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2003/1/1 武蔵野女子大公開シンポ 世代で霊性観に違い

武蔵野女子大学(東京・西東京市)は「日本人の宗教意識」と題した連続公開講座の最終回としてシンポジウム「日本人と宗教」を12月11日に開催。会場のグリーンホールには約150人の一般の人々が参加し、宗教への関心の高さを伺わせた。 シンポはパネラーとして菅原伸郎・朝日新聞記者、小山弘利・『大法輪』編集長、弓山達也・大正大学助教授の3人に、山崎龍明・同大教授がコーディネーターを務めて行われ、最初にそれぞれが短くテーマに沿って意見を述べ、続いて討論へと入った。
山崎氏は、今回の連続講座が初めて夜に開かれたことについて「創価学会から共産党の人まで、今までとは違った参加者層ができ、人数も多かった」と語り、今後の講座開講に活かしていく考えを示した。

2003/1/1 SVA親善大使誕生

(社)シャンティ国際ボランティア会(SVA,松永然道会長)は10日、アメリカ大リーグシアトルマリナーズの佐々木主浩投手をSVA国際ボランティア親善大使に任命。その就任式を東京グランドホテルで執り行い、また同日はSVAの創立の日でもあることからSVAの日制定の式典を併せて挙行した。
佐々木投手の親善大使就任の選考経過を同じ東北福祉大学出身である八木沢克昌アジア地域事務所長が説明。佐々木投手はこれまでタイのスラムの子どもたちに教育の機会を与えるプログラムの支援の実績が評価された。八木沢所長は佐々木投手に「是非ボランティア大魔人になってほしい」と述べた。
会場では佐々木投手が支援したタイの子どもたちからのインタビューと「ありがとう、がんばって」とのメッセージが上映されたほか、タイの外務大臣より感謝状も手渡された。佐々木投手は、「ビデオを見て、もっと助けてやりたいと思った。来年にはタイにも行ってみたい」と挨拶した。
親善大使就任式に続いてSVAの日宣言を行う式典も挙行。SVAは1981年12月10日にカンボジア難民に本を無償で送る団体としてスタートしている。松永会長は「支える人と支えられる人が共に歩み、未来のために目的を持ってこれからも進んでいこう」と述べ、これからの活動を広く展開する重要性を語った。

2003/1/1 本願寺派 総局部門制を改革総局部門職制を改革

浄土真宗本願寺派(武野以徳総長)は第270回臨時宗会(石上智康議長)を12日、京都市下京区の宗務所に招集。宗会は、現行の「基幹運動本部」を「基幹運動推進本部」と改め、本部長に総長、本部員に総務が就任する総局部門の新職制規程案など法規議案5件を審議し翌13日、原案通り可決した。これで、総局責任のもと基幹運動が進められる体制となるが、武野総長の「新しい国立追悼施設をつくる会」入会問題で宗内に根強い反対論がある時期での改革だっただけに、「現状を追認した制度」と、運動への影響を懸念する声もあった。新職制は来年4月1日に施行される。

2003/01/09 真宗大谷派東京教区「東本願寺」の使用中止求める

真宗大谷派東京教区(禿信敬教務所長)は先月25日付で、東京・浅草の東京本願寺が「浄土真宗東本願寺派本山東本願寺」と名称変更したことに関し、同寺代表役員の大谷光見法主へ宛てて名称使用中止を求める抗議文を送った。
抗議文は「(東京教区として)何もしないのでは認めてしまうことになる」との判断から、先月17日、「東京教区緊急事態対策委員会」(委員長=禿所長)の決定にもとづき、禿所長、青田厚由教区会議長、長島一教区門徒会長の連名で出したもの。「『東本願寺』の名称は、わが真宗大谷派の本山が1602年に京都烏丸六条に寺基を得て成立して以来、400年間当派及びその真宗本廟たる本山本願寺の名称として広く一般社会に認知され、当派も現在に至るまで、当派及び本山本願寺の名称として使用してきたものである」として、名称の使用中止を要求している。 「東本願寺派本山東本願寺」(旧東京本願寺)は、1981年、大谷派から離脱。同派が本山を宗派に吸収した翌88年、「東本願寺派」を宣言。それから13年を経た01年4月、文化庁から名称変更の認証を受け「本山東本願寺」と改めた。これに対して大谷派は同年5月、抗議の申入れを行っている。(2003年1月9・16日合併号)

2003/01/09 国際宗教研シンポ-新追悼施設は必要か

国際宗教研究所(星野英紀所長)は11日、東京・大正大学で公開シンポジウム「新しい追悼施設は必要か―若き宗教者の発言」を開催。教団に属するパネリストが新追悼施設に対する見解を表明。理由は異なるものの一人を除き「不必要」とする声が多数を占めたが、フロアからは「必要」とする意見もあり、議論は白熱した。
会場には、研究者を中心に約100人が参加。司会の井上順孝氏(国学院大学)が「追悼懇の報告書が出て、靖国神社や千鳥ヶ淵墓苑の問題は残っている。これを宗教界はどう考えているか。一人の人間としてご発言いただきたい」と述べ口火を切った。(2003年1月9・16日合併号)

2003/01/09日蓮宗 渡邉総長辞任

日蓮宗の渡邉清明宗務総長が昨年12月25日の仕事納めで「健康上の理由」で辞意を表明し、井村大祐宗会議長に辞表を提出した。このため9日に開かれた宗政3会派の会長・幹事長会議で後任を選出する臨時宗会が23日に開催されることが決まった。
渡邉宗務総長は平成12年4月に永井祥文前宗務総長の後を受け宗務総長に就任し、立教開宗750年慶讃事業の推進に尽力。正当年であった昨年は新宗務院の落慶や千葉・清澄寺での慶讃法要を円成させた他、伝道宗門確立を具現化に向け2局4部1室制の新たな宗門機構をスタートさせた。今回の辞任は“肝臓の病気のため”とされているが、内局や所属会派の同心会議員にも“寝耳に水”であったため、さまざまな憶測が飛び交っている。(2003年1月9・16日合併号)

2003/01/23 総本山知恩院、牧執事長が辞任

浄土宗総本山知恩院(京都市東山区)の牧達雄執事長が17日、財産運用で失敗した責任を取って辞任した。担当の常住(とこずみ)隆雄財務部長も辞任。これを受けて18日、水谷浩之総務部長が執事長代務に就任した。後任執事長は、2月24日開催予定の顧問会で候補者3人が選出され、中村康隆門主が決めることになる。
牧執事長の辞職願提出については、顧問会の山下法文会長と橋田邦俊副会長が6月の任期満了まで受理しないよう中村門主に求めた一幕もあったが、門主は問題の重大さから「ただちに受理」、担当の常住財務部長の辞任も求めたという。 水谷代務らは今後、銀行から事情聴取し事実解明にあたり、31日に顧問協議会を開催し経過を報告。2月24日の顧問会で執事長候補者選定と共に、問題解決へ向け協議する予定だ。水谷代務は顧問会の求めがあれば、その席で解決案を示す用意もあると話しており、多額の損失が計上されることになるとも考えられる。 水谷代務は「この件は知恩院のことを思って善意で始めたこと。ただ諮るべきところに諮らなかった」と話した。

2003/01/23 真宗大谷派 宗祖遠忌・両堂修復へ委員会が最終報告提出

真宗大谷派では、両堂修復を特別事業と位置付け宗祖750回遠忌の基本計画を検討してきた「宗祖親鸞聖人750回御遠忌基本計画策定委員会」(不破仁委員長)と「真宗本廟両堂等御修復委員会」(安原晃委員長)の最終報告が先月20日、三浦崇宗務総長へ提出された。報告書は、遠忌・修復事業の基本方針、『教行信証』(坂東本)の修復・復刻などの記念事業、修復工事期間を提案。しかし、募財については基本姿勢など大枠を示すにとどまった。報告を受け三浦内局は総計画・総予算の策定に入るが、募財の在り方を含め、どのような計画を示すかが今後の焦点となる。

2003/01/23 小泉首相、みたび靖国参拝

小泉純一郎首相が14日午後2時、東京・九段の靖国神社を参拝した。一昨年の8月13日、昨年の4月21日の時も突然の参拝であったが、今回も同様の“不意打ち”であったため、国内外から反発の声があがった。
今回の参拝でも小泉首相は神道形式の「2拝2拍手1拝」はとらずに、本殿で一礼したのみで、玉串料の代わりに献花料として3万円を私費で払った。また「内閣総理大臣 小泉純一郎」と記帳し、参拝後はこれまで行われていた「談話」や「所感」の発表はなく、そのまま車に乗り込み靖国神社を後にした。
中国・韓国が2月から3月にかけてトップが交替することもあり、その間隙をついたともいわれている一方、日をずらして参拝を重ねることで「国民が問題視しなくなることをねらったものではないか」という見方も出ている。

2003/01/23 曹洞宗大本山總持寺服貫首選挙 斉藤信義氏当選へ

曹洞宗(有田恵宗宗務総長)の大本山總持寺副貫首選挙は16日、各教区で投票が実施され宗務所で開票が行われた。元副監院の斎藤信義氏(山形・善宝寺)が前監院の渡邊剛毅氏(大阪・臨南寺)に約2千票差をつけて当選した模様だ。27日に開かれる選挙会を経て正式に発表される。
ある選対事務所が公表した投票結果によると、有権者数は約1万6千人で投票率は84・5%。結果は斎藤信義氏6731票、渡邊剛毅氏4791票、桑原眉尊氏1792票となり、斎藤氏が有効投票の過半数を超えたうえ渡邊氏に2千票余の差を付けて勝利した。
洞門史上初めてと言われる全国選挙には有力3氏が出馬したが、渡邊氏と斎藤氏の一騎打ちの様相を呈した。それぞれの推薦人や支持者には總持寺系宗政会派である總和会の現役議員や宗務総長経験者などが名前を連ね、会派も2分された格好となった。来月には通常宗議会が招集されるが、当分しこりが残りそうだ。

2003/01/30 仏教NGOネット設立

国際協力を実践している仏教系NGOなどが参加した「仏教NGOネットワーク」の設立総会が22日、東京・アルカディア市ヶ谷で開催された。約40団体50余名が出席し規約や活動等について討議。略称をBNN(The Buddhist Ngo Network of Japan)としたほか、規約や活動などを承認した。「仏教」を基盤とする伝統教団と新宗教教団が同じ方向性を目指すことになる。
この日はNGOに加え、全日本仏教会や天台宗の西郊良光宗務総長をはじめ全日本仏教青年会など伝統教団関係者、さらに庭野平和財団の庭野欽司郎理事長、妙智會の宮本けいし理事長、新日本宗教団体連合会(新宗連)など新宗教教団に属する人たちも出席。伝統教団と新宗教教団が一つとなってBNNを支えていくことになる。

2003/01/30 世界平和念仏の日 宗務庁職員ら知恩院で十念

浄土宗(水谷幸正宗務総長)では宗祖法然上人命日の1月25日、毎月25日を「世界平和念仏の日」と定め、人類の福祉と世界平和を願って僧侶・檀信徒がそれぞれの持ち場で正午に念仏を唱える運動を開始。京都市東山区の宗務庁では、運動初日となるこの日、職員らが知恩院大殿に登り水谷総長を導師に勤行し念仏を唱えた。勤行には知恩院の森田孝隆法務部長、加藤善雄公室長らも参加した。
「念仏の日」は昨年12月水谷内局が決定。趣旨は『宗報』と『浄土宗新聞』の1月号に掲載し宗内に周知。宗務庁玄関横には「法然上人の心を世界へ/毎月25日は、『世界平和念仏の日』」と書いた垂れ幕も掲げた。

2003/01/30 仏教伝道文化賞3氏に

(財)仏教伝道協会(沼田智秀会長、信楽峻麿理事長)は23日、「第37回仏教伝道文化賞」選定委員会(金光寿郎委員長)を開催し受賞者を発表。今年はA項(研究・論文・著述)に上田閑照(うえだ・しずてる)氏、B項(文芸・美術・音楽・評論)に横道萬里雄(よこみち・まりお)氏、功労賞に吉田久一(よしだ・きゅういち)氏を選出。贈呈式は3月14日、東京・港区の仏教伝道センタービルで行われる。
今回は推薦依頼に43通の返答があり、それを受けて7人の委員による厳正な選定の結果、3人の授賞が決まった。
A項の上田氏は大正15年1月生まれ。京都大学名誉教授、コルモス会長を務めている。仏教思想をドイツ神秘思想、宗教、哲学などを背景に研究し、東西文化交流に尽くしたことが評価された。
B項の横道氏は大正5年10月生まれ。元東京芸術大学教授で、現在は東京国立文化財研究所名誉研究員。仏教音楽の世界的な研究者で、能楽研究の第一人者でもあり、音楽と法要の構造を有機的に結びつけ、仏教音楽を理解できるようにしたことが評価された。
功労賞の吉田氏は大正4年9月生まれ。日本社会事業大学名誉教授。明治以降の近代仏教史の研究とともに、仏教が社会福祉に果たした役割と歴史を講じたことが評価された。

2003/01/30 日蓮宗臨時総会 一票差で岩間総長誕生

日蓮宗は昨年末の渡邉清明宗務総長辞任を受け、後任の宗務総長を選出するために23日、東京・大田区の日蓮宗宗務院に第88臨時宗会(井村大祐議長)を招集。最大会派・同心会の板垣禎一会長と第2会派である正法クラブの岩間湛正会長が立候補し、岩間会長が23票、板垣会長が22票を獲得、1票差で岩間会長が新宗務総長に選ばれた。その後、岩間新内局の人選が進められ、伝道局長に藤崎一明議員(同心会)が、総務局長に栗原正震議員(新成会会長)が就任した。
新内局は以下の通り(敬称略)▼伝道局長=藤崎一明(同心会、元人権対策室長)▼総務局長=栗原正震(新成会、元伝道部長)▼伝道部長=田端義宏(新成会、留任)▼教務部長=三坂恵人(正法クラブ、元日蓮宗新聞社社長)▼総務部長=小倉光雄(正法クラブ、元庶務部長)▼総長室長=遠藤文祥(正法クラブ、新任)▼現代宗教研究所所長=久住謙是(非議員、元現宗研主任)▼日蓮宗新聞社社長=西嶋宏明(正法クラブ、留任)
仏教伝道文化賞3氏に

2003/02/06 反対ネットが緊急集会 追悼施設は戦争の布石

真宗僧侶やキリスト者等でつくる「国立追悼施設に反対する宗教者ネットワーク」は、福田康夫内閣官房長官の私的懇談会「追悼・平和祈念のための記念碑等施設の在り方を考える懇談会」(平和懇)が昨年12月施設建設へ向けた報告書を提出したのを受けて1月30日、京都市下京区で緊急集会を開催。靖国問題に詳しいジャーナリスト・田中伸尚氏の講演会を行い、施設建設が「戦争態勢への布石」だと緊急アピールを採択した。
集会は「緊急集会・国家による〈追悼〉を問う―靖国も国立施設もいらない」と銘打って行われ、55人の僧侶、キリスト者らが会場の興正寺婦人会館に駆けつけた。
集会は最後に、《新しい国立追悼施設もまた、それが国家による追悼施設であるが故に、どれほど非宗教という形態をとろうとも、戦争を賛美し戦死をたたえるという基本性格は変わりようがありません。小泉首相の執拗な靖国神社参拝、そして国立追悼施設構想の浮上は、戦争態勢への布石であり、新たな戦死者への対応が緊急な課題になってきた事態を物語るものではないでしょうか》とアピール文を採択した。

2003/02/06 創価学会による被害者の会・大会 独自のカウンセラー制度発足させ対応へ

創価学会による被害者の会(後呂雅巳会長)は2日、東京・豊島区内の会館で平成15年大会を開催。満員となる300名が参集し、謀略的な創価学会に対する認識を新たにした。またホームページを通じて寄せられた問い合わせや相談内容から同会としても対応が迫られていることを認識し、「独自のカウンセラー制度を発足させたい」と取り組み姿勢を見せた。
初めに水口和夫常任幹事が平成6年の発足以来の活動を報告。出版妨害問題を契機に「政教分離」した創価学会だが、学会と公明党の関係は「それ以前よりも一層政教一体の路線を突き進んでいる」と危機感を露わにした。
またインターネットのホームページにこの1年だけで29万件のアクセスがあり、メールによる問い合わせ件数は678件あったという。内容は①結婚相手が学会員であることの悩み②脱会方法を教えて欲しい③家族や仲間を脱会させたい④しつこい勧誘・折伏への対応方法⑤応援・励まし・感謝の言葉⑥不正や犯罪に関する報告――の順。
創価学会の無理な勧誘に困っている人たちの問い合わせが全国的に増えていることから、「被害者の会として独自のカウンセラー制度を発足させたい。これにはカウンセラーとしての適格者を増員して各地域に配置し、対処していきたい」と対応を明らかにした。

2003/02/06 日宗連 宗教文化教育を主張

「教育基本法」の見直しを視野に入れた文部科学省の中央教育審議会(中教審)の基本問題部会が先月22日、都内で開かれ(財)日本宗教連盟(日宗連)が宗教教育に関して意見を述べた。その中で同法に規定されている宗教教育とは「宗教文化教育」であり、「文化としての宗教について学びをする教育が必要」と訴えた。具体的には現行の宗教教育を「宗派教育」といった表現を用いることと、宗教教育のための人材育成の観点から教材やソフトの充実などを主張した。
中教審は01年11月から諮問事項である「新しい時代にふさわしい教育基本法と教育振興基本計画の在り方について」審議し、昨年11月中間報告で教育基本法の見直しを提示した。宗教教育については「宗教一般に関する教育については、その重要性を指摘する意見が多いが、具体的内容等については意見が集約されていない。今後、引き続き検討」と先送りした。
教育基本法の見直しについては、加盟する5団体で幾分温度差があるが、「宗教教育の重要性を認識してもらうことと国民にもっと関心をもっていただくため」(加盟団体周辺)ということで、意見集約ができたという。

2003/02/13 元国連イラク査察官が講演 パウエル報告を批判

91年から98年まで元国連イラク大量破壊兵器査察団の主任査察官として活躍したスコット・リッター氏が来日し、6日に東京大学駒場キャンパスで講演とシンポジウム「イラク戦争を考える」が行われた。
東京大学駒場教官有志が企画し、招聘したことで実現したリッター氏の来日講演では、会場となった700人収容の講堂は立ち見で溢れかえり、500人以上が中に入れずに帰宅したほどの盛況となった。
リッター氏は講演で、98年の時点で大量破壊兵器製造施設・設備は95%が破壊されたと報告。91年からの査察についてもアメリカがフセイン政権転覆の目的を最優先としていたため、「アメリカによる悪用、乱用、妨害が行われた」との実態を明かし、98年からの査察中断は「アメリカによる悪質な挑発によるもの」だと断じた。
シンポ後には記者会見が行われ、改めてパウエル報告が何の確証も示していないことを具体的に明らかにした。

