか/作曲―中島安敏/歌手―沢村まみ)が輝いた。第2位には「空の花」(作詞―さいとう大三/作曲―泉盛望/歌手―紫とも)、第3位には「やさしさの種」(作詞・歌手―伊東教子/作曲―阿部隆人)が選ばれた。受賞者には1位に300万円、2位に200万円、3位に100万円が賞状とトロフィーと共に沼田会長から贈呈された。選にもれた6曲にも佳作として10万円が贈られた。

2008/12/11 浄土宗 稲岡総長が辞意表明

14940d8b4e5b13_L1.jpg浄土宗の稲岡康純宗務総長(76)が8日午後、京都市の宗務庁で記者会見を開き、病弱な妻の介護と自身の体力の衰えなどを理由に辞任することを表明した。正式には来年1月14日に招集する臨時宗議会で辞表を提出し承認を得る運びになる。その後、浄土宗は新しい宗務総長を選ぶ。
昨年11月、任期満了に伴う宗議会議員選挙後の臨宗で再選されてからわずか1年余り、突然の辞任表明だった。
稲岡総長は会見で「気力は衰えていませんが、高齢者によるところの体力の衰えも顕著に自ら感じるようになりました」とし、さらに自身の「妻の病気が深刻化してきた」として「これからは何としても家内のために返しをしなければならんという思いに至りました。私にしかできないこと、また今しかできないことを家内に振り向けたい」と妻の介護をすることを理由に辞意を固めたことを述べた。夫人の病気に言及したくだりでは感極まり、声を震わせて話した。

2008/12/11 成田空港ラウンジに「仏教聖典」を寄贈

14940e376c9f6a_L1.jpg㈶仏教伝道協会(沼田智秀会長)は事業の主軸である「『仏教聖典』の普及」の一環として2日、成田空港旅客ターミナル内のラウンジへ「仏教聖典」を寄贈した。
同協会はこれまで世界各63カ国のホテルを中心に学校、病院施設等へ760万冊以上の「仏教聖典」を寄贈してきた。
今回は株式会社IASS(千代川宗圓代表取締役=曹洞宗迎福寺住職)の協力のもと、同社が運営する成田空港の第1、第2旅客ターミナル内の2つのラウンジ「IASS EXECUTIVE LOUNGE」へ仏教聖典が寄贈されることになった。世界各地へ渡航する利用旅客者に合わせて、日・英・中(簡・繁)・韓・仏・独の6カ国語の聖典が置かれた。
沼田会長は「世界に通ずる素晴らしい場所に仏教聖典の置き場所を提供していただき、本当にありがとうございます。世界に仏教聖典を広げようという気持ちでやっている者にとってまたとないお力添え」と感謝の言葉。
同ラウンジは年間で約30万人が利用しており、寄贈式当日も早速に利用者が聖典を手に取る姿も見られた。またハワイ・ホノルル空港内にある同社のラウンジにも仏教聖典が寄贈されることになっている。

2008/12/11 大正大学成道会 学内で祈願護摩

14940e4867a144_L1.jpg大正大学(小峰彌彦学長)は3日、同大学礼拝堂(東京都豊島区巣鴨3―20―1)で平成20年度「成道会」を開催した。大正大学では毎年学生が主体となって企画運営し、地元商店街や同大の雅楽や写真などの文化系同好会の協力を得て、学生ならではの成道会を行っている。
地元東京・巣鴨の眞性寺から出発し、「とげぬき地蔵」で有名な高岩寺で読経を上げた後、大正大学の礼拝堂を目指しお練り行列を行った。また、お練り中は同時進行で礼拝堂にて写経教室も行われた。
礼拝堂前では祈願護摩法要も行われ、一般参加者とちょうど講義を終えたばかりの学生で黒山の人だかり。参加者は接待で振る舞われた「乳がゆ」と「チャイ」を片手に晴天に高く登るお炊きあげの炎と煙をいつまでも見つめていた。