2003/02/13 曹洞宗副貫首選挙制度 本紙アンケート「変えるべき」68%

今回の副貫首選は、前貫首の板橋興宗禅師が退董を表明した夏過ぎには本格化。斎藤信義陣営は9月初めに東京グランドホテルで激励会を開き、前監院の渡邊剛毅陣営も10月と11月に大阪と東京で励ます会を開いて、実質上の選挙戦に突入。そして第3の候補と元宗務総長の桑原眉尊氏が告示を待って正式出馬。選挙は1月16日に実施され、開票の結果、約6800票を獲得した斎藤信義氏が渡邊氏に約2千票差をつけて当選した。
さて、両大本山の副貫首選挙は宗制に規定されている。被選挙権は「権大教正」の僧階を有していなければならない。権大教正は両大本山貫首・前貫首の僧階である大教正に次ぐもので、定員は30名。現在は20数名ほどだという。この中から将来の「禅師」が選出されるわけだ。 通常、本山の顧問会で決まりほとんどそれに異議を唱えられることはない。この副貫首選挙を最初に意識させたのは、平成10年の總持寺副貫首選。このとき大道晃仙氏が立候補したのに続いて桑原眉尊氏が出馬。途中で桑原氏が辞退し、「混乱が回避された」と宗議会議員が語っていたほど、一宗公選はいろいろな問題を抱えていたといえる。
それを示すかのように、本紙が実施した「緊急ファクスアンケート」の結果では現行の副貫首選挙制度について「このままで良い」は22%にとどまり、「変えるべきだ」が68%に達し、大多数は改正を支持。具体的な見直し案としては、「本山顧問会の多数決」が45%(複数回答)を集めた。意外なところでは「被選挙権の制限を取り払い、誰もが立候補できるように」が2割近くあり、選挙にからむ金銭問題ではなく、制度的にも見直しを求める宗内世論があることを裏づけるものとなった。
自由意見では、「金権選挙」に対する批判がもっとも多かったものの、具体的な副貫首選出案を示すものもあった。例えば「被選挙権は権大教正の僧階で師家であること。選挙にあたっては有資格者を作成し有権者に副貫首になって欲しい一名に○印をつけて選定」(九州管区教師)というもので、あえて立候補を必要としない方法である。
また本山が中心となる方法として「本山顧問会が中心となり、地方僧堂の堂頭や師家、教育関係者、宗議会議員等から30~40名選出し、合議制によりノミネートして、禅師様の『御慈慮』で決定する」(東北管区教師)という案もある。
いずれにせよ、宗門教師がいろいろな悩みや意見を抱いていることがわかった。
通常宗議会(加藤俊雄議長)は今月24日に招集される。だが、それぞれの陣営には總和会所属の宗議会議員や宗務総長経験者が名前を連ねているため、總和会の議会での対応に関心が集まっている。

2003/02/20 イラク攻撃回避祈る

イラク攻撃回避のための地球規模の共同行動が実行された15日、東京・国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑では、(財)新日本宗教団体連合会(新宗連)首都圏総支部(稲子知義会長)主催の集いが開かれ、宗派を超えた会員・信徒ら4800名(主催者発表)が参集し、平和への祈りを捧げた。
今回の行動は「すべてのいのちを尊び世界の平和を祈る集い」は言い、米国とイラクの緊張感が高まる中で軍事衝突を避け武力行使によらない平和実現を祈るもの。イラク査察について国連安保理が14日に開かれたこととも連動している。
午後2時半から始まった集いは「祈りに満ちた中で」(主催者側)約30分で終了。こうした集会などに付き物の幟やゼッケン、横断幕などは一切なく、一部の人たちは献花のための花を携えて参加し、閉会と共に六角堂に集まって捧げていた。
新宗連は毎年8月14日に千鳥ヶ淵墓苑で戦争犠牲者慰霊・平和祈願式典を開催しているが、こうした形で千鳥ヶ淵墓苑で行うのは初めて。

2003/02/20 浄土宗総合研究所シンポ インターネットと寺院

浄土宗総合研究所(石上善應所長)は14日、東京・芝の増上寺で公開シンポジウム「インターネットと寺院―評価と実践」を開催した。シンポでは、浄土宗総合研究所研究員の今岡達夫氏による基調講演が行われたほか、パネルディスカッションが行われ、寺院ホームページのあり方について積極的な意見の交換が行われた。
会場となった同寺三縁ホールには約百名が参加。僧侶を中心に幅広い年齢の参加者が熱心に耳を傾けていた。
コーディネーターの井上順孝・國學院大学教授は「寺はインターネットが無くても檀家との関係がしっかりしていれば大丈夫」という背景が「問題意識を鈍らせているのではないか」と指摘。「議論をすべき世代が実態を把握していないから議論がおこらないだけで、実際には地殻変動的な大変化が発生している」とし「インターネットの特質を宗教界の目から徹底的に洗うことが重要」と各宗が力を入れて問題に取り組む必要性を強調した。

2003/02/20全日仏理事会・評議会 評議員数削減を承認

(財)全日本仏教会(大谷光真会長/森和久理事長)は12日、都内で平成15年度の事業計画や予算案などを審議する理事会・評議委員会を開き、原案を承認した。二條恭仁子氏(前全日本仏教婦人連盟会長)の死去によって一名欠員となっていた副会長には、日本仏教保育協会名誉会長の成田有恒氏(浄土宗大本山増上寺法主)が就任した。評議員数の削減も決まり現行172名から102名となった。また終了後の懇親会には自民党国会議員が出席し、関係修復を印象づけた。
評議員会の削減は主に複数の評議員数をだしていた教団・都道府県仏教会が対象。現行規定(寄付行為)では、「理事は評議員を兼ねることが出来る」とあるが、理事は評議員を辞任し、純粋に評議員のみにしようというもの。このため、評議員は加盟団体の規模に関わらず、一団体一名となった。新年度において全日仏は58教団、35都道府県仏教会、9各種団体の102団体で評議員も同数となる。

2003/02/27 WCRP日本委が緊急集会 雪の比叡山に230人

世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会(白柳誠一理事長)は間近に迫りつつあるといわれるイラク危機の平和解決を祈る緊急集会を20日、滋賀県・大津市の比叡山延暦寺で開催。強風に大雪という悪天候にもかかわらず、全国から5宗教21団体の宗教者約230名が参集し、宗派を超えて、イラク問題の一刻もはやい平和的解決を祈念した。
声明文は英訳され、米国、イラクの両政府にも送付される。

2003/02/27 第20回庭野平和賞 英、エルワーズィ博士に

宗教協力を通じ、世界平和に大きく貢献する活動を行っている個人・団体に贈られる第20回庭野平和賞の受賞者が、英国の反核平和戦略の権威として知られる「オックスフォード・リサーチ・グループ(ORG)」の代表であるプリシラ・エルワーズィ博士に決定。19日、京都・東山区の立正佼成会京都教会で、(財)庭野平和財団(庭野日鑛総裁)の庭野欽司郎理事長により発表された。贈呈式は5月8日、東京都・新宿区のホテル「センチュリー・ハイアット東京」で挙行される。
今回の選考では世界125カ国、約千人の識者に推薦を依頼。仏教、イスラム教、キリスト教などの代表7人で構成される審査委員会で正式に決定された。
受賞が決まったエルワーズィ博士は、1943年生まれ。スコットランド・ガラシールズ出身。92年には「キリスト友会」(クェーカー)に入信している。アイルランドのトリニティカレッジで社会学を専攻し、現在は英国でも有数の国際安全保障と核戦略の論客として広く認識されている。
受賞の一報を受けて、エルワーズィ博士は「第20回庭野平和賞の受賞者として選んで頂きましたことは私と私の同僚にとって大変名誉なことです。来る日も来る日も、調停、信用構築、衝突回避の仕事に献身的に従事している全ての人々の名において喜んでこの賞を受けたいと思います」とメッセージを寄せている。

2003/02/27 大谷派 三浦総長が辞意表明

真宗大谷派の三浦崇宗務総長が18日、与党・真宗興法議員団の総会で辞意を表明した。宗祖750回遠忌事業の募財方法をめぐって同議員団の方針が一転、「ご依頼はするが割当はしない」としていた総長方針に反し、「割当すべき」と決議したためだ。これを受け3月上旬にも宗会臨時会が招集され、三浦内局が総辞職、新宗務総長が選出される運び。両堂等修復を特別事業と位置づける宗祖750回遠忌事業の募財方法をめぐる与党内の意見の対立が、総長辞任劇に発展した。
同議員団は1月段階で三浦総長の方針に則り、遠忌の募財は毎年の御依頼のように全国30教区へ割当しないことを決議していた。だが“それでは予算に責任をもてない”と参務5人が辞表を提出。三浦総長は3日付で参務を入れ替えてこの難局を乗り切ろうとしたが、与党サイドが改めて審議、18日の議員総会で前の決議を一転、“割当すべき”と決議し、方針を覆す決定に三浦総長は辞意を表明したというのが事の経緯。
新宗務総長選出のため3月上旬に宗会臨時会が招集される見通し。このため、3月中旬と言われていた遠忌総計画総予算の決定もずれ込むのは必至。

2003/02/27 曹洞宗通常宗議会 副貫首選 総特審で検討

曹洞宗(有田恵宗宗務総長)は24日、東京・芝の宗務庁に第90回通常宗議会(加藤俊雄議長)を招集。昨秋の宗議会議員選挙で当選した選良72名の全議員が出席した。有田総長は先に行われた大本山總持寺副貫首選挙に関して、「現行の関係規定と選挙実務との整合性」に問題があったことから選挙規程の変更案を提出したことを報告。また総合特別審議会に専門部会を設置し「全面的な見直し」をするための予算を計上したことも表明した。級階賦課金は3年連続同額の1点242円。
宗議会は24日午前、大道晃仙管長(大本山總持寺貫首)を迎えて開会式が挙行され、大道管長は教示で「『人権・平和・環境』に関する諸課題に積極的にかかわらなければならない」と宗門の使命を述べ、加議長が「全国寺院、有権者の付託に応えたい」と答辞。
新年度予算は歳入歳出とも47億3022万6千円。前年度当初比で約38億円の減額。この減額は、ペイオフ解禁を控えて前年度に6特別会計を一元化し96億円規模の「統合資金特別会計」を創設し、ここから一般会計に約36億円を受け入れて臨時部の年賦分で支出したことによるもの。有田総長は「今後は生じないものと思慮される」と、特別な措置であったことを述べた。
級階賦課金は一点242円。昨今の経済状況を反映したもので3年連続同額となった。

2003/03/06 立正佼正会 創立65周年を祝う

立正佼成会(庭野日鑛会長)は5日、東京・杉並の本部大聖堂で創立65周年式典を挙行。約5千人の参拝者を前に庭野会長や山野井克典理事長は改めて創立の原点に触れつつ、平和への取り組みを明らかにした。また米国のユニテリアン・ユニバーサリスト協会のシンクフォード会長が祝辞を述べた。
タイから帰国したばかりの庭野会長は、最近カンボジアやバングラデシュを訪問した体験から「(日本で)本当に満足して歩んでいることは少なくなっているのでは」と豊かさを問い掛けた。
式典は最後に庭野会長に幼児から「お誕生日おめでとう」と花束が贈られ、庭野会長も笑顔で受け取った。
故庭野日敬開祖が存命だった5年前の60周年のような華やかさはないものの、65周年式典は読経供養の導師を庭野光祥・次代会長が務め、ビデオでは草創期の会員が登場し当時を振り返り、法話では入会2年目の会員が行うなど原点と将来を見据えた式典となった。

2003/03/06 日蓮宗京浜教区7宗務所「非戦と非暴力」テーマに議論

日蓮宗京浜教区7宗務所が主催しての教研会議が25日、東京・新宿の常円寺で開催され、各所長や教師、宗会議員など約百人が参加した。
イラク攻撃が目前に迫っている世界状況をふまえ、「非戦と非暴力」をテーマに今成元昭・立正大学名誉教授、西山茂・東洋大学教授、上杉清文・本國寺住職、宗教評論家の丸山照雄氏の4人がそれぞれ小講演を行った。
会場からは摂折論の議論を受けて「同じ内容を一方は摂受、一方は折伏と言っているだけでは」、「曼荼羅本尊こそ摂受を表している。ここから離れて何の宗門か」との意見や「現代に即応した教学がない。他宗との協力、不殺生戒、四箇格言をどう捉えるか宗門として提示すべき」などさまざまな問題が提言され、熱を帯びた議論が闘わされた。

2003/03/06 浄土宗定宗 宗綱改正案を上程

浄土宗(水谷幸正宗務総長)の第79次定期宗議会(熊谷靖彦議長)が4日、京都市東山区の宗務庁で幕を開けた。水谷内局は、宗務庁を「京都3局2室、東京2局」体制とする昨年9月の職制改正に連動して宗綱と宗教法人「浄土宗」規則(以下、規則)の改正案を提出した。改正は「合同当初の申合わせ事項」解決のため設置された機構改革検討委員会が昨年5月に出した報告書に基づくもの。新体制への移行は今秋10月1日を予定している。
京都に「総務局」「教学局」「財務局」「総長公室」「人権同和室」の3局2室、東京に「社会国務局」「文化局」の2室を設置するため、昨年9月の宗議会で「宗務庁の処務および職制規定」を改正。今回の宗綱・規則改正は前議会で改正せず残していた基本法規の改正を実施し、新総務庁体制への移行に備えるもの。「東京事務局」の名称は基本法規から消え、東京は単に「従たる事務所」の位置づけになる。機構改革関連では、今秋の宗議会にも「関連法規の総括的改正案を提案する予定」(水谷総長)としている。
平成15年度の一般会計経常部予算案は前年度比3,92%増の17億8581万6千円。
通常課金は等級割一箇当たり2万4400円、均等割1カ寺6千円。特別課金は災害復興積立金課金が一箇3千円(新年度で終了)、電算機等管理運用資金課金(同)が一箇2千円、宗祖8百年大遠忌課金一箇2千円と、各課金とも据え置いた。

2003/03/13 武蔵野女子大が校名変更「武蔵野大学」に

東京都・西東京市の武蔵野女子大学(齋藤諦淳学長)は、4月1日より校名を「武蔵野大学」に変更することを発表した。今回の校名変更は平成11年4月の大学院(男女共学)開設、平成14年4月の通信教育部(男女共学)開設、そして平成16年に開設を予定している男女共学の薬学部開設と、段階的に実施されている男女共学化の動きを受けて行われるもの。
校名変更の適用時期については通信教育学部に関しては現在在籍している学生から実施するが、大学院と、通学制の学部生に関しては平成15年3月31日に在籍する生徒が卒業するまでの間は「武蔵野女子大学」という校名も存続させ、在校生に不利益がでないようにするとしている。
同学園は国際的な仏教学者として知られる高楠順次郎(1866~1945)によって大正13年に創設された浄土真宗本願寺派の宗門校。現在は幼稚園から大学院まで約6400人の生徒を抱える総合学園として広く認知されている。

2003/03/13 日蓮宗定期集会岩間総長 4大公約を全面に

日蓮宗(岩間湛正宗務総長)の第89定期宗会(井村大祐議長)が11日、東京・大田区の宗務院で開かれ、今年1月に就任したばかりの岩間宗務総長が独自色を打ち出した初の施政方針挨拶を行った。また今回の定宗には、ここ数年来問題が続出し、今年も暴力事件が起こった加行所問題に対処するための加行所特別委員会や、立教開宗750年慶讃の勧募で集まった6億円の運用を検討する教育布教資金特別委員会を設置するための規程制定案が上程された。
今回提出された議案は2つの規程制定案に加え、関東教区を千葉教区と北関東教区に分離するための規程中改正案、平成15年度予算案5件、平成14年度補正予算案2件、議決事項1件、承認事項5件となっている。なお、15年度予算は歳入歳出とも19億5961万円で前年比マイナス0.08%となり、6年連続で減額予算となった。

2003/03/13 真宗大谷派新総長に熊谷宗恵氏

真宗大谷派の宗会臨時会が11・12の両日、京都市下京区の宗務所で開催され、宗祖750回遠忌事業の募財方法をめぐって与党興法議員団の決議と対立した三浦崇宗務総長が辞任し、後任に宗議会議長の熊谷宗惠議員(65)が選出された。議長には副議長の藤田智賢議員(65)が、副議長には野党・真和議員団の安藤勝壽議員(65)が選出された。熊谷新総長は「宗会の指名を深くうけとめ私なりに担っていく所存」と決意の一端を述べた。
宗会臨時会は、8年後に迫った両堂等修復を含む宗祖750回遠忌事業の特別募財について各教区に割当せずに懇志を募るとしていた三浦総長の方針に与党興法議員団が反対、総長が2月中旬に辞意を表明したことから招集されたもの。
熊谷新総長は1938年2月生まれ。金沢市仰西寺住職。宗会議員7期目。
総長選挙に先立つ11日、同選挙に備えて熊谷議長が辞任。これに伴い議長選挙が行われ、47票を獲得した藤田副議長が選出された。この後副議長選挙では野党・真和議員団の安藤議員が57票を獲得して選ばれた。
藤田新議長は1937年11月生まれ。福井県鯖江市浄善寺住職。福井・長浜教務所長、参務等を歴任。宗議会議員4期目。安藤副議長は1937年12月生まれ。新潟市勝楽寺住職。宗会議員6期目。

2003/03/20 曹洞宗大本山總持寺 斉藤副貫首の就任式営む

曹洞宗大本山總持寺(横浜市鶴見区)の副貫首に当選した齋藤信義氏の就任式が7日午前、同寺で営まれ、齋藤副貫首は能登から鶴見への移東を実行した石川素童禅師(本山独住第4世)の足跡を辿りながら、「融和をもって本山をまもっていかなければ」と決意を表した。
当日は雨が降るあいにくの天気にもかかわらず、有田恵宗宗務総長はじめ大本山永平寺の福山泰法副貫首、南澤道人監院ら役寮、總持寺の大道晃仙貫首ら役寮、總持寺檀信徒代表、齋藤副貫首の自坊である山形・善宝寺の檀信徒代表など約300名が参列した。
午前10時半、三松閣に到着した齋藤副貫首は少憩の後、僧堂に移動し大道貫首のもと掛搭式に臨んだ。さらに仏殿を経て大祖堂での拝登諷経に臨み、伊東盛熈監院が先導し本尊のある上段まで拝登した。
そして大道貫首が「本山として喜ばしい副貫首を迎えることが出来た」と祝辞。これを受けて齋藤副貫首が挨拶。大正7年に石川素童禅師が善宝寺で一週間の授戒会を修したことを紹介しつつ、「石川禅師が能登からこの地に移東され、新しい大本山總持寺の根拠を作られた。その石川禅師も選挙によって貫首に昇られた」と石川禅師の足跡と自身の選挙を重ね合わせながら心境を述べた。また「融和を持って本山を守っていかなければ」「副貫首として貫首猊下の輔弼に任に当たりたい」と決意を示した。最後に伊東監院が齋藤副貫首を歓迎する言葉を述べて終了した。

2003/03/20 真宗大谷派 熊谷内局が発足

真宗大谷派の熊谷宗惠新宗務総長は15日、参務5人を任命し熊谷内局が発足した。新参務とその略歴、担当部門は次の通り。
安原晃氏=1932年7月生まれ。70歳。大谷大卒。新潟県三島郡越路町・安浄寺住職(三条教区)。宗議会議員4期目。担当=総務部、企画室、遠忌準備本部。同本部長。
藤野護氏=1937年11月生まれ。大谷大卒。青森県弘前市・専徳寺住職(奥羽教区)。宗議会議員4期目。担当=式務部、内事部、教務部、参拝接待所。儀式指導研究所長。
杉浦義孝氏=1944年11月生まれ。大谷大大学院修士課程修了。宗議会議員3期目。担当=大谷祖廟事務所、財務部。財務長。
下谷泰史氏=1945年3月生まれ。岐阜県不破郡関ヶ原町・宗徳寺住職(大垣教区)。大谷大大学院博士課程修了。宗議会議員3期目。担当=教育部、親鸞仏教センター、組織部、首都圏教化推進本部。首都圏教化推進本部長。
竹田恵示氏=1941年6月生まれ。新潟県中頸城郡板倉町・本龍寺住職(高田教区)。大谷大卒。宗議会議員3期目。担当=研修部、青少年部、出版部、同和推進本部。同推進本部長。

2003/03/20 真言宗智山派成田山新勝寺 橋本照稔貫首が晋山

千葉県成田市の真言宗智山派大本山成田山新勝寺は15日、昨年8月に遷化した故鶴見照碩貫首にかわり新たに成田山中興第21世貫首に就任した橋本照稔貫首の晋山式を同寺大本堂で厳修。小雨混じりの悪天候にも関わらず晋山式には檀信徒や成田市民ら約4千人が参加。式に先立っては成田高等学校や付属小、中学校の生徒をはじめ、成田山財団、成田学園などの関係者ら約2500人によるお練りも行われ、熱心な信者が橋本新貫首に向かって手を合わせる姿も見られた。
晋山奉告文の中で橋本貫首は、熱心な檀信徒の参列を得て晋山を迎える心境を「法悦至極、栄誉これに過ぐるものなし」と披瀝。また「内外多事多難、内に一山の山容整備、外に大衆教化の大業あり」と課題について触れ、特に来年に迫った成田山平和の大塔20周年と、平成20年の成田山開基1070年に言及。「本日の晋山を機縁として、更に一段と正法護持、寺門興隆、祖風宣揚を期し、併せて世界の平和と人類共生の実現を希う」と決意を語った。
また晋山式では宮坂宥勝管長をはじめ小泉純一郎・自民党総裁、大谷光真・全日本仏教会会長など各方面からの祝電が多数寄せられ、新貫首への期待の高さを伺わせた。

2003/03/27 東方学院30周年式典を挙行

わが国の仏教学研究における最高権威である故中村元氏によって創設され、東洋学の分野で優れた教育を行っている(財)東方研究会(中村洛子理事長)は、同財団が運営する東方学院の創立30周年を記念して24日、東京都・御茶ノ水のホテルで「東方学院創設30周年記念式典」を挙行した。式典には東方学院創設当初の職員や講師、聴講生ら関係者約130人が参加し当時の思い出を懐かしむとともに、30年の歳月の間に亡くなった故中村元氏を初めとする多くの関係者に向けて黙祷が行われた。
また式典では、創設当初の聴講生、職員、講師がそれぞれ当時の思い出を披露した他、故中村元氏の肉声テープや映像も上映され、まるで間近に中村氏がいるかのように関係者が目を細めながら見入る姿もみられた。

2003/03/27 辛島 昇教授に学士員賞

日本学士院(長倉三郎院長)は12日に開催された総会で、優れた学術的成果を顕彰する日本学士院賞、恩賜賞の平成15年度受賞者9件11人を決定。大正大学教授で南アジア史の第一人者である辛島昇氏も受賞が決まった。
日本学士院賞は、明治43年に授賞規則が定められ、明治44年に授賞が始まって以来毎年挙行されている伝統格式ともに日本で最高の学術賞。
授賞式には天皇皇后両陛下も出席する。今年で93回目となる。
今回辛島氏が授賞した研究、「南インドの歴史と社会―チョーラ朝からヴィジャヤナガル王国へ」(オックスフォード出版会刊行)は、9世紀から17世紀に至る南インド社会の発展を、ヒンドゥー寺院などに残るタミル語の刻文を主な資料にして描き出したもの。
特に個々の刻文を計数処理する新しい研究法によってそれまで不明であった数々の歴史事実を明らかにした労作であり、インドや欧米の学会でも高く評価されている。
【辛島教授のコメント】
私の研究は、南インドの石造ヒンドゥー寺院の壁面その他に残るタミル語刻文を史料に中世社会の発展をさぐるもので、日本では私が最初にこの研究に取り組みました。インド研究について日本では、仏教を中心としたインド哲学、サンスクリット文学の研究に長い伝統がありますが、現地調査が重要な意味をもつ歴史研究は戦後に始められ、それが日本の学界で認知されたのが、かつて荒松雄先生のデリー・イスラーム遺跡研究に対して授与された日本学士院賞です。
今回の受賞は、刻文を史料とした南インド研究が認められたという意味をもち、それだけ一層うれしく思っています。
今後も現地と往復して研究をつづけ、その成果を内外に発信して行きたく思っています。

2003/03/27 全青協フォーラム

子弟教育の現状を問い直し時代のニーズに応え得る後継者育成を考えるフォーラム(主催・全国青少年教化協議会=野生司祐宏事務総長)が14日、京都市下京区であり、学校教育制度に乗った子弟教育の限界、少年期の教育の重要性、教える側の姿勢の問題、宗団による教育システム構築の必要性などが出席者から話された。
フォーラムは全青協創立40周年記念として「子弟教育を考える」と銘打って行われたもので、宗門・寺院で子弟教育に関わるパネリスト4人がそれぞれの経験から問題点を指摘し、提言した。

2003/03/27 長谷寺本尊大画軸 50年ぶりの御開帳

真言宗豊山派(大塚惠章宗務総長)は、頼瑜僧正700年、専誉僧正400年遠忌の記念事業として、25・26日の2日間の日程で「総本山長谷寺本尊十一面観世音菩薩御影大画軸特別出開帳」を千葉県千葉市の幕張イベントホールで開催した。会場には約3万人が入場し、50年ぶりに公開された大画軸を前に熱心な信者が合掌する姿も見られた。
大画軸は長谷寺の本尊である十一面観世音菩薩をほぼ実寸大に模写したもので縦16.5㍍、幅6.2㍍もある日本最大の画軸。
期間中には川田聖定管長、大塚宗務総長がそれぞれ導師を務めて開帳法要を厳修し「世界平和」「萬民豊楽」を祈願。特に現在も戦闘が続くイラク戦争の一刻も早い終結の願いが強く込められた。また予想を越える人出に予定されていた法要を急きょ増やして対応するなど盛況ぶりに関係者は嬉しい悲鳴を上げていた。
出開帳では、派祖専誉僧正の肖像をはじめとする歴代能化の肖像画や頼瑜僧正の肖像画、両界曼荼羅図などの長谷寺の寺宝も数多く展示され注目を集めていた他、写真家の篠山紀信氏が3年の歳月をかけて撮影した写真集「長谷寺」(新潮社刊)の即売会とサイン会も行われ、こちらにも長蛇の列ができていた。

2003/03/27 立正佼成会 イラク戦争 2850万円を緊急支援

立正佼成会(庭野日鑛会長)はイラク戦争が行われたことから、イラク戦争に対し「一食平和基金」から緊急支援として総額2850万円の拠出を決定した。イラク攻撃があった20日、庭野会長は緊急談話を発表し武力行使の停止を訴えた。
イラク戦争に入る2月21日から3月1日まで同会は現地調査を実施、その結果をもとに今回の緊急支援が決まった。
まず日本国際ボランティアセンター(JVC)のプロジェクトならびに緊急対応として1650万円。①ヨルダンでのイラク難民に対する衣料・毛布支援支援650万円②医療支援・医療技術支援500万円③子どもの生活支援500万円――で、おもに妊産婦や子どもに対する支援に主眼が置かれている。
NPO法人「JEN」には調査費として200万円。復興段階を視野に入れた現地調査活動と人的貢献の受け入れ体制整備に用いられる。旧ユーゴ支援で実績がある「心のケアと自立促進」の必要性を見越してのもの。
そしてUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)にはイラク難民支援として1千万円を拠出した。
また庭野日鑛会長が20日、緊急談話を発表し、「誠に残念でなりません」と今回の事態を深く憂慮するともに「非暴力的な手段による問題解決」を求めた。さらに宗教者の立場から「真心の祈りを続けてまいりたい」と決意も表明している。

2003/04/03 知恩院顧問会 投資信託は解約で合意

浄土宗総本山知恩院の顧問会(山下法文会長)が3月27日、京都市東山区の寺務所で開かれ、新年度予算等の他、緊急の課題となっている資金運用問題の処理策を審議。顧問会は、損失を出しても2億円の投資信託は解約し、旧あさひ銀行からの借入金8億円も現在所有する資産から支払うことで合意、吉田内局へ提言した。当局はこの判断を受けて今後責任役員会を開き、対応を決める。
この日の顧問会は、執事長の交替で遅れていた各種の平成15年度予算、14年度更正予算、13年度決算などを審議承認した後に、「号外」として「投資信託の損金補填に関する件」を審議した。
2億円の投資信託については、この先契約を継続した場合、さらに含み損が増大すると推測されるため、現時点で1億円強の損失を出しても解約することで合意。またこの投資信託の原資ともなり、新門横の駐車場購入のため旧あさひ銀行から借り入れた8億円は、早期に返金することでもまとまり、吉田内局へ提言した。
山規に反し投資信託を購入した牧達雄前執事長の責任問題も論議。だが“私利私欲のためでなく愛山護法の精神で行ったこと。責任追及は酷だ”との意見もあって顧問会として合意には至らず、この件は当局へ判断を委ねたという。
当局としては、損失が出て誰も責任をとらないでは、今後の800年遠忌勧募に影響が出るとの懸念もあり、損金補填等で厳しい判断を下すことにもなりそう。いずれにしても、近く開かれる責任役員会で対応を決めることになる。
顧問会では、この問題に関して全国の宗門寺院へ報告する件についても話し合われ、お詫びと経過を記した文章が近く発送されることになった。

2003/04/03 天台宗書道連盟発足

天台宗所属の書家が中心となって結成された天台宗書道連盟(林田堯貫理事長)は28日、東京・上野の精養軒で同連盟の設立総会を開催。会場には書家や僧侶など関係者約百名が出席し、念願の書道連盟設立に喜びを表していた。同連盟は、約10年前から天台宗の書道関係者の間で呼びかけられてきたもので天台宗としては初の芸術団体となる。現在までに約3百人が会員登録をしており、今後も宗内に呼びかけて組織の拡充を図る予定だ。
設立総会は、副理事長の晝間玄明氏が議長を務めて開催され、天台宗書道連盟の規約案の他、名誉総裁に渡邊惠進天台座主、初代会長に西郊良光宗務総長を据えた同連盟の役員案、平成15年度の予算及び事業計画などが上程され、審議の結果、全案が可決・承認された。
総会後の祝賀会で西郊宗務総長は「書は師について習ったことはないが今後は会員の皆様に添削してもらいながら頑張りたい。若い人が書から離れる中で、再び書に親しみを持ってもらえるようなれば」と挨拶。
事務局長に就任した室生有信氏も「白隠禅師や良寛のように書で布教をした書僧を天台宗からも育成したい。」と意気込みを語っていた。
同連盟では会員に呼びかけて、今年10月にも展覧会を開催したいとしている。

2003/04/03 内事・聖護院別邸明け渡し訴訟 大谷派が勝訴

真宗大谷派(熊谷宗惠宗務総長)が大谷光暢前門首の四男光道氏(大谷家当主)を相手取り、京都市の内事建物や聖護院別邸の明渡しを求めて訴えていた裁判の判決が3月27日京都地裁であった。八木良一裁判長は、宗派の主張を認め、光道氏に建物それぞれの明渡しを命じる判決を言い渡した。判決を不服として光道氏は控訴する方針だ。
大谷派が提訴したのは木越内局時の2000年11月。本山境内にある門首公邸の内事建物(下京区)は、前門首在任中は光道氏に使用を認めてきたものだが、前門首が遷化した93年5月以降も同氏が事務所や物置として使用。連枝役宅の聖護院別邸(左京区)も同氏が82年5月に連枝の身分を解かれてもなお居宅として使用してきた(98年10月には僧籍削除されている)。宗派は同氏に対し明渡しを要求してきたが応じないため、宗祖750年遠忌を前に「宗門の本来化へ向け」(木越総長=当時)提訴に踏み切った。

2003/04/03 日宗連主催・宗教教育シンポ 現場の声に耳を

(財)日本宗教者連盟(新田邦夫理事長)は27日、東京・内幸町のプレスセンタービルでシンポジウム「いま、宗教教育を考える―教育基本法第9条の理念と現状」を開催。宗教が公教育の場において果たすべき役割について熱心な討議が行われた。
教育基本法の改正問題はこれまで何度か議論されてきたが文部科学大臣の諮問機間である中央教育審議会(中教審、鳥居泰彦会長)で正面から取り上げられたのは今回が初めて。昨年11月14日には「新しい時代にふさわしい教育基本法と教育振興基本計画の在り方について」と題する中間報告を示し、次いで今年3月20日には答申を提出。教育基本法改正の具体的な方向性を明示した。
宗教者が注目する教育基本法第9条(宗教教育)については基本的に内容の変更はない模様だが、宗教教育の重要性を盛りこんだ5つの補足文が答申に反映されている。
宗教の専門家が多いことから、シンポでは宗教教育に関する肯定的な意見が大勢を占めたが、現場の教師からは実態をふまえていないという指摘もあり、双方で宗教教育の受け止め方にギャップがあることを滲ませる内容となった。また議論の中では「教師側に宗教教育の能力がない」ことや「複数の宗教で宗教教育を行う際にカルトをどうするか」等の課題も数多く指摘され、「国公立でも実現可能な宗教教育の在り方」に対する明確な回答を提示するまでにはいたらなかった。

2003/04/10 全青協 教育セミナー 「home」上映会

全国青少年教化協議会(全青協、野生司祐宏事務総長)は29日、東京・築地の築地本願寺で第7回教育セミナー21「引きこもりからの旅立ちパートⅡ」を開催。会場には約百人が集まり引きこもり問題への関心の高さを見せた。
今セミナーでは引きこもりをテーマにした小林貴裕監督の話題作「home」が上映され、その後、監督と出演者であり引きこもり経験を持つ兄の博和氏を交えてライブトークが行われた。
「home」は引きこもりの兄と鬱病の母を残して“逃げた”小林監督がカメラを通じて家族と向かいあうことで兄や母の人間性を回復していく過程を描いた作品。ドキュメンタリーでありながら当事者として「ひきこもり」の実態を描き出した点が高く評価された。
特に作品の前半では潔癖症で暴力的傾向もあった兄の博和氏が、対話を重ねることによって社会性を取り戻し、ついには暴力の対象だった母との関係をも修復。謝罪の独白を残して自宅から出て行くラストシーンは生々しく“ひきこもり”が別世界の話ではなく「自分にも起こりえる」問題として扱われている。
映画は試行錯誤の連続であり “危うい成功例”の一つに過ぎないのだろうが、そうであるが故にこの作品の持つ真実の純度は高く参加者は画面にくぎ付けになっていた。

2003/04/10 善光寺御開帳始まる

長野市の善光寺は6日、7年毎に催されている善光寺前立本尊御開帳の開闢法要を厳修した。当日は早朝6時からの「お朝事」で天台宗善光寺大勧進の小松玄澄貫主が前立本尊を納めた厨子の扉をうやうやしく開扉。その後午前10時から大勧進の小松貫首、浄土宗善光寺大本願の鷹司誓玉法主がそれぞれ導師を務めて開闢法要を執り行い、5月31日までの約2ヶ月にわたる御開帳が開幕した。
今回の御開帳は21世紀に入り初めて行われるものであり、長野新幹線の開通で交通の便が大きく向上したこともあってか、前回を大きく上回る約8万5千人の参拝者が訪れた。朝早くから前立本尊と結縁の「善の綱」で結ばれた回向柱に触れようと多くの参拝客が参道を埋め尽くしていた。
善光寺信仰は、天災や火災、戦争などの影響により全国各地に超宗派的な広がりを見せており、善光寺と縁の深い、飯田市座光寺の元善光寺、山梨県・甲府市の甲斐善光寺、愛知県・祖父江町の祖父江善光寺東海別院四善光寺でも6日に開闢法要が行われた。全国には現在、約119寺の「善光寺」があるとされているが、4箇所の善光寺で同時に御開帳が行われるのは極めて珍しい事として注目を集めている。

2003/04/10 天台宗開宗1200年慶讃大法会が開闢

天台宗開宗千二百年慶讃大法会の開闢法要が1日、滋賀県大津市の総本山延暦寺根本中堂で営まれ、平成20年3月末まで5年間にわたる大法会が始まった。
根本中堂前の広場には塔婆が建てられ、渡辺恵進座主を導師に開眼。この後根本中堂で、各教区宗務所長、延暦寺一山住職の40人が出仕、宗務庁・延暦寺の両内局と議長・副議長をはじめ宗議会議員ら40人が随喜して法要が営まれた。
開宗千二百年正当は3年後の平成18年(2006)1月26日。前年の平成17年10月1日から20日までが法要期間とされ、南都6宗の合同法要、関係宗派による法要等が見込まれている。大法会の具体的な事業などは今秋の宗議会にも決められる模様。今年度は総授戒運動を中心に事業が進められる。
秋にはまた人間国宝中村雁次郎さんによる伝教大師を題材にした新作歌舞伎の奉納も予定されているという。
この日は、イラク戦争最中とあって、戦争の早期終結、平和実現を祈願し、戦争犠牲者慰霊も行われた。

2003/04/10 世界平和を求める曹洞宗の祈り

曹洞宗(有田恵宗宗務総長)は8日、横浜市鶴見区の大本山總持寺仏殿で大道晃仙貫首(管長)を導師に「世界平和を求める曹洞宗の祈り」を執行した。直接言及していないものの、イラク戦争を視野においたもので、犠牲者を追悼した。10日には大本山永平寺でも営まれる。
「『人権・平和・環境』世界平和を祈る曹洞宗の祈り」として行われた今回の催しは、さきの通常宗議会でイラク問題に関して「イラクにおける大量破壊兵器問題の平和的解決を求める決議文」が全会一致で採択されたことの延長線上にある。
その付帯決議ではも宗門内への周知や宗門の意思を一般に明示することも謳っており、そうしたことも背景にあるようだ。具体的にはお彼岸頃から日程に上り、両大本山との調整を経てこの日の開催となった。
よく總持寺境内に散歩に来るという主婦は「花まつりの行事があると思って来ました。仏殿も普段は通り過ぎるだけでしたが、中に入って素晴らしい法要に接することが出来て良かったです。平和を願いながら焼香しました」と感想を。
法要は30分と短い時間だったが、「すっきりして良かった」(参列した宗議会議員)と歓迎している。

2003/04/17 つくば山恵光寺 導き観音・功徳堂・利益堂開眼

財仏教伝道協会(沼田智秀会長・信楽峻麿理事長)が2年前に国際的な研究学園都市である茨城県つくば市に開山した超宗派寺院「つくば山惠光寺」に功徳堂と利益堂の各本尊と、参拝者を出迎える入り口に導き観音が完成しさる15日、同寺で開眼法要が営まれた。
今回、新たに完成したの導き観音と3階部分の功徳堂、利益堂。導き観音は“とげぬき地蔵”で有名な東京・高岩寺が寄進したもので、同寺境内に安置されている水洗い観音の姉妹観音。2代目となる現在の水洗い観音を制作した仏師の八柳尚樹氏が水洗い観音も手がけた。水洗い観音よりややふっくらした感じをだしている。
一方、功徳堂は1万を超える阿弥陀如来像が部屋一面に祀られ、念仏行が可能な場所。利益堂は天上から吊された無数の万燈籠がきらめき、そのもとで写経ができる。功徳堂は“仏のみ心に出遇う(場)”とされ、功徳堂は写経を通じて“真の利益とは何か”を見出す場でもある。
功徳堂の本尊である阿弥陀如来像は㈱廣済堂が、利益堂の本尊である釈迦如来は聖観音宗浅草寺が寄進したもの。

2003/04/17 金東華博士顕彰碑が除幕

韓国近代仏教学の父と言われる金東華(キム・トンファ)博士(1902~80)の顕彰碑が墓所のある尚州市・曹渓宗南長寺に建立され、先月28日、「雷虚堂東華大宗師碑除幕式」が執行された。
この顕彰碑は戦前に立正大学に留学し日韓の仏教学交流の礎を築いた功績を讃えるべく三友健容・立正大学教授が発願し、金博士の弟弟子である李光雨・韓国比丘尼会会長や李泓坡・観音宗総務院長、睦楨培・韓国仏教大学院総長に相談。その後、日韓両国で勧募を募り実現させたもの。本来は昨年夏に行われる予定だったが、敷地の整備に国の許可が必要となったため順延され、ようやく完成の運びとなった。
下に亀、上に龍の彫刻が施された顕彰碑には李智冠・元東国大学総長が記した金博士の業績と、勧募者の名前が刻まれている。なお、今回の顕彰碑建立費用の半分弱が日本からの勧募で賄われた。

2003/04/17 豊山派総本山長谷寺で御遠忌大法要

真言宗豊山派(大塚惠章宗務総長)は14日から16日までの3日間、奈良・桜井市の総本山長谷寺で「専誉僧正400年、頼瑜僧正700年御遠忌大法要」を厳修。3日間に渡る盛儀となった法要には、宗内役職者をはじめ、宗会議員、団参の信徒らが数多く駆けつけ専誉・頼瑜の両僧正に報恩謝徳の誠を捧げた。
法要は初日に大般若会と三問一講、2日目に御影供、3日目に曼荼羅供がそれぞれ営まれ、特に2日目の御影供二箇法要は川田聖定管長が大導師を務めて厳修。法要の中では加藤精一・豊山総合研究院院長の手により、御遠忌記念論文集「新義真言教学の研究」の献本式も行われた。
また、法要では香港居士林、ロス居士林の参拝予定が、SARS(重症急性呼吸器症候群)の感染拡大や世界情勢を踏まえて中止になったことも告げられ、慶事にあって世界の混迷を意識させられる内容となった。

2003/04/17 同宗連第23回総会 議長教団に高野山真言宗

「『同和問題』にとりくむ宗教教団連帯会議」(同宗連、黒柳祖道議長〈曹洞宗〉)は10日午後、和歌山県高野町の高野山真言宗宗務所で第23回総会を開催。新年度の事業計画・予算などを決めた他、任期満了に伴い役員を改選し、第12期(03・04年度)の議長教団に高野山真言宗(議長=佐々木兼俊・同宗同和局長、事務局長=深真樹・同宗同和局課長)を選出した。今年3月末に新義真言宗が新たに加盟したことも報告された。
03年度事業計画は、▽加盟教団の連帯と未加盟教団への働きかけ▽差別解消へ向けた自己変革と活動充実▽部落解放・人権政策確立要求運動はじめ人権運動への積極的取り組み―を「重要活動方針」とし、各種研修会開催や学習会参加などの計画を策定。03年度予算は前年とほぼ同額の総額2241万余円とした。
この後、第12期の役員を選出。議長教団に高野山真言宗を選出したほか、副議長教団には浄土宗(出口芳演・同宗同和推進事務局長)、世界救世教いづのめ教団(安野兼司・同教団関東教区長)、曹洞宗(市河雄峰・同宗人権擁護推進本部次長)が選出された(括弧内は副議長)。
なお02年度中に1教団(新義真言宗)が加盟、1教団が脱会した。

2003/04/24 本願寺派仏婦総会 重点目標平和問題など6項目

浄土真宗本願寺派の仏教婦人会総連盟(総裁=大谷範子裏方、理事長=武野以徳総長)は19日、京都市下京区の本願寺会館で03年度総会を開催。全国から組代表・教区評議員600人余が参加し、平和問題への取り組み等を重点目標とする今年度の活動方針や予算等が報告された。
開会式で大谷総裁は任期満了を迎えた永仮秀子会長(鹿児島教区評議員)に謝辞を述べ、「この一年実り多くなりますようご協力、また活動が活発になりますようお願い致します」と婦人会活動への協力を依頼。同連盟常務理事の宮崎憲之総務は「お寺が親しみやすく、楽しい場所だということを進めていただきますのは、仏教婦人会の方。是非それぞれの寺、住職、坊守さん方を盛り立てていただきたい。それこそが念仏が広まること」と今後の活躍に期待した。永仮会長は「今日の世界情勢にありまして仏法に恵まれる場を、そして同朋の輪を世界に広がらんことを一層強く思わせていただきます」と挨拶した。

2003/04/24 曹洞宗人権学習 出稼ぎ日系人に開教を

曹洞宗(有田恵宗宗務総長)の平成15年度前期管区教化センター連絡会議における人権学習が14日、宗務庁で開かれた。元ペルー新報(邦字)編集長の太田宏人氏が「出稼ぎ外国人への国内開教―人権擁護の立場から」と題して講演した。
南米からの出稼ぎ日系人の事情に詳しい太田氏は、曹洞宗が宗制で「海外開教」を「海外布教」としたことに理解を示しつつ、「在日外国人への開教も考えていただきたい」と話し講演に入った。
「『われわれはあなた方を受け入れます』と扉を開き、仏教的ケアが受けられる状態をぜひつくって頂きたい。尻込みする必要はない。ペルーの二・三世は慈恩寺をずっと護ってきた人たち。そうした信仰を大事しているはず」と日系人への開教を期待した。

2003/04/24 日蓮宗 世界に向けメッセージ発信

日蓮宗(岩間湛正宗務総長)は昨年、立教開宗750年の正当年を迎え、今年度で18年間にわたって展開してきた宗門運動「お題目総弘通運動」も終結となることを受けて20日、東京・大田区の池上本門寺を会場に、お題目総弘通運動結実大会「ワールドフェスタIN池上」を開催。当日は雨天にも関わらず約7千人が集まり、正午には岩間宗務総長が大堂横の特設ステージから世界に向けて恒久平和を願うメッセージを発表した。
「ワールドフェスタIN池上」は22日に身延山久遠寺で厳修される結願法要と連動する形で、18年のお題目総弘通運動の集大成として「未来に、世界に、人々に」をコンセプトに企画されたもの。当日はあいにくの雨となりバザーやフリーマーケットなどは中止となったが、境内には難民支援団体やNGO、NPOなどがそれぞれの活動を紹介するブースを出展し、さまざまな催しが終日行われた。
正午には大堂横に設置された特設ステージで「いのりの時間」が開かれた。これは参加者全員で世界の平和を願う祈りを捧げるというもので、ステージには導師を務める岩間宗務総長、副導師の藤崎一明伝道局長、梶山寛潮・お題目総弘通運動推進本部企画委員長をはじめ日本、アメリカ、イギリス、韓国、カンボジアなど9カ国から日蓮宗信徒や僧侶の代表者が登壇。パーリー語による三帰依文の読経後山内に梵鐘が鳴り響き、全ての音を消して恒久平和を願う黙祷が参加者全員により捧げられた。
その後岩間宗務総長が平和へのメッセージを言上。「敵を倒す鋭い爪も牙も持たない人間は、本来平和な生き物でした」で始まるメッセージでは、繰り返し行われる戦争の愚かさ、悲しさが語られ、「愚かさには智慧を、憎しみには慈悲を、拒絶には寛容の心を持って、対立より対話を、反目より協調を、分裂より連帯を、そして戦争より平和を」と訴えかけた。また、18年にわたるお題目総弘通運動の結実を受けて「自らの心の平和と共に、世界人類の永久平和のために祈りを捧げ、世界中の人々と手を携え、立正平和の運動を推進していくこと」を宣言した。
総長メッセージの後には、各国からの代表者が自らの言葉で平和を祈念して「いのりの時間」を終えた。

2003/05/01 総本山知恩院 投資信託2億円は解約

投資信託で資金運用し約1億円の含み損を抱えた浄土宗総本山知恩院(中村康隆門跡、京都市東山区)は4月28日、責任役員会を開き、先の顧問会(山下法文会長)の提言に従い、投資信託2億円は解約し、新門横駐車場購入のため旧あさひ銀行(現りそな銀行)から借入れた8億円を早期に返済することを決めた。また、この問題の責任を取って既に辞任した牧達雄前執事長と常住隆雄前財務部長を含め、現部長陣(執事)10人は退任で支給される退職金を受け取らないことも決めた。
解約によって現段階で1億円強の実損が出るため、「その責任の一端を表す」意味で、牧前内局を構成していた部長陣は退職金を受け取らないことに決定。この件に関しては牧前執事長にも何らかの対処を求めた模様で「早急に対処する」との回答を得たという。
今回の決定は顧問へ文書で伝え、その上で全国の教区長、教化団長、総代、知恩院企画委員へ問題の経過と合わせて伝えることにしている。当初、全国門葉に経過を記した文書を送るとしていたがこれに替えるという。

2003/05/01 天台特別功労賞送る

天台特別功労賞の表彰式が4月16日午後、大津市の天台宗務庁で行われ、既に受賞が決まっていた仏師の西村公朝氏(87、京都市右京区・愛宕念仏寺住職)と作家の瀬戸内寂聴氏(80、岩手県浄法寺町・天台寺住職)へ渡辺恵進座主から表彰状が贈られた。同賞授与は平成9年、雲井昭善・天台宗総合研究センター所長が初受賞して以来6年ぶり2度目。
天台特別功労賞は、教学・布教・宗教協力・文化・芸術・社会福祉活動等を通じて一般社会に対し、天台宗の宗旨を著しく宣揚した僧侶に授与されるもの。
表彰式では、副賞の金一封と記念品が西郊良光宗務総長から両氏へ贈られた。表彰式後は、両氏の記念講演も行われ、宗務庁・延暦寺内局部長、宗議会議員、宗務所長、また両氏の親族、法縁関係者ら計210人が参列した。

2003/05/01 第27回正力賞決定

(財)全国青少年教化協議会(全青協、野生司祐宏事務総長)は「第27回正力松太郎賞」の選考委員会を3月27日に開催。厳正な審査の結果、三重県員弁郡の木村敦子・浄土真宗本願寺派長伝寺前坊守と北海道美唄市の常光寺日曜学校に贈られることが決まった。
同賞は全青協生みの親である正力松太郎・読売新聞社社主にちなみ昭和51年に創設されたもの。全青協主催、読売新聞社などの後援で毎年、仏教精神に基づいて青少幼年を対象とした教化活動を行い、善導育成に従事し、また仏教精神に基づいて文学、音楽、美術、演劇、スポーツ、福祉、その他の文化・社会活動に業績をあげている個人・団体を表彰している。

今回受賞した木村さんは29歳の時に夫が死亡したことをきっかけに得度して僧侶となり、子どもがみ仏の教えを聞き、日々拝むことが大切だと信じて自坊で日曜学校を始めた。以来、紙芝居・幻燈・ゲームなどの催しや児童図書を集めた文庫を作ったりと努力を重ねた結果、子どもたちが毎週習慣のように集まってくるようになった。いまでは日曜学校の卒業生が仏教壮年会、仏教婦人会のメンバーとして活躍しており、79歳となった現在も日曜学校だけは木村さん自身が続けている。
40年以上にわたり「日曜学校」を継続し、かつ卒業生を中心に現在も定期的に開催している点が高く評価され、今回の受賞となった。
常光寺日曜学校(代表=杉田英明・浄土真宗本願寺派常光寺住職)は、杉田氏が結婚を機に二人で何か社会に貢献できるものはないかと考えて開催。その後、仏教婦人会の事業と位置づけ、会のスローガンである「仏の子を育てよう」を目的に今日まで継続している。日曜学校を続けることが至難となっている現状で40年という歳月を積み重ねる中、そこで育った青年が生きがいをもって活動を行っている。また生徒増につながる努力を常に怠らず、法嗣の入寺で人を得て、より多くの子どもたちに参加してもらうため、現在開校日の再検討も行っている。
同寺も「日曜学校」を継続し、現在もなおその活動に精力的に取り組んでいる点が高く評価された。
なお、今回の表彰式は5月19日に東京都文京区の東京ドームホテルで行われる予定。

2003/05/01 立正佼成会が政府に有事法案で意見書

今国会に提出されている有事関連3法案が可決されようとしていることに対し立正佼成会(庭野日鑛会長)では、山野井克典理事長が25日、首相官邸を訪れ、小泉首相あての意見書を福田康夫官房長官に手渡した。
有事関連3法案(武力攻撃事態法案・自衛隊法改正案・安全保障会議設置法改正案)について「生命の尊厳を尊重し、人権を擁護し、平和を確立するための道を指し示すものでありましょうか」と疑問視。続けて「大きな疑念と不安、そして危惧の念を禁じ得ない」としている。
また故庭野日敬開祖が国連軍縮総会で演説した「危険をおかしてまでも武装するよりも、むしろ平和のために危険をおかすべきである」との訴えを紹介しつつ、今回の法制度は「平和への道とは相容れない」と批判している。
さらに有事法案が「信教の自由・良心の自由を含む人権を制限し、日本を含む世界各国に生きる人々の共生によってのみ歩むことができる『平和への道』を閉ざすもの」と指摘しつつ、「宗教者、そしてまた国民の一人として、むしろ日本こそがこうした法制度をもたないことによって、広く国内外に平和への道を示すべきもの」と提言している。そして最後に「十二分な検討」を要請して締め括っている。

2003/05/08 超宗派で活動し20年

仏教情報センター(鈴木永城代表)は2日、東京都日暮里のホテルで、設立20周年記念イベント「いのち(生・老・病・死)を見つめる」を開催。関係者ら約300人が参加したイベントでは精神科医の斉藤茂太氏が講演したほか、ミニ・コンサートが行われ参加者はフォーク・デュオ「ダ・カーポ」の歌声に聞き入った。
仏教情報センターは「社会の中にいきる仏教」を目指して伝統教団の青年僧侶有志によって結成された団体。昭和58年の結成以来、テレフォン相談を中心に街頭相談、仏教ホスピスの会の活動などを通じて悩める現代人をケアするなど成果を上げてきた。現在では宗派を超えて約90人の僧侶が相談員として所属。
相談件数の総数も11万件を超えた。
イベントではまず設立20周年記念慶讃法要が鈴木代表導師のもと厳修され、相談員を務める9宗派から20人が出仕。超宗派ということもあり法要は四弘誓願と、パーリ語の三帰依文を唱和する独自のスタイルで進行。
かつての青年僧も20年を経たとはいえ、若々しさを残しながら、法要に臨み、鈴木代表が「無明悪道が渦巻く社会の中で、僧侶の使命を自省し、自利利他の精神のもと活動を行ってきた。俗信、逆信を正し、生老病死に悩む人々に対し『衆生病む故に我病む』の精神で尽くしていきたい」と慶讃文を奉読した。(8-15合併号)

2003/05/08 大谷派関係国会議員同朋の会 門首出席のもと約30議員が参加

昨年5月に発足された真宗大谷派関係国会議員同朋の会(代表世話人=瓦力衆院議員)は第2回の会合を8日午前8時から東京・千代田区の憲政記念館で開催。大谷暢顕門首をはじめ熊谷宗惠宗務総長などの大谷派代表と、塩川正十郎財務大臣や古賀誠衆院議員など約30人の国会議員が出席した。
開会式では代表世話人の瓦議員が今後の活動方針として年2回の開催とし、11月の報恩講にお参りに行くことを提案。続いて熊谷宗務総長が「ぜひ京都にも来てください」と応えた。その後、大谷門首が忙しい政務の中参集した国会議員に「ますますご活躍くださいますことを念じあげます」と感謝の意を表し、塩川財務大臣は「応仁の乱後の混乱期に皇室をしっかりと護ったのが本願寺であった」との逸話を紹介しながら「現代は変わったスタイルですが精神的危機。同朋が集まって精神的に護っていかないと」と挨拶した。
当日出席した主な議員は以下の通り(敬称略)。
市川保夫、伊吹文明、大森理森、奥田建、柿澤弘治、瓦力、木村隆秀、古賀誠、左藤章、佐藤観樹、自見庄三郎(代理)、塩川正十郎、城島正光、杉浦正健、樽床伸二、津島雄二(代理)、中川昭一、中山太郎(代理)、西野あきら、宮澤洋一、森喜朗、沓掛哲男、佐藤泰介、谷川秀善、西田吉宏、和田ひろ子。(8-15合併号)

2003/05/08 庭野平和賞贈呈式 エルワーズィ博士に

庭野平和財団(庭野日鑛総裁、庭野欽司郎理事長)の第20回庭野平和賞を授賞した英国、オックスフォード・リサーチ・グループ(ORG)主宰者でクエーカー教徒のプリシラ・エルワーズィー博士への贈呈式が8日、東京都新宿区のホテルで挙行された。国内外から200余人が出席した贈呈式では、独自の研究で一国の核政策の意思決定にまで切りこみ、核兵器廃絶や武器輸出削減などの分野で多大な貢献を果たした功績が高く評価された。(8-15合併号)

2003/05/08 徳川御三家そろい 寛永寺で公開シンポ

東京・上野の天台宗東叡山寛永寺(神田秀順住職)と台東区の主催で、8日から10日までの3日間、江戸開府400年記念イベント、「寛永寺トーク」が同寺、根本中堂で開催。特に10日におこなわれた公開シンポジウムでは徳川宗家、尾張徳川家、水戸徳川家の御3家が勢ぞろいし、徳川家子孫の視点から「現代の江戸」を語られた。
御三家がこのような場で揃うのは約10年ぶりとのこと。会場にはかつての将軍家の子孫を一目見ようと、200人を超える参加者が集まった。
シンポでは徳川宗家から徳川恒孝氏、尾張徳川家からは徳川義宣氏、水戸徳川家からは徳川斉正氏がそれぞれ登壇。「子孫の語る江戸をテーマ」に、3氏がそれぞれの先祖の逸話も交えて独自の歴史観を披露した。
その中で徳川義宣氏が「江戸の最大の遺産は学問重視の価値観、学問を学問として尊重する価値観だったのでは」と語り、徳川斉正氏も「15代の慶喜公は曾祖父であり、幕末は遠くないと感じる。江戸は思っていたよりも堅苦しくなく、自由にやっていたようだ。今よりも幸せだったのではないか」などと語り、在りし日の江戸を追憶をこめて振り返った。(8-15合併号)

2003/05/22 浄土真宗本願寺派門主 長島愛生園訪問

ハンセン病国立療養所・長島愛生園(岡山県邑久町)内にある「西本願寺会館」(真宗会館)が建立から今年45年を迎え13日午後、記念の集いが園内の元患者らでつくる真宗同朋会(多田芳輔会長)が主催して開かれた。集いのため、大谷光真・浄土真宗本願寺派門主が25年ぶりに同会館を訪問、元患者を前に「私たち真宗門徒として大事な点を見抜くことができなかった」と話した。

2003/05/22 妙智會が会長の誕生祭営む

妙智會教団は14日、宮本丈靖会長の誕生祭を東京・代々木の教団本部で開催し、全国の会員と共に内外の来賓代表が86歳の誕生日を祝した。宮本会長はイラク戦争の惨禍で多くの子どもが希望を見いだせないでいるとして、「イラクの子どもたちのために布施の修行をしましょう。2カ月間これを教団として呼びかけたい」と決意を披瀝した。
午前10時から始まった誕生祭では、宮本けいし理事長を導師に玄題三唱・読経・敬白文奏上と続いた。その敬白文で理事長は、宮本会長が故宮本ミツ会主と共に教団草創期を支え今日の基盤を築き上げたことや、国際的には世界平和の実現に向けて子どもたちのために活動していることなどを讃え、さらなる長寿を念願した。
宮本会長は各氏の祝辞に謝意を表しながら、「忍善の心をもってやり通し目的を達成することが妙智會の教えの一つ」と原点を強調。そのうえでイラク戦争で学校や文具などが不足している現状と国連子ども特別総会での提言を重ね合わせながら、「1年と4日前に国連で(初等教育の充実など)約束してきました。イラクの子どもたちのために何をしたらいいのか」と提起し、「イラクの子どもたちのために布施修行を展開したい。2カ月間これを教団として呼びかけたい。これは自分自身の修行である」と募金活動を呼びかけた。

2003/05/22 学会関係者を刑事告発

創価大学職員らによるNTT携帯電話通信記録窃盗事件について、昨年11月東京地裁で電気通信事業法違反と窃盗罪で有罪判決があり、判決は確定した。ところが同様手口で通話情報を盗まれたにもかかわらず自分たちの被害については立件されなかったとして、被害者の女性2人が13日、東京地検に刑事告発したあと、東京地裁内の司法記者クラブで記者会見した。
告発したのは雑誌編集者佐藤せい子さんとA子さん(匿名希望)の2人。告発されたのは前記裁判の被告だった嘉村英二・元ドコモシステムズ社員と氏名不詳の創価学会関係者数人。佐藤さんとA子さんは創価学会会員だったが、創価学会の反社会的な行動に疑問を感じて脱会。佐藤さんは創価学会批判のキャンペーンを展開している月刊誌の編集室長を務めている。
佐藤さんらによると昨年の事件捜査に当たった深川署は佐藤さんとA子さんから創価学会との関係や友人関係、所有している携帯電話関連の情報を詳細に聞かれた。2人は創価学会の犯罪性を明らかにするために協力した。この捜査のプロセスで嘉村元社員がNTT関連会社の立場を悪用して、佐藤さんらの携帯電話の通話記録を盗み出して創価学会幹部の創価大学職員に提供していた事実が明らかになったにもかかわらず深川署は立件しなかった。佐藤さんらは深川署の捜査と裁判所の判断に疑問を持っており、一連の通話記録盗み出し事件には創価学会の組織的関与が考えられるとして、真相究明のために告発に踏み切ったという。
佐藤さんとA子さんは「個人情報が簡単に盗まれるのは許されない。人権にかかわることなので、創価学会の圧力に屈せず真実を追及していきたい」と話している。

2003/05/22 第24回日韓仏教文化交流大会 大乗精神をアピール

新しい観光名所として注目を浴び始めている薬泉寺で行われた法要には2月に就任したばかりの金会長や禹瑾敏・済州道知事などが列席。薬泉寺は李朝初期の仏教建築様式で建てられた東洋最大規模の寺院で、法要が行われた大寂光殿には中央に高さ30㍍の本尊仏の毘廬遮那仏が、右に阿弥陀仏、左に薬師如来仏が安置されている。
法要では済州島仏教連合女性合唱団による讃仏歌や両国代表による献茶・献華などが行われ、宮林・日韓仏教会長は挨拶で、平和とは逆方向に進んでいる世界情勢を五濁悪世として「この五濁悪世を救済する教えは慈悲と智慧をもって和合を説く、仏教だけの説く指導原理であります」と大乗仏教が果たす役割を述べた。学術講演では韓国の李法山・東国大学仏教大学長と日本の中井真孝・仏教大学学長がそれぞれに共生論を論じ、混迷の現在にこそ共生思想が重要であるとの認識を示した。
学術講演後には全南亭・韓日事務総長と船岡芳昭・日韓事務総長が「共同宣言」を発表。宣言では「異教徒の存在を窮極的に許さない一神教の生命観」に対し「山川草木、悉有仏性の大乗仏教の精神を米国や中東地域に積極的にアピールする」「北韓に拉致された韓国と日本の被害者たちの無事帰国を仏教徒の立場から働きかける」「世界平和に寄与するために努力する」の3点で日韓両国が協力していくことを約束した。

2003/05/26 WCRP青年部会が発足30周年を祝う記念式典を挙行

(財)世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会の青年部会が発足30周年を迎えたことから21日、京都の立正佼成会京都教会で記念式典を挙行。歴代幹事長やOB、現役など200名が出席し、これを祝うと共に宗教青年の活躍に期待が寄せられた。また9代目となる新幹事長に三宅道人氏の就任が発表された。初代幹事長には父の三宅美智雄氏(前日本委員会事務総長)も経験しており、親子2代にわたる幹事長誕生となった。

2003/05/29 佛大、「仏教学科」が消える。04年度の学部改組で

浄土宗の宗門校、佛教大学(中井真孝学長、京都市北区)は2004年度から学部を大幅に改組、現行3学部12学科を4学部8学科に再編する。うち仏教学科は史学科、日本語日本文学科と共に人文学科となり、学科名が消える。
定員は全学部で1292人と今年と変わらないが、文学部は440人で今年より50人減。人文学科が320人で、従来の仏教138、史144、日本語日本文108の合計より50人減るため。

2003/05/29 大谷派、松プロと和解。『蓮如物語』裁判で

蓮如上人500回遠忌事業の一環として制作したアニメ映画『蓮如物語』の配給収入等を求めて争っていた裁判で真宗大谷派(熊谷宗惠宗務総長)は5月22日、被告の㈱松プロダクション(松方弘樹社長)及び関連会社の㈱京彩と和解した。和解による同派の受け取り分は2300万円(請求額の31%)。が、松プロ側が請求額満額の支払義務は認め、実質は同派が勝訴した恰好だ。

2003/05/29 曹洞宗 愛知専門尼僧堂が創立100年記念法要を厳修

一世紀にわたり尼僧を育成・輩出してきた曹洞宗愛知専門尼僧堂(正法寺)は17日、名古屋市千種区の同寺で板橋興宗前管長(大道晃仙管長名代)を招請して創立100周年記念法要を執行。また落慶法要、報恩諷経と全3座の法要が奉修され、100年の労苦をに思いを馳せつつ、次なる100年に向けてスタートをきった。

2003/06/05 統合学術国際研究所が発足

大阪市の日蓮宗妙見閣寺住職・竹内日祥氏が理事長となり、21世紀の創造的な思考モデルをもたらす「統合学」確立のための基礎研究及び学際的共同研究を進める「統合学術国際研究所」が発足し、30日に東京都内のホテルで記念レセプションが行われた。これまでにない新たな存在論としての「統合学」確立を目指し、各分野からの専門家33人が参加し、統合学とはどのようなものかについて期待や見解を寄せた。

2003/06/05 大谷派、遠忌総予算案は292億円

真宗大谷派(熊谷宗惠宗務総長)の第42回宗議会(藤田智賢議長)が5月29日、京都市下京区の宗務所で幕を開けた。熊谷内局は、7月以降の宗祖750回遠忌実働へ向け、総額292億円に上る総計画(予算)案はじめ遠忌本部職制案など関連条例案を提出した。特別募財の教区御依頼総額は198億円、割当基準は昨年12月「ご依頼に関する委員会」が提出した「新基準」が採用される。新年度一般会計予算案は経常部で総額89億1000万円(前年度比3%減)を計上した。

2003/06/05 天台宗茨城教区 天台宗開宗1200年記念特別授戒会を厳修

天台宗茨城教区(光榮純秀教区長)は2日、つくば市のつくば国際会議場で天台宗開宗1200年慶讃大法会記念茨城教区特別授戒会を厳修した。この円頓授戒会は小堀光詮・三千院門跡を伝戒師、小林隆彰・千手院住職を説戒師に行われ、県内から集まった約1100人の檀信徒が仏弟子となった。異例の大人数により、寺院の外での開催となったが、舞台装置や映像を駆使した演出も随所に施され、特色ある授戒会となった。
また、清興として著名なオカリナ奏者である宗次郎さんのミニコンサートも催され、こちらも好評を博していた。

2003/06/12 仏教伝道協会、第33回実践布教研究会開催

(財)仏教伝道協会(沼田智秀会長)は4日から6日までの3日間、滋賀県大津市の天台宗比叡山延暦寺の居士林で「第33回実践布教研究会」を開催。今年の会場は比叡山延暦寺ということもあってか、昨年の参加者の倍に近い宗派を越えた90人の男女仏教者が参集。特に長谷寺や新勝寺といった本山から派遣された僧侶が多かった。6日は午前1時に起床。上原行照阿闍梨を先頭に比叡山釈迦堂を出発。真っ暗な山道をライトで照らしながら速いペースで歩いて行く。途中にある神社やお堂に手を合わせる。しかし、道が暗い上に履き物は草鞋、注意深く歩かないとけがをしてしまうこととなるが、参加者は歩くことに集中し、けがをした人はおらず、リタイアした参加者も折り返し地点の比叡山事務所まで高齢者を除いて出なかった。

2003/06/12 伊藤苑主導師のもと、真如苑がハワイで灯籠流し

東京・立川市に総本部をおく真如苑(伊藤真聰苑主)は米国メモリアルデー(戦没者慰霊の日)の5月26日午後6時(現地時間)、ハワイ・アラモアナビーチで、真聰苑主が導師をつとめ、万霊の廻向と世界平和を祈念する、ハワイ灯籠流しを執行した。
本年で5回目となるハワイ灯籠流しは、すでにハワイにおける記念行事としての色彩を帯ており、導師入場の合図を告げるコンシェル(ホラ貝)、神に祈りを捧げるフラダンス、灯籠を沖まで運ぶカヌークラブ、灯籠を海岸から手で波間に浮かべて流す地元高校生、灯籠流しの最後をかざるパフォーマンスの合唱団など約300名の市民ボランティアが、その運営の中心的役割を果たした。

2003/06/12 WCRPヨルダン諸宗教サミット開催。イラク宗教者の参加も

WCRP(世界宗教者平和会議)国際委員会(本部ニューヨーク)は先月27・28の両日、イラク戦争をうけて隣国ヨルダンの首都アンマンで「国際諸宗教サミット」を開催した。「暴力の否定と正義による平和の促進」をテーマに、WCRP国際委員会のハッサン実務議長(ヨルダン国王子)、イラクの宗教者20人をはじめ国際人道支援団体代表など70人が出席した。
イラクからはイスラーム二大勢力であるシーア派、スンニ派そしてキリスト教の代表らが参加し、日本からは立正佼成会の山野井克典理事長が庭野日鑛会長(WCRP国際執行委員会会長)の名代として出席した。
2日間のサミットでは、イラク諸宗教評議会の設立支援を討議すると共に国際機関等による今後のイラク支援などを盛り込んだ「イラク宗教者による共同声明」を採択した。

2003/06/19 大谷派 宗祖750回遠忌総計画案が成立

真宗大谷派(熊谷宗惠宗務総長)の宗議会(藤田智賢議長)は11日、宗祖750回遠忌総計画案をはじめ遠忌関連議案、また新年度一般会計予算案など32議案を可決。12日の参議会(吉田武雄議長)もこれを可決し、宗議会が先に可決した3議案を含め、熊谷内局が提出した全議案が原案通り成立した。同派は7月以降、遠忌体制に入る。
成立した遠忌総計画(予算)は総額292億円。特別募財での教区御依頼額は198億円。03年度遠忌会計総額は35億9630万円、うち御依頼は22億円。割当には03年度経常費御依頼と同様、特別募財も"新基準"が導入される。導入に際しては5年の移行措置が設けられる。新年度一般会計経常部予算は前年度比約3%減の総額89億1000万円。

2003/06/19 曹洞宗の古刹・大乗寺に東隆眞住職が晋山

曹洞宗の古刹であり専門僧堂を併設する金沢・大乗寺では、今月8日、酒井澄龍第71世住職の退董に伴い72世東隆眞新命住職の晋山式が板橋興宗・前曹洞宗管長を初めとする両大本山役寮・宗門関係者、檀信徒などが参列して盛大に営まれた。新命住職は5年後の大乗寺開山徹通義介禅師(永平寺第3代)の700回御遠忌の修行に向けた諸準備を整えていくことになる。
5年後に徹通義介禅師の700回御遠忌を奉修するが、東住職はその任に当たることになる。一方で大乗寺を参禅希望者や相談者などに開放しつつも“観光化しない”“俗化しない”と表明しており、修行道場としての伝統を保持していく。

2003/06/19 大本、死刑廃止に賛同 議員連盟へ「見解」提出

大本(島本邦彦本部長)は12日午前、超党派の国会議員で組織する「死刑廃止を推進する議員連盟」会長の亀井静香衆議院議員へ「『死刑廃止』に賛同する教団見解」を手渡した。同日午後には記者会見を行ない、死刑制度の廃止を求める「教団見解」を発表した。
脳死・臓器移植やヒトES細胞作成など生命倫理上の問題への対応を検討する教団内の「生命倫理問題対策会議」(議長=廣瀬静水総長)で結論を得て、同連盟の活動に「精神的応援をするため」島本本部長らが東京の亀井議員の事務所へ赴き手渡したもの。同連盟の国会議員約120人へも郵送した。

2003/06/26 高野山真言宗 次期総長に土生川総長を再選

高野山真言宗の第121次臨時宗会が20日、和歌山県高野町の宗務所で開かれ、宗会は次期宗務総長(金剛峯寺執行長)に現職の土生川正道宗務総長(71、高野山無量光院住職)を再選した。任期は7月5日から3年。
任期満了に伴い先月29日までに宗会議員が改選され、これを受けて臨宗が招集された。最初に正副議長選挙が実施され、中津公雄議員(65、徳島県勝浦町・別格本山鶴林寺住職)が議長に、小紫(こむらさき)秀真議員(68、兵庫県南光町・常福院住職)が副議長に選出された。
この後中津議長のもと本会議を開催。7月4日で任期満了を迎える土生川宗務総長の後任を決める「後任執行長(宗務総長)選定の件」が上程された。四之宮弘孝議員が現職の土生川現総長を推薦。他に候補者は出ず、挙手で決が採られ、一人を除く賛成多数で土生川総長が再選された。

2003/06/26 倫理教育委員会第2回準備会議を開催

子どもたちの将来のために倫理教育に関する国際的な協力体制を作ろうと、「倫理教育委員会」の第2回準備委員会が、6月12、13の両日にわたり、スイス・ジュネーブで開催された。
倫理委員会の設置は、昨年5月、ニューヨークで行われた国連子どものための特別総会で、NGOを代表して演説した「ありがとう基金」の宮本丈靖総裁(妙智會教団会長)が提言したもの。
この度の準備会は、昨年11月、東京で第1回準備会が開かれたのにつづくもので、ユニセフやユネスコなどの国際機関の代表や、世界教会協議会、スリランカ・サルボダヤ運動、ローマ教皇庁家庭評議会、メリノール修道会、日本の全国青少年教化協議会などのキリスト教、イスラム教、ヒンズー教、仏教などの宗教NGOから23人が参加して開かれた。

2003/07/03 門徒側に閲覧認める 念照寺帳簿閲覧訴訟

浄土真宗本願寺派念照寺(大阪府堺市北野田)の門徒10人が同寺住職・坊守に対し、会計帳簿等の閲覧と妨害行為の禁止を求めて争っていた訴訟の判決が1日、大阪地裁堺支部(中山雅之裁判長)であった。裁判所は、住職らに対し財産目録や責任役員会議事録の開示は命じたが、門徒側が最も望んでいた収支計算書については「作成していない」との住職側の主張を追認し、その請求は棄却した。

2003/07/03 東方学院新学院長に前田專學氏が就任

日本を代表する仏教学者である故中村元博士が設立し、東洋の思想や文化に関する積極的な教育を行っている東方学院は、任期満了に伴い退任する三枝充悳学院長の後任を指名する役員会を6月4日に開催。その結果、後任として前田專學氏(東方研究会常務理事・東京大学名誉教授)が新たに学院長に指名された。なお前田氏の学院長就任は6月4日付けとなっている。
前田專學氏(まえだせんがく)昭和6年4月生まれ。愛知県名古屋市出身。東京大学大学院印度哲学専門課程修士課程修了。文学博士。東京大学名誉教授。武蔵野大学名誉教授。東方学術賞、日本学士院賞などを受賞。

2003/07/03 曹洞宗 多々良学園に5ヵ年で15億円支出

曹洞宗(有田恵宗宗務総長)の第91回通常宗議会(加藤俊雄議長)は最終日の27日、補正予算および決算案件など提出案件をすべて承認して閉会した。とりわけ多々良学園(山口県防府市)の校舎全面移転に3億円を今年度から5カ年にわたって支出(合計15億円)することが決まった。すでに宗門としては土地取得で9億円を助成しており、多々良学園の移転事業には総額24億円の支援となる。最近では、株式会社時代の東京グランドホテルの清算にあたって25億円余を支出したが、それに匹敵する金額となった。

2003/07/10 真言宗中山寺派、池田光輝管長が晋山

6月1日付で就任した池田光輝・真言宗中山寺派管長(大本山中山寺長老)の晋山式が7月2日、兵庫県宝塚市の同寺本堂で執り行われ、真言宗各山会所属の山主、執行(寺務)長、また世界連邦の活動で縁のある渡辺恵進天台座主などあわせて約200人が参列、池田新管長が精進を誓った。
池田新管長は、自坊の同寺塔頭・成就院から参道をお練りして本堂へ。法要で「図らずも一山の推挙を蒙り、中山寺長老の法灯を継承し、真言宗中山寺派管長の猊座に就く。浅学非才の身なれども日々の精進努力に徹す」と啓白文を奏上した。

2003/07/10 『生きる心のパワー』(西來武治著)出版記念会を開催

仏教をベースにさまざまな分野の問題に発言している医事評論家西來武治氏(79)が、『生きる心のパワー』(新葉館出版)を上梓、その出版記念会が5日、東京・新宿の京王プラザホテルで開かれた。
朝日新聞『ホームドクター』や『保健同人』など医学関係の編集者の経験があり、昨年3月まで4年間にわたって本願寺派宗門関係学校の千代田女学園中学・高校の校長を勤めて仏教教育を推進した西來氏の幅広い交友関係を反映して医学界、宗教界、マスコミ界から約200人が出席した。

2003/07/10 真如苑、フランスで斉燈護摩法要を厳修

真如苑(伊藤真聰苑主)はフランス・ロワール地方にある真澄寺フランス別院・沙堂(シャトー)で、現地時間の6月27・28日の2日間、斉燈護摩法要を真聰苑主導師により厳修。承仕や太鼓などのすべての式衆をロシアからヨーロッパにかけての現地教徒が務めて行われた盛儀に、世界各国からの代表教徒約3千人が参集した。

2003/07/17 曹洞宗推薦アニメ映画「良寛さん」完成披露試写会を開催

「良寛さん」製作委員会が製作した長編アニメーション映画「良寛さん」の完成試写会が13日、東京・中央区の銀座ブロッサムで開催された。上映会には関係者をはじめ約200人が来場。子ども好きで知られる良寛禅師のアニメということもあってか親子で鑑賞する参加者の姿も目立った。
同アニメは全国良寛会や新潟県良寛会、新潟県小中学校PTA連合会などの協力で製作された約70分の長編アニメーション映画。曹洞宗の推薦作品にもなっている。

2003/07/17 元学会顧問弁護士の山崎正友氏が勝訴

元創価学会顧問弁護士の山崎正友氏に対して大分県の女性が貸したお金の返還を求めて平成8年に起こしていた裁判の山崎氏勝訴は「偽証によるものだ」として、同女性が損害賠償を求めて証言者の地元である宇都宮地裁に起こしていた裁判の判決が5月29日にあった。同地裁は原告である女性の請求を棄却し、山崎氏らが勝訴した。

2003/07/17 「宗教と平和」青年の役割は?かめおか宗教懇話会

イラク戦争、北朝鮮問題、有事法制、自衛隊派遣と安全保障に関わる問題が相次いで起こる中、「宗教と平和」をテーマに青年の役割を考えようと青年8人が12日午後、亀岡市で開かれたシンポジウム(主催・かめおか宗教懇話会=宝積玄承会長)で語り合った。参加した外国人仏教徒は「自分の心を平和に、責める心をなくす。自分の心を平和にしないで、どうして外に平和をつくることができるか」と“心の平穏”を説いた。
かめおか宗教懇話会は平成9年1月設立。神社神道、立正佼成会、カトリック、天理教、大本、伝統仏教などの宗教者が集い、相互理解と研鑚、そしてまた究極的には世界平和を目的にシンポジウムなどを開催している。

2003/07/24 バーミヤン遺跡を世界遺産に登録

パリで開かれていたユネスコ(国連教育科学文化機関)の第27回世界遺産委員会は3日、アフガニスタン中部の「バーミヤン渓谷の歴史的景観と考古学的遺跡」を世界遺産リストと危機遺産リストに同時に登録。国際社会に保存修復のための緊急支援を呼びかけた。
バーミヤン遺跡は、インド、ローマ、ヘレニズム、ペルシア等の文化的影響が融合してできた、ガンダーラ仏教美術のひとつ。特に1世紀から13世紀までのバクトリア文明の特長をよく残した、まれな例である。単に技術的、造形的に価値をもつだけでなく、シルクロードにおける重要な仏教拠点であった歴史を示している。それだけではなくイスラム影響下に置かれる以前の、中央アジアの文化的伝統を留めた貴重な証拠としての価値が認められ、世界遺産登録に至った。(24-31合併号)

2003/07/24 インドマイトリの会 支援小学校を巡回

11年前から釈尊入滅の地インド・クシナガラの不就学児童の教育支援を続けてきた「インドマイトリの会」(水野梅秀理事長、大阪市福島区)はスタッフ2人を現地小学校へ派遣、7月1日から3日まで17校を回って教科書・ノート・ペンを配布、また教師の給与補助も行った。
同会はこれまで、インド・ウッタルプラデーシュ州の22の小学校に校舎、机、椅子などを贈ってきた。今年度からは支援内容を教科書・ノート等の支給、教師の給料補助等のソフト面に切り替えた。
今回の支援はその最初のもので、現地スタッフの角田直美さんと日本事務局職員の吉田有紀さんの2人が、7月から始まるインドの新学期に合わせて小学校17校を回り、ヒンディー語で書かれた州指定の各種教科書合計1万3680冊を配布した。
教科書の他にノート7556冊、ペン6940本も配布。また、22校の小学校教師136人の内、約半数にあたる67人の給料補助(7~9月分)も行った。同会では10月にも現地へ赴き、給与補助を実施することにしている。(24-31合併号)

2003/07/24 WCRP イラク復興緊急支援をユニセフに寄託

(財)世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会(白柳誠一理事長)は23日、東京・杉並の普門館内でイラク復興緊急支援として加盟団体から寄せられた浄財1千万円を日本ユニセフ協会に寄託した。ユニセフ側は「水・教育・予防接種」の3点に用いることを表明した。
WCRPを通じて1千万円を支援したのは加盟教団の中山身語正宗(佐賀県)。6月に開かれた理事・評議員会の席上、同宗の八坂隆憲管長がイラク支援に関して、信徒から浄財が寄せられていることを報告した。これを受けてWCRPでは、イラク支援では開戦前から活動実績があるユニセフ(国連児童基金)に寄託することが有効であると判断した。(24-31合併号)

2003/08/07 総本山長谷寺本堂 来年3月に復旧へ

奈良県桜井市の真言宗豊山派総本山長谷寺(川田聖定化主)は1日、奈良県庁の記者クラブで、今年3月3日に倒木によって破損した重要文化財「長谷寺本堂」の災害復旧工事に関する記者会見を実施。会見では本堂の毀損状況、修復実施方針、修復費用などの細目が発表された他、今後の具体的な修復スケジュールも公開された。
被害総額は調査の結果、現段階で約7千650万円。本堂が重要文化財であり、修復も国庫補助事業として行われることから、修復費用に関しては約80%を国と奈良県が負担。長谷寺所在地である桜井市も助成を行う見込みであるとの方針も併せて発表された。なお、本堂の修復は滝川社寺建築株式会社により実施される。

2003/08/07 全日本仏教会理事会開催 ルンビニー園事業終了にメド

(財)全日本仏教会(全日仏、森和久理事長)は29日、京都市内のホテルで理事会を開き、懸案だったルンビニー園復興事業について考古学調査の最終報告書を来年12月までに仕上げて同事業を終えることを決めた。このための予算として篤志勧募と本会計からの支出で2500万円を計上することも承認された。また重要事項として国政選挙における候補者推薦の方法も協議され、実施の延期や見直しを求める意見が寄せられたが、国政選挙の推薦を行うことは改めて確認。しかし具体的な手続きや方法については必ずしも明確になったとは言えず、かつて行っていた加盟団体の申請を経てからの推薦状発行になりそうだ。

2003/08/07 本願寺派仏青連盟 新門を総裁に推戴

浄土真宗本願寺派の大谷光淳新門が同派仏教青年連盟(舟川智也中央委員長)の総裁に就任し、その推戴式が7月26日午後、京都市下京区の本山総御堂で執り行われた。光淳新門は「総裁として皆さんと共に仏青活動の充実化、活性化を目指したい」と抱負を述べた。
式では全国の真宗青年約400人が見守る中、舟川中央委員長が「新門様には今後仏青活動の大きな柱となって、私たちを導いて下さいますことを」と推戴の言葉。平本ひとえ中央副委員長が総裁就任記念バッチを、南米開教区から参加したエリオ・サトウ氏が花束を贈呈した。
光淳新門は「仏教青年連盟の総裁として皆様と共により一層の仏青活動の充実化、活性化を目指したい」「浄土真宗のみ教えを聞く仲間としてお互いを尊重し、一緒に活動していきたいものです」などと抱負を述べた。
光淳新門の総裁就任は4月1日付(スカウト指導者会総裁にも同日付で就任)。総裁推戴式は「全国真宗青年の集い」の開会式の中で行われ、宮崎憲之総務、前田靖子・仏教婦人会総連盟会長、赤松義光・スカウト指導者会理事長、下迫紀弘・全国仏教壮年会議会長が参列した。
「集い」はこの後、「いってみよう! やってみよう!」を大会テーマに翌27日まで滋賀県竜王町の希望が丘文化公園を会場に光淳新門も参加して開催され、全国の真宗青年が親睦を深めた。

2003/08/14 比叡山上で世界平和を祈る

1987年の比叡山宗教サミットから16周年を迎え、今年も「世界平和祈りの集い」(主催・天台宗務庁他)が8月4日午後、滋賀県大津市の天台宗総本山比叡山延暦寺の一隅を照らす会館前広場で行われた。内外の宗教指導者をはじめ約1000人が参加、紛争続くパレスチナやイラクを憂慮しつつ、世界平和を願い真摯な祈りを捧げた。
西郊良光天台宗宗務総長が「私ども宗教者は生命の尊厳と人々の魂を救済するという大切な使命に向かって行動することが必要」と宣言して開会。毎年趣向を凝らす舞台は比叡山での研修に参加した中学生170人によって各国の小さな国旗で飾られ、世界各国が平和になることが表現された。
渡辺恵進天台座主は「私達宗教者は地上60億の全ての人達がお互いに助け合い喜びあえる日が到来するまで宗教の教義の垣根を超えて祈り力を合わせて行動を起こさねばなりません」と平和祈願。
続いて出口紅大本教主や森和久全日仏理事長、大塚喜直カトリック京都司教、宮本丈靖妙智會会長、白柳誠一WCRP日本委理事長、池田瑩輝世連日宗委委員長、五百旗頭陽二郎日本ムスリム協会名誉会長らの宗教指導者17人、また海外から参加したイスラエル・ラオ氏(前イスラエル首長ラビ)、シェイク・タラル・シデル氏(アラファト議長宗教顧問)、田雲徳氏(大韓仏教天台宗総務院長)の3人が壇上に上がり、参加者全員と共に延暦寺の鐘の音を合図に1分間の黙祷を捧げた。

2003/08/07 日蓮宗が田町・浜松町間に伝道掲示板設置

日蓮宗は伝道部が中心となり今年1月から、東京・芝の圓珠寺(田村妙真住職)境内に、布教を目的とした約20平方㍍の巨大看板を設置。通行人の注目を集めている。
もともと今年1月に開催された「大日蓮展」の告知を目的とし約600万円の費用をかけて設置されたものだったが、山の手線、京浜東北線、東海道線、東京モノレール、新幹線が通る路線沿いとあって注目度はバツグン。4月20日に行われた「ワールドフェスタ in 池上」の告知以降は「環境・平和・いのち―こころ伝える日蓮宗」に模様替えをして現在に至っている。
設置に中心的な役割を果たした伝道企画課の浜島典彦課長は看板の設置について「制限がある駅構内よりも、強い形で世の中にアピールできる」と狙いを語る。
圓珠寺の側も檀家や出入りの業者からに好評を得ており「電車の中からも良く見える」「感じがよい」といった意見も多数寄せられているという。
東京駅の1日の利用者は約200万人。その半数が田町―浜松町間を通過するとすれば、この看板がもつ潜在的可能性は極めて大きいといえるのではないだろうか。

2003/08/07 曹洞宗寺院20ヶ寺以上破損 宮城県北部連続地震で

7月26日に発生し、現在もなお余震が続いている宮城県北部連続地震は、負傷者664名、家屋の破損8245世帯(8月8日現在)という被害を出す大災害となった。中でも特に震源地にほど近い、南郷町、鳴瀬町、矢本町、河南町では各宗派の寺院にも本堂、庫裏の全半壊や墓石の倒壊といった多数の被害が発生していることが判明。現在、被害実態の調査と復旧作業が急ピッチで行われている。
寺院被害としては、特に曹洞宗の被害が深刻で、曹洞宗宮城県宗務所(留守孝道所長)の発表によると、矢本、鳴瀬、河南などの各町にまたがる第11教区では21ヶ寺中、本堂、庫裏に大きな被害を受けた寺院が16ヶ寺、その中でも約半数が立て替えが必要なほどの被害に見舞われている。また曹洞宗に次いで現地の寺院数が多い臨済宗妙心寺派も9ヶ寺、日蓮宗、浄土宗などもそれぞれ各1ヶ寺の被害が報告されているという。

2003/08/21 真言宗智山派管長に宮坂氏が再選

真言宗智山派(小林照宥宗務総長)は宮坂宥勝管長が今年11月15日で任期満了となることを受け、後任管長を選定する管長候補者推薦会(議長=高橋隆天・大本山川崎大師平間寺貫首)を、7月30日に総本山智積院で開催。後任候補者として宮坂管長の他、阿部龍文氏(東京西部・満願寺住職)、小峰正存氏(東京多摩教区・圓乘院長老)の3氏が選出されたが、その後阿部氏と小峰氏が候補者を辞退したことから、宮坂管長の続投が決定した。
また、候補者が一人に絞られたため選挙は無投票となるが、正式な決定は10月3日に選挙会(選挙長=小林照宥宗務総長)を開催した後、宮坂管長に当選を通知。その後1週間以内に本人の受諾を受けてからとなる。なお、管長の就任は任期満了後の11月16日。任期は4年。

2003/08/21 天台宗妙法院門跡 新門主に菅原信海氏

天台宗(西郊良光宗務総長)は11日、空席となっていた妙法院門跡(京都市東山区)の門主に「門跡寺住職推薦委員会」で推薦された栃木教区照尊院住職の菅原信海氏(77)を選任することを決めた。任期は7年。
三十三間堂の本坊である同門跡は、大久保良順前門主が昨年6月30日に辞任。そのため天台宗代表役員の西郊宗務総長が代務者を務めていたが、今年7月28日に開かれた「門跡寺住職推薦委員会」で、全員一致で候補者として推薦した。
予定では、9月2日に比叡山の滋賀院門跡(大津市)で渡邊惠進座主から菅原新門主に住職辞令が親授される。
菅原氏は大正14年(1925)栃木県生まれれ。早稲田大学第一文学部東洋哲学専修卒業。昭和27年に日光山輪王寺一山照尊院住職に。早稲田大学では助教授、教授、文学部長を務めた。現在は同大学名誉教授。専門は日本宗教思想史(文学博士)。天台宗内においては、大僧正、勧学、宗義研究所布教部主任、宗典編纂所編纂委員。また日光山輪王寺執綱、同寺宝物殿館長でもある。著書に『古寺巡礼・輪王寺』(共著、『山王神道研究』『日本思想と神仏習合』『日本人の神と仏』など多数。

2003/08/21 千鳥ヶ淵で戦没者慰霊法要厳修

日蓮宗(岩間湛正宗務総長)は15日午前9時から、「千鳥ヶ淵戦没者追善供養ならびに世界立正平和祈願法要」を厳修した。法要は同墓苑が建設されて以来、毎年営まれているもので、今年は大雨に見舞われる悪天候ながら遺族や僧侶ら約240人が参列。戦地で倒れた多くの戦没者に向けて哀悼が捧げられた。
法要は同墓苑の六角堂で神蔵義一・東京西部宗務所長導師のもと営まれ、読経と共に堂内に安置された茶色の陶棺に向かって式衆と修法師がそれぞれ散華と修法を行った。
法要後の挨拶で遠藤文祥・総長室長は「(多くの日本人が)戦後生まれとなり戦禍が歴史の中に埋没するのではという危機感を持っている」と述べた上で、イラク戦争などの国際不安に触れ「日蓮聖人の教えをもとに世界平和を訴えていかねば」と呼びかけた。

2003/08/28 天台座主への登竜門・戸津説法 今年は藤前総長

天台座主への登竜門とされる「戸津説法」が8月21日から25日までの5日間、滋賀県大津市下阪本の天台宗東南寺で行われ、今年は前宗務総長の藤光賢氏(佐賀県三田川町金乗院住職)が同宗所依の経典・法華経を説いた。
初日の21日は渡辺恵進座主をはじめ門跡寺院住職、西郊良光宗務総長はじめ宗門・延暦寺役員、末寺住職、檀信徒らが随喜。
藤氏は、琵琶湖に近い東南寺周辺が「戸津の浜」と呼ばれていたことに由来すると、同説法の名の由来から話し始め、「法華経の護法神として尊ばれた」日吉大社の御神体・山王権現を話した後、釈尊が法華経を説く直前に説いたとされる『無量義経』に触れて「これは法華経という究極の一法をお説きになることを暗示させた」と、法華経の優越性などを語った。

2003/08/28 第3回仏教ルネサンス塾で上田紀行塾長が講演

東京・港区の曹洞宗青松寺(喜美候部宗一住職)では、24日午後、3回目となる「仏教ルネッサンス塾」を塾長の上田紀行氏を迎えて開講。「癒しから仏教ルネッサンスへ―私はなぜここにいるのか」と題して行われた講演には、主催者側の予想を超える約170人が参加。上田氏は自身の少年・青年時代を通しての人格形成について語った。

2003/08/28 WCRP日本委とKCRPが共催し、日韓青年交流会を開催

WCRP(世界宗教者平和会議)日本青年部会とKCRP(韓国宗教者平和会議)共催の日韓青年交流会が、両国併せて40人が参加して行われた。21日から24日までの4日間、東京・杉並の立正佼成会施設を主な会場として、隅田川でのボランティアや各ホームステイ先での交流などを体験。実際にお握りを1000個作り、台東区の墨田公園周辺のホームレスへ配布するといった活動を通じ「宗教の違いはあっても真理は一つ」と、互いに対する理解を深めた。

2003/09/04 第3回智豊合同教学大会が開催

真言宗豊山派・豊山教学振興会(会長=大塚惠章・宗務総長)と真言宗智山派の智山勧学会(佐藤隆賢理事長)は2、3日の両日、東京・大塚の真言宗豊山派宗務所で第3回智豊合同教学大会を開催した。大会には両派の研究者ら約80人が出席し、計38人(豊山派22人、智山派16人)が研究発表を行った。
開会式では智豊両派の各賞受賞者の表彰式も行われ豊山教学振興会功労賞を筑波大学名誉教授の川崎信定氏、智山勧学会奨励賞を智山伝法院の山野知恵氏がそれぞれ受賞した。
受賞者の詳細は以下の通り。
【豊山派】▽豊山教学振興会功労賞=川崎信定氏▽豊山教学振興会賞・教相部門=飯塚秀誉氏、事相部門=塚越秀成氏
【智山派】▽智山派勧学会奨励賞=山野知恵氏▽智山勧学会奨励研究助成=佐々木大樹氏(智心会代表)、▽護法会賞=山野知恵氏

2003/09/04 関東大震災から80年迎え震災・戦災遭難者を慰霊

死者・行方不明者10万人以上をだした関東大震災からちょうど80年を迎えた1日、墨田区横網の東京都慰霊堂で「関東大震災・都内戦災遭難者秋季慰霊大法要」が秋篠宮御夫妻を迎えて営まれた。今年は聖観音宗浅草寺一山が出仕し、遭難者を追悼した。主催は東京都慰霊協会で、東京都仏教連合会などが協賛した。
法要では、東京都慰霊協会の貫洞哲夫会長の式辞で開幕。浅草寺の清水谷孝尚貫首を導師に一山僧侶、東京都仏教連合会各地区代表ら60名が随喜して読経した。

2003/09/04 知恩院、法然上人御影分身像を開眼 全国巡錫へ

平成23年に迎える法然上人800年大遠忌へ向けて浄土宗総本山知恩院(中村康隆門跡、京都市東山区)は御影堂(大殿)の本尊・法然上人御影の分身像をこのほど制作、8月29日午前大殿で開眼式を執り行った。分身像は今後、遠忌お待ち受け事業として寄贈された専用車に乗って全国を巡錫する。
分身像は内陣須弥壇前に輿に乗せられて安置され開眼。中村門跡が導師を勤め、吉田孝導執事長をはじめ知恩院内局、また水谷幸正宗務総長ら浄土宗内局、さらに知恩院布教師会関係者ら約300人が参列して法要が営まれた。
中村門跡は分身像の全国巡錫に触れて「一般の方が身近に法然上人のお姿に接する機会が与えられるわけでありまして、これは宗門の歴史にとって初めてというべき貴い因縁。どうぞ皆様方、お帰りの際はお知り合いの方に御分身がいずれ回ってくるから拝顔、お待ち受けするようにお伝えいただきたい」と呼び掛けた。
分身像は、蓮華座を含め高さ73㌢・幅75㌢・奥行56㌢。胎内に弥陀三尊、善導大師が法然上人を極楽へ導く姿が彩色画で描かれている。また御廟の浄砂、インド・ブッダガヤーの土、牛黄を入れた水晶三角五輪塔も納められた。室町時代の作と伝えられる御影堂本尊・法然上人御影の分身像が制作されるのは初めてだという。

2003/09/11 死刑廃止訴え宗教者ネット設立

聖エジディオ共同体が5月23日に行った死刑廃止セミナー「共に命を考える」を契機とし、日本国内の宗教者・宗教教団が結集して「死刑をとめよう」宗教者ネットワークが設立された。
現段階で生命山シュパイツァ―寺や日本キリスト教協議会など複数の団体が賛同。個人でも松田一・人類愛善会「生命倫理問題対策会議」事務局長、雨森慶為・真宗大谷派同和推進本部委員などが参加を表明している。
活動としては参加団体内での情報交換や共同行動、死刑問題を考える集会の開催などが中心となる見込み。

2003/09/11 大船観音で『ゆめ観音アジアフェスティバル』開催

SOTO禅インターナショナルは7日、神奈川県・大船観音寺で、今年で5回目となる「ゆめ観音・アジアフェスティバル」を開催した。天候にも恵まれ、夜8時半の終了までに約1500人が訪れた。
「日本で生活するアジアの方々に少しでも楽しい時間を」「平和の願いをアジアから世界へ」の趣旨のもと、日本をはじめアジア各地の様々な芸能が白衣観音の前で繰り広げられた。創作和太鼓ユニット「十三」、ネパールのアーティスト「チョウタリ・バンド」の演奏、フィリピンチャリティーサークルによるフィリピン舞踊、インドでヨガを学び日本各地で公演している「カラータットヴァ」のインド舞踊、東京沖縄県人会の沖縄舞踊が次々と披露された。

2003/09/11 日蓮宗・中央教研 摂折問題テーマに議論

日蓮宗現代宗教研究所(現宗研、久住謙是所長)は3、4日の両日、東京・池上の宗務院で第36回中央教化研究会議を開催した。今回のテーマは「日蓮宗布教を考える―通仏教化した現状と摂受折伏問題」で教義の根幹に関わるということもあり例年より多い約160人が参加。基調講演では「摂受正意」「折伏正意」の立場から2人の論者が講演を行った他、講演後には3つの分科会に分かれて討議が行われた。
講演では、『開目抄』『如説修行鈔』の解釈をめぐり正面から激突する形となったが、摂受折伏に関する根本的な解釈に相違が見られた上、両名ともに決定的な証拠に欠けていることから、明確な決着には至らず、同問題は長期化しそうだ。

2003/09/18 日本仏教学会で梵文維摩経

日本仏教学会は12・13日の両日、東京・西巣鴨の大正大学で、2003年度日本佛教学会を開催した。「今回の大会には全国から約150人が参加。計31人の研究者が発表を行った。また、大会では大正大学が所蔵する貴重な佛教資料の特別展示も行われ、チベット・ポタラ宮で発見され大きな話題を読んだ維摩経梵文写本も公開。参加者から熱い注目を集めていた。
展示では写本の他にも貝葉の『八千頌般若波羅蜜経』、『瑜伽師地論声聞地梵文原文』といった文献や、河口慧海が著した『西蔵文典』などの資料も展示され、研究者が足を止めて文献に見入る姿も見られた。
なお『維摩経梵文写本』については現在解読が進められており、年内にも出版される予定。

2003/09/18 密教学芸賞は稲葉義猛氏へ 真言宗各山会

真言宗各派総大本山会(各山会、小林照宥代表総務)は10日午後、京都市東山区の智山派宗務庁で常任委員会を開き、第41回密教学芸賞を元高野山真言宗管長の稲葉義猛氏(89、和歌山県高野山本覚院)に贈ることを決めた。授賞式は10月10日午前10時から東京・港区の別院真福寺で日本密教学会第36回学術大会の開会式と併せて開かれる。
稲葉氏は大正3年2月生まれ。高野山大学密教学科卒。12歳で高野山中学入学と同時に南山進流の関口慈暁氏の謦咳に接して声明道に入る。その後中川善教阿闍梨に師事して皆伝。高野山専修学院、高野山大学では声明教育を担当し、長年後進の指導にあたり、その功績が今回認められた。稲葉氏は宗会議員、内局部長などを経て平成6年から管長を務めた。

2003/09/18 真宗大谷派 本山御影堂等の耐震調査報告会を開催

真宗大谷派(熊谷宗惠宗務総長)の本山御影堂等(京都市下京区)の耐震調査についての中間報告会が13日午後、同市左京区の京大会館で行われた。耐震性は全体として「健全とは言い難い」としながらも、調査によって現在までに使用木材はマツ・ケヤキ・ヒノキと意外に少ないことが判明したほか、部材の含水率が低く全体的に良好な環境にあることも報告された。
調査は今後も使用木材の劣化診断や骨組模型による振動実験など3年後の平成18年まで継続される。

2003/09/18 「9・11」2周年迎え、宗教系団体が追悼行事

世界貿易センタービルに旅客機が突入し、ビル内部の人間と合わせ数千人の犠牲者を出した9・11米同時テロから2周年を迎えた。都内でも、昨年の9・11を機に結成された平和を学ぶ・考え・願う青年仏教者の集い(平仏集)をはじめ、日本山妙法寺、明るい社会づくり運動などの数多くの団体が犠牲者に対する追悼行事を実施。平和を考えるワークショップやチャリティコンサートを通じ、犠牲者への哀悼を捧げると共に、今なおアフガニスタンやイラクで続く戦乱の一刻も早い終息を祈願した。

2003/09/25 霊感商法対策弁連 第38回大阪集会を開催

全国霊感商法対策弁連(伊藤和夫代表世話人、以下弁連)の第38回大阪集会が19日午後、大阪市内のホテルで開かれ、統一教会(世界基督教統一神霊協会)を相手に起こした各地での裁判の勝訴判決の他、被害の現状が報告された。弁連事務局の渡辺博弁護士は「伝道活動が非常に盛ん。我々のホームページに連日多くの相談が来ている」と、今なお教団によって多くの被害者が出ていることを伝え、統一教会の危険性を改めて強調した。

2003/09/25 真言宗豊山派 第107次宗会通常会開催

真言宗豊山派(大塚惠章宗務総長)は17日~19日までの3日間の日程で第107次宗会通常会を開催した。議会では平成14年度真言宗豊山派収入支出決算、平成15年度真言宗豊山派収入支出補正予算案などの決算議案を中心に4議案が上程され、審議の結果、全案が可決承認された。なお、今宗会は宗会議員任期中における最後の議会となる。
真言宗豊山派の平成14年度の収入支出決算は、収入が当初予算より約2千2百万円増の9億0162万8626円、支出が当初予算額から約6千7百万円減の9億3533万6601円となり、収支差額の8945万5989円が時期繰越収支差額として計上。平成15年度真言宗豊山派収入支出補正予算案に関しては、収支ともに当初予算から5945万円が増額補正され9億2548万円となった。
なお、任期満了に伴う宗会議員選挙は10月3日に発令される。

2003/09/25 武野総長が戦没者追悼法要で新追悼施設に言及

浄土真宗本願寺派(武野以徳総長)は18日午後、東京・九段下の千鳥ヶ淵戦没者墓苑で大谷光真門主臨席のもと第23回「千鳥ヶ淵戦没者追悼法要」を厳修した。法要の挨拶の中で、武野総長は、昨年、一昨年に続いて新国立追悼施設建設と要請していく考えを表明した。また、イラク戦争をはじめとする現今の世界情勢に触れながら平和への願いを新たにしていた。
同追悼法要は、過去の戦争で犠牲となった戦争犠牲者すべてを追悼するために毎年9月18日に実施しているもの。今年も大谷門主が臨席。全国から2500人の僧侶、門信徒が参列した。

2003/10/02 北海道十勝沖地震で各宗寺院に被害

先月26日の早朝に発生した震度6弱の連続地震「十勝沖地震」により、北海道東部を中心に大きな被害が発生した。9月30日現在、釧路などを中心に約572人が負傷、計105棟、87世帯の住宅被害が確認されており、津波や液状化現象に伴う港湾施設、道路などの破損も報告されている。また寺院にも多数の被害が発生しており現在各宗派が被害実態の調査を急いでいる。
現在までにあきらかになってきた寺院の被害調査によると、北海道に寺院を多く持つ浄土真宗大谷派、同本願寺派の被害が大きく、震源地に近い釧路、十勝、日高、苫小牧などで寺院の柱や基礎部分に損傷が出ているなどの被害が報告されている他、墓石や石碑、石仏などの倒壊が見られるという。また地震に伴う地割れや液状化現象の被害も一部に見られ、両派ともに宗務所から人員を派遣し現地調査に当たっている。
その次に大きな被害が報告されているのは高野山真言宗。同宗では台風10号で被災した寺院を中心に5ヶ寺が被災し、その内の2ヶ寺は山門や堂内の納骨堂、庫裏などが大きく破損しているという。同宗でも地震を受けて内局から役員が視察に行っており、被害実態の把握を急ぐ方針だ。
また、その他には日蓮宗では1ヶ寺が建物の一部や内陣に被害を受けた他、真言宗智山派でも釧路などにおいて仏像や地蔵が倒れるなどの被害が判明している。
現段階で判明している寺院被害は地震規模から考えると比較的軽微と言えるが、現地では今も余震が続いていることから、今後被害が拡大することも懸念されており、被害調査も難航している模様だ。

2003/10/02 衆院解散迫り全日仏が候補者推薦の協議へ

全日本仏教会(全日仏、森和久理事長)は国政選挙への候補者推薦再会を決めたが、その基準と手続きなどについて近く話し合われる。国会は衆院において今月10日解散、11月9日投票で動き出しており、それへの対応が全日仏として急がれている。
全日仏は、「政教分離していない政党が政権に参加することに反対」してきた立場から自自公政権発足以来の国政選挙では、候補者の推薦をとりやめた。平成12年の総選挙では推薦状を発行しなかった。
今年5月の理事会では、国政選挙の推薦再開を決定。今年2月の全日仏の新年懇親会には自民党を中心に政治家が顔をそろえ、全日仏と政治家との距離が縮まった。加えて教育基本法改正論議における宗教教育の導入に向けて、各政党に要請していることも推薦再開を踏み切らせたようだ。
しかし7月の理事会では「人物本位」を確認したものの、具体的な手続きについては議論されていなかった。そのため従来行っていた加盟団体からの申請に基づいた推薦状発行に落ち着くと見られている。
近く、森理事長をはじめとする関係者で手続きなどが話し合われるが、「人物本位」としながらも、全日仏として候補者に条件を付与するのかどうかが注目される。

2003/10/02 ちばてつや氏が戦争体験を語る 浅草寺文化講座

浅草寺主催の仏教文化講座が19日、東京・新宿の安田生命ホールで開催された。当日は漫画家のちばてつや氏と大正大学の宇高良哲教授が講演。342人席のホールは満席となり、会場外のテレビ画面で聴講する人の姿もみられた。
その中でちば氏は、浅草寺境内の満州からの引き揚げ時に犠牲となった母親と子どもを痛み建立され、自身も像の原案を手がけた「満州母子地蔵」(写真)にふれながら、少年時代をすごした奉天での戦争体験を回想。戦火から逃れる過程で多くの民間人が犠牲となった他、ようやく辿りついた引き揚げ船でも飢えや疲労から死亡する事例があったことを紹介。「犠牲者はその場で水葬にされ、引き揚げ船がその周囲を汽笛を鳴らしながら3度回った」などと戦争の悲惨さをなまなましく語った。
会場では引き揚げ体験者の漫画家たちが参加した画集『中国からの引き揚げ少年たちの記憶』も紹介され参加者の注目を集めていた。

2003/10/09 本願寺派、外国人得度習礼を9年ぶりに実施

浄土真宗本願寺派(武野以徳総長)では、海外5開教区から外国人29人が参加して外国人得度習礼が10月6日から同月16日まで京都市下京区の国際センターを中心にして行われた。
僧侶として必要な教養・行儀などを教修する同習礼の実施は平成6年以来9年ぶり。得度希望者が一定の人数に達したため武野総長が掲げる「拓く伝道」の一環として実施した。
内訳はオーストラリア開教地2人、ヨーロッパ開教地区4人、カナダ開教区1人、ハワイ開教区6人、北米開教区16人。男女別では男性16人・女性13人で、年齢は26歳から80歳まで。
武野総長は、善導大師の「自信教人信」の言葉を引いて「皆さんはこれから浄土真宗の僧侶となることを目指して得度習礼を受けていただくのでありますが、『自ら信じ人を教えて信ぜしむ』というこの言葉に込められた得度することの意義を学び取って、浄土真宗本願寺派の僧侶としての自覚と使命を身につけていただきたい」と話した。同月15日に得度式が行われ、29人の外国人僧侶が誕生した。

2003/10/09 日蓮宗荒行堂 法華経寺は例年通り開堂へ

昨年度に開設された加行所で6人の退堂者を出し、宗内で大きな問題と化している日蓮宗(岩間湛正宗務総長)の加行所が例年通り11月1日に開設されることが判明した。しかし今年度の加行所では中山法華経寺(千葉県市川市、新井日湛貫首)は通常通りの開設となるものの、遠寿院(戸田善育住職)が全国に向けて単独開堂を宣言。現段階で宗務院側との話し合いにも決着がついていないことから加行所の分裂開堂がほぼ決定的なものとなりそうだ。

2003/10/09 天台宗総合研究センターが「こころの教育」シンポ

天台宗総合研究センター(雲井昭善センター長)は7日、東京・西巣鴨の大正大学で、教育基本法改正論議で話題となっている宗教教育の在り方を含めたシンポジウム「こころの教育を考える」を開催。教育学者や現職教師などから宗教教育の必要性は認識されつつも、その現実は困難であることが提起された。

2003/10/16 第13回中村元東方学術賞を田村晃祐氏に贈呈

(財)東方研究会(中村洛子理事長)とインド大使館の共同主催による第13回「中村元東方学術賞(中村元賞)」の授賞式が10日夕、東京・九段のインド大使館で挙行され、天台宗宗祖の最澄研究に貢献した田村晃祐・東洋大学名誉教授に賞状・副賞が手渡された。
謝辞で田村教授は、「日本の代表的宗派は鎌倉時代に誕生し、祖師方は比叡山で学ばれた。日本仏教の特色を考えるには天台、開祖である最澄らと言うことで研究を始めた」と研究動機を披露。いろいろな困難があったとしながら、「出発点で一生が終わろうというのが現実」と最澄研究が生涯を貫くものであることを話した。また聖徳太子研究についても言及。太子の『法華義疏』に関して「偽撰説、真撰説に対しちょっとした疑問をもっている。この疑問が解決すれば偽撰説は解消できるのではないかと思っている」と真撰説に自信をのぞかせた。(16-23合併号)

2003/10/16 日蓮宗に新会派「明和会」が設立

日蓮宗の議会を構成する宗政3会派(同心会、正法クラブ、新成会)のうち、正法クラブ(小松浄慎会長)と新成会(楠山泰雅会長)が10日、正式に合併し、新会派「明和会」を設立した。今回の合併により明和会に所属する議員は計23人。同心会を一人上回る最大会派の成立となった。合併により、日蓮宗は10数年ぶりに2大会派に戻ることになる。
明和会発行の設立趣旨によると「立教開宗750年慶讃諸事業を炎上した今日、新しい時代に適応しうる新宗門の構築を目指すべきとの観点から、宗会においても新体制に臨むとの結論にいたった」となっている。(16-23合併号)

2003/10/16 天台宗議会、開宗1200年総予算を可決

天台宗(西郊良光宗務総長)の第104回宗議会(奥村慶淳議長)が10月14日から17日までの4日間、大津市の宗務庁で開かれ、編成が遅れていた開宗1200年慶讃大法会(平成15年4月~20年3月)の総予算案はじめ関連議案が可決・成立した。同予算総額は37億円。寺院・教師に課せられる大法会納金は、寺院教会納金が納金個数1個あたり24円、教師納金はその年の教師冥加料の5分の2とした。収納期間はそれぞれ平成16年度から5年間。(16-23合併号)

2003/10/16 創価学会の通信秘密侵害事件で「真相究明の会」発会

昨年9月に発覚し11月に有罪判決となった創価学会幹部と創価大学卒業生によるNTTドコモ携帯電話通信記録盗み出し事件で、今年5月に東京地検に通信の秘密侵害を告発した被害者女性の2人を励まし真相究明を求める会が13日、都内で開かれ正式に発会した。
会の名称は、「創価学会関係者による通信の秘密侵害を告発した2人を励まし、事件の真相究明を求める会」(創価学会の通信秘密侵害事件真相究明の会)と言い、世話人はジャーナリストの斎藤貴男氏、通信産業労組の野形葵書記長、創価学会による被害者の会の水口和夫代表、ジャーナリストの乙骨正生氏。(16-23合併号)

2003/10/30 佛教大学が学術賞創設、第1回は斎藤助教授へ贈呈

佛教大学(中井真孝学長、京都市北区)は、世界文化の向上や建学の精神の高揚に貢献した大学有縁の研究者に贈る「佛教大学学術賞」と「同学術奨励賞」を創設し23日、第1回学術賞を斎藤英喜・同大文学部助教授へ、同じく第1回学術奨励賞を斉藤利彦・同大非常勤講師へ贈った。
学術賞の斎藤助教授は昨年上梓した『いざなぎ流祭文と儀礼』(法藏館)で「高知県物部村に伝わる民間宗教を16年間実地調査してまとめ、民俗学・宗教学・国文学等へ影響」(中井学長)を与えた。学術奨励賞の斉藤非常勤講師は、昨年の論文「『興行地』堺と観客」で、研究が余り行われていなかった「堺の歌舞伎興行を探ることで学界に大きな問題提起をした」(同)。
授賞式は10月23日の創立記念式典の中で行われ、受賞者には副賞として学術賞100万円、奨励賞50万円も贈られた。

2003/10/30 庭野平和賞創設20周年を記念しピースフォーラム開催

庭野平和財団(総裁=庭野日鑛立正佼成会会長、庭野欽司郎理事長)は庭野平和賞創設20周年としてさる18日から3日間、「紛争状況における宗教者と宗教集団の役割」をテーマにピースフォーラムを開催。受賞者たちとゆかりの深い朝鮮半島、スリランカ、イスラエル・パレスチナ、北アイルランド、メキシコの5大紛争地域で活動する宗教者が和平プロセスや和解について討論し、異なる紛争地域の当事者どうしが意見交換や連帯することの有効性などが確認された。

2003/10/30 ASIRAの働きかけで国際ボランティア組織「BSA」が発足

全真言宗国際救援機構(ASIRA、中村義英理事長)の働きかけにより、世界12ヵ国の僧侶達による国際的なボランティア組織「ブッディスト・サンガ・アセンブリ(BSA)」が誕生。その設立大会が19・20日の両日、神奈川・磯子区のテラノホールで開催された。大会には東南アジアを中心に10カ国から約40名の僧侶が参加。僧侶による実践的なボランティア活動について討議が行われた。

2003/11/06 「お盆の思い出」絵画コンクールに1万4千点の応募

(株)日本香堂(小仲正克代表取締役社長)では30日、同社主催の「ふるさとお盆の思い出絵画コンクール」の最終選考が東京・銀座の同社本社ビルで行われ、全国から集まった1万4千点の中から優秀作品が選出された。
入賞作品は12月20日より、同社の本社ビルで一般公開され、入賞者の表彰式も行われる。

2003/11/06 死刑廃止求める市民が刑死者の碑建立 宝塚・大林寺

死刑廃止を求める市民有志が兵庫県宝塚市の浄土宗大林寺(木下達雄住職)に「死刑によって殺された人たちの『碑』」を建立、11月3日午後、その除幕式が行われた。市民有志が刑死者の墓を建てるのは全国的に初めてだという。
石碑は、死刑廃止の運動を進める市民有志が昨年夏から呼び掛け勧募。70万円ほどが寄せられ、その発起人の一人で20数年前から死刑廃止運動を続けているという木下住職の自坊、大林寺墓所の一角にこのほど建立した。
高さ1・2㍍、幅1・4㍍ほどの石碑の表には昭和22年5月に起きた殺人事件で逮捕されたが、強く冤罪を主張していた西武雄死刑囚(75年6月に刑執行)が獄中で詠んだ「叫びたし寒満月の割れるほど」という悲痛な句が刻まれている。
除幕式はあいにくの雨となったが、石碑に巻かれた白い布が取り除かれた後、20人の参列者が一人ひとり献花して合掌。木下住職は「ここから死刑廃止を叫ぶ石碑でもある」と石碑建立の意義を話した。

2003/11/06 曹洞宗がハワイ開教100周年の祝賀法要を厳修

曹洞宗(有田宗務総長)は、ハワイ開教(国際布教)100周年記念の祝賀法要を26日、大道晃仙管長の代理として斎藤信義・大本山總持寺副貫首ら宗門役職者らが参列してオアフ島のワイキキにあるホテルで盛大に厳修された。法要にはハワイ9カ寺の日系人メンバー(信徒)や米国本土からのメンバーも加わり、日本からも多くの参拝団が訪れ1400名が参列し一世紀にわたる開教を祝した。
今回の開教100周年事業に連携しているSOTO禅インターナショナル(SZI)は、日系人や日本人旅行者がよく利用するクアキニ病院に1万ドルを寄贈。式典の中で藤川享胤会長から病院代表者に手渡された。

2003/11/06 京都で日中韓仏教交流会議日本大会を開催

中国仏教の復興をはじめ日中仏教交流に先駆的役割を担った中国仏教協会前会長の故趙樸初師によって、東アジア仏教徒の「黄金の絆」を築き強めるため提唱された日中韓仏教友好交流会議日本大会が29日、京都で開催された。日本では第3回に続いて6年振り2度目となる第6回大会は、3ヶ国から約300名が参加し、北相宗大本山清水寺で各国代表が世界平和祈願法要を営んだ後、立正佼成会京都普門館まで平和行進。大会では「仏教と平和―日常生活と仏の戒」をテーマに学術講演会を実施し、戒を持することが平和と環境の保持に有効であると示された。

2003/11/13 本願寺派 武野総長辞任し不二川議員が新総長に

浄土真宗本願寺派の武野以徳総長は11月7日、京都市下京区の宗務所で開かれていた定宗で、提案した全議案が可決・承認された後、辞任した。「親鸞聖人750回大遠忌を真に挙宗一致で迎えるため」。後任総長を決める宗会議員による選挙は10日に行われ、大谷光真門主が指名した僧侶議員2人の内、不二川公勝議員(広島県吉舎町明覚寺住職)が選出された。
後任総長を決める選挙で、大谷門主は不二川議員と松原功人議員(山口県東和町正覚寺住職)の2人を候補者に指名。総数70票中、63票を獲得した不二川議員が当選した。松原議員は6票獲得、その他は白票1票。
不二川新総長は昭和12年1月生まれの66歳。龍谷大学文学研究科修士課程修了。平成5年から宗会議員、現在3期目。総務経験3回。01年4月の総長選挙でも門主の指名を受け武野前総長と争い、この時は両者とも37票を獲得したが、規定により年長者の武野前総長が選ばれた。

2003/11/13 統一教会問題で「被害者の会」結成

全国的に世界基督教統一神霊協会(統一教会)による被害者が増え続けている中、被害者家族による全国組織が結成された。全国統一教会被害者家族の会は8日、東京・本郷の文京区民センターで結成総会を開いた。総会には被害者による家族など約100人が参加し、今後の対応などを話し合った。会長には自身も娘を救った経験のある神保広次氏を選出するとともに、浅見定雄氏(東北学院大学名誉教授)など4人のアドバイザーを定め、今後とも被害者家族が一致団結して問題に取り組んでいくことを確認した。
アドバイザーに就任したのは、浅見氏のほかに、川崎教子(NPO法人小諸いずみ会、いのちの家所長)、小牧悠二(法政大学名誉教授)、黒鳥栄(日本基督教団戸塚教会牧師)の各氏。

2003/11/13 全日仏 総選挙候補者 98人が当選を果たす

今度の衆院選で創価学会を支持母体とする公明党が200名近い自民党候補者を推薦し、宗教界の対応が注目されたが、候補者推薦を再開した全日本仏教会(全日仏、森和久理事長)は119人にを推薦し98人が当選を果たした。また国会議員組織を有する浄土真宗本願寺派や浄土宗などでも独自に推薦した。
00年の総選挙では、政教問題を抱えている公明党が与党となり「自自公政権」(当時)に反発していた全日仏は国政選挙での候補者推薦を見送っていた。今年に入ってからの理事会で再開することを決定。今回、加盟団体からの申請に基づき自民党89人、民主党26人、無所属4人の119人を推薦した。当選者数は自民党73人、民主党24人、無所属1人。

2003/11/20 「宗教者ネット」発足1周年記念しシンポ開催

平和つくり出す宗教者ネットは15日、東京・早稲田の日本キリスト教会館で発足1周年記念シンポを開催した。シンポには宗教者ネットの関係者の他、イスラームや新宗教からも代表者が登壇し、平和に向けた宗教者の役割について様々な角度から活発な討議を行った。
発題後の質疑では主に「自衛隊のイラク派遣」について質問が集中。自衛隊派遣については「便宜で原則を変えるべきではない」(山本俊正・日本キリスト教協議会総幹事)との反対意見が大勢を占めたものの、一方で「インフラなどの復興整備のための派遣については是非を検討せねば」とする見方も出され、同じ宗教者間でも、現実的な対応を巡り微妙な相違も見られた。

2003/11/20 浄土宗 水谷総長が無投票で再選される

浄土宗の次期宗務総長を決める同宗第81次臨時宗議会が11月18日、京都市東山区の宗務庁で開かれ、現職の水谷幸正総長(75、京都市伏見区三縁寺住職)が無投票で再選された。議長には稲岡康純議員(71、滋賀県湖東町善哲院住職)、副議長には里見嘉嗣議員(55、神奈川県横浜市大運寺住職)がそれぞれ選出された。再選された水谷総長は、僧侶養成と宗門の構造改革を今後の重要な取り組みに挙げた。
総長、議長、副議長の略歴は次の通り。
◎水谷総長=昭和3年4月生まれ。龍谷大学文学研究科(旧制大学院)修了。佛教大学教授・学長、浄土宗総合研究所長等を経て平成11年11月、宗務総長に就任、今回再選。
◎稲岡議長=昭和7年7月生まれ。関西大学卒。平成7年の初当選以来、宗議会議員3期目。浄土宗保護司会副理事長。
◎里見副議長=昭和23年1月生まれ。大正大学卒。平成7年の初当選以来宗議会議員3期目。

2003/11/20 築地別院の帰敬式で光淳新門が初のおかみそり

東京・築地の浄土真宗本願寺派築地別院(中西智海輪番)で11日~16日まで恒例の報恩講が行なわれた。15日の大逮夜法要では大谷光淳新門が築地別院に初めて出座、導師を勤めた。この日の帰敬式には関東周辺の門徒98人列席し光淳新門から初めてのおかみそりを受けた。
大逮夜法要には約620人の門徒がつめかけた。式衆による雅楽に導かれて大谷光淳新門が出座、法要を営んだ。「皆様に会えて嬉しい」と前置きしてから法話を実施。物事の判断が自分の考えを基準になされてしまっており、多くの過ちがおきていると世の現状を憂いながらも「念仏だけが平等。他を害そうとしなくても、思わぬところで罪を犯す我々を救わずにいられないのが阿弥陀さまです。親鸞さまの教えを自分のこととして受けとめ、ともに喜び、これからも念仏を唱えさせていただきましょう」と語りかけた。
帰敬式では98人が受式したが、新門が執り行うのは今回が初めて。真宗門徒として新たな門出に立った人々に対し、新門は門徒としての自覚を求め激励した。

2003/11/27 立正大学 次期学長が高村弘毅氏に決定

日蓮宗の宗門大学である、東京・品川の立正大学は、吉田榮夫学長の任期満了に伴う後任学長の選挙会を24日に開催。投票の結果、高村弘毅・地球環境科学部教授に決定した。任期は来年4月から3年。
今回の学長選挙では各学部から2人ずつ選出された計16人からなる選考委員会による事前選考で高村氏と手川誠士郎・文学部教授が選出され、この2人による選挙となった。投票は専任講師以上の教員によってなされ、高村氏が後任学長に選出。26日に行われた理事会において正式に承認されたことを受けて最終的に確定した。
高村氏は昭和12年、青森県の出身。満66歳。立正大学文学部地学科を卒業後、同大大学院文学研究科地理学専攻修士課程を修了。文学博士。大学卒業後は立正大学文学部教授、同大学生部長、文学部長を歴任した後、現在は同大地球環境科学部長、同大全学協議会議員、同大評議員を務める。
日本における地下水学の権威であり、昭和59年には「日本地下水学会功労賞」を受賞している他、アルジェリア、韓国、ザンビアなどでの水資源の開発や調査などにも取り組んでいる。著書に「地下水資源の開発と保全」(水利科学研究所刊)「名水を科学する」(編著、技報堂出版)など。

2003/11/27 全日仏 機構改革で改革推進委員会を設置

(財)全日本仏教会(全日仏、森和久理事長)は20日、都内のホテルで理事会を開き、機構改革に着手することを決めた。10月3日に提出された財政検討委員会の答申に基づいたもので、「改革推進委員会」の設置も承認された。素案では現行の5部体制を3部制とし、一方で役務就任としてきた日本宗教連盟やWFB(世界仏教徒連盟)の役員を全日仏の任期(2年)とは切り離した人材登用も模索された。また加盟団体の負担金については次期26期は据え置かれることになった。

2003/11/27 浄土宗第2次水谷内局発足 教学局長に岡本宣丈氏

11月18日の浄土宗臨宗で再選された水谷幸正宗務総長は同月25日、7人の局室長を任命し、第2次水谷内局を発足させた。局室長は3人が留任、4人が初入局した。
僧侶養成を重点施策に掲げた水谷総長は、その職責を担う教務局長に非宗議会議員で長く大正大学事務局長を務めた岡本宣丈氏(東京教区法蔵院住職)を抜擢した。この点について水谷総長は「僧侶養成については浄土宗の僧侶の中ではベテラン中のベテランだと認識してお願いした」と話した。
第2次水谷内局の顔ぶれと略歴は次の通り。
▼総務局長=福嶋照純氏。新任。74歳。鳥取教区大蓮寺住職。宗議会議員2期目。
▼教学局長=岡本宣丈氏。新任。60歳。平成3年から同12年まで同大事務局長を務めた。元東京教区議会議員。
▼財務局長=曽和義雄氏。再任。63歳。兵庫教区安楽寺住職。宗議会議員4期目。
▼社会国際局長=松本眞岳氏。再任(前内局で総務局長)。74歳。岡山教区寿正院住職。宗会議員3期目。
▼文化局長=入西勝彦氏。新任。64歳。東京教区得生院住職。宗議会議員2期目。
▼総長公室長・800年大遠忌事務局長=豊岡鐐尓氏。再任。62歳。伊賀教区念仏寺住職。宗議会議員4期目。
▼人権同和室長=淺野義光氏。新任。54歳。岐阜教区本誓寺住職。宗会議員3期目。

2003/12/04 大正大学新学長に星野英紀氏が決定

東京・西巣鴨の大正大学は松濤誠達学長の任期満了を受けて、後任学長の選任を行う第242回大正大学理事会を3日に開催。後任学長として同大学長補佐の星野英紀・人間学部教授に決定した。任期は今年12月16日から3年となる。
学長就任にあたり星野氏は、自己中心主義が蔓延している現代社会にあって「大正大学は、在学している学生、来たりくる学生に、慈悲と利他の精神をしっかりと身につけさせ、社会のあらゆるセクションで貢献できるような教育を実現していきたい」とコメントを発表。社会の要請に合った教育の推進に意欲を表明している。
星野氏は昭和18年生まれ。満60歳。昭和43年に大正大学大学院文学研究科宗教学専攻修士を終了。その後シカゴ大学修士課程修了(Master of Arts取得)。文学博士。平成元年に(財)国際宗教研究所所長、平成8年の東京大学非常勤講師を経て、平成9年に大正大学教授に就任。平成13年からは大正大学学長特別補佐も務めている。専門は宗教社会学で、昭和55年には第16回日本宗教学会賞を受賞している。著書に『巡礼―聖と俗の現象学』(講談社)、『四国遍路の宗教学的研究―その構造と近現代の展開』。

2003/12/04 曹洞宗保育連合会が50周年記念大会を開催

曹洞宗保育連合会(有田惠宗会長)は29日、東京・錦糸町のマリオットホテルで創立50周年記念大会を開催した。記念法要の後、佐藤達全・育英短期大学教授が講演した。曹洞宗保育に従事し、その功労が認められた602人のうち340人が全国から集まった。
表彰式では創設50年以上、20年以上の施設と勤続5年以上、11年以上、21年以上、31年以上、41年以上の個人と、連合会の発展に貢献した者や功労者が表彰され、各代表が賞状を授与された。東京都高安寺保育園で40年以上子どもと接してきた谷中美佐子さんが、「お釈迦さまの縁に感謝して、仏の子を預る使命ともに保育に務めたい」と謝辞を述べた。

2003/12/04 炎天寺一茶まつりに今年も22万通の応募

炎天寺一茶まつり委員会が主催、(財)全国青少年教化協議会などが後援し23日、東京・竹の塚の真言宗豊山派炎天寺(吉野秀彦住職)で、平成15年度「一茶まつり」が開催された。当日は小林一茶を追悼する「一茶忌」法要が営まれた他、全国から応募された俳句作品の入選者に対する表彰式が挙行され、全国から集まった小中学生に吉野住職らが賞状と記念品を授与した。
炎天寺一茶まつりは子ども俳句の祭典として、俳人小林一茶の命日前後に行われている恒例の行事。42回目を迎える今年度は日本国内にとどまらず、アラスカやシンガポールの日本語学校などからの応募作品も含め、計21万9990におよぶ俳句が寄せられた。

2003/12/04 大谷派 御影堂修復で御真影を動座

真宗大谷派(大谷暢顕門首、熊谷宗惠宗務総長)は御正忌報恩講を終えた11月29日、8年後に迎える宗祖親鸞聖人750回遠忌の特別事業、御影堂修復に先立ち、御真影(ごしんねい=親鸞聖人木像)を阿弥陀堂に移す動座式を執り行った。御真影の動座で式が営まれるのは史上初めて。満堂の僧侶・門徒が見守った。御影堂修復は、来春には素屋根を掛ける本格的な工事が始まる。竣工は7年後の2010年の予定。
御真影は午前11時15分頃、輿に乗り、熊谷総長が先導して御影堂を出発。後ろに参務らが従い、廊下を通って11時半頃、阿弥陀堂に到着した。御影堂で実施されていた法要は今後、阿弥陀堂で実施される。御真影は1602年、第12代教如上人が徳川家康から烏丸六条の土地を寄進され、東本願寺を別立した際、群馬県前橋市の大谷派妙安寺から移されたもの。

2003/12/11 日仏保が「教育と宗教」考える研修会を開催

(社)日本仏教保育協会(植村映雄理事長)は4日、東京・市ヶ谷の私学会館で教育と宗教を考える研修会を開催した。関係者を中心に約40人が参加した研修会では、全米科学教育センター所長のユージニー・スコット博士を招いての講演が行われ、米国における宗教教育の実情に関する報告が行われた。
スコット氏はまず、宗教と科学の関係を①対立、②無関係、③対話、④統合の4つに分けて分類。宗教教育の現状をふまえながら、その関係が未だに「対話」「統合」にまで達していないと主張した。
特に米国において1925年以来論争となっている「進化論」教育を取り上げ、現在でも約3割に及ぶ保守的なキリスト教徒が「神による創造に固執している」と紹介。
創世記に基づく進化論を説く「フラット・アーサーズ」や天動説を主張する「ゲラルダス・ブアウ(聖書天文学協会)」、地球の年齢を6千年から1万年とするヤング・アース論で知られる「創造科学研究所」などの運動を取り上げ、「そのような運動を支持基盤とする政治家が、各州の教育委員会を構成することで公教育に対する様々な干渉が行われている」と指摘。「他の先進国に比べ、米国の科学教育は狂気の沙汰といわれかねないレベルだ」と現状を嘆いた。
また直接的な意味での聖書教育が違憲と判断された現在では、「進化論をいかがわしいもの」とする誘導を行うことで、進化論の信憑性を貶める方法がとられていることに触れ、教育の背後に存在する原理主義の存在に強い危機感を表明した。

2003/12/11 東西本願寺が自衛隊派遣に反対表明

浄土真宗本願寺派(不二川公勝総長)は9日、政府がイラクへの自衛隊派遣基本計画を決めたのを受け、同計画の即時撤回を求める声明を首相官邸へ郵送した。
声明は「浄土真宗本願寺派はイラクへの自衛隊派遣に対し、抗議するとともに、イラク派遣基本計画の即時撤回を求めます」とした上で、「政府のイラク復興・テロ撲滅等支援のため、自衛隊を派遣するという行為は、恒久平和・戦争放棄を願う日本国憲法の精神に背くものとして深く憂慮するもの」と理由を述べ、「武力行使を伴わない平和的解決を目指されますことを強く求めます」としている。
真宗大谷派(熊谷宗惠宗務総長)も同日、事態を受けて熊谷宗務総長のコメントを発表した。
熊谷総長は、11月29日にイラクで日本人外交官2人が殺されたことに関し「哀悼の意を表すると共に、いのちを奪った行為に対して強く抗議」するとした上で、自衛隊派遣に関し「自衛隊は重火器を有する軍隊。その自衛隊を今なお戦争状態にあるイラクへ派遣することは、復興支援という名目とは逆に、報復の悪循環を助長するだけであって本当の意味でイラク国民の生活を回復することにはならない」と異議を表明。
「戦いをもって戦いを終わらせようとすることがどのような解決にもならないことを真理として受けとめ、関係諸国が英断をもって戦いを止める努力をする、そのことを促していくことが国際社会における日本が果たすべき役割」と述べている。

2003/12/11 WCRP日本委が北東アジア問題で講座を開催

(財)世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会は29日、東京・神社本庁大講堂で「北東アジアにおける平和の共創―相互理解と自己変革を通して」をテーマに平和大学講座を開催。平和に対する問題だけでなく、宗教協力や対話の成果をいかに社会に還元するかといった課題も提起された。
フロアを交えた討論では、奈良発言に関連して「(宗教対話や協力が)サロン化しているのではないか。そうさせてはならない」と厳しい意見が寄せられ、原点を顧みる機会になった。