総本山醍醐寺(麻生文雄座主、京都市伏見区)は8月29日、平安中期951年に創建された国宝・五重塔を13年ぶりに開扉し、写経奉納者200人余りに初重内部に描かれた両界曼荼羅や真言八祖を公開した。
五重塔公開は11日に発表して報道されており開始の午前10時半前には連日の暑さにもかかわらず参拝者の行列ができるほど盛況となった。
開扉にあたっては同寺の仲田順和執行長はじめ山内僧侶8人で法要を厳修。その間、参拝者が五重塔の正面にあたる西側ご宝前に写経を奉納・礼拝した後、正面の他、扉が開けられた三方からも内部の壁画を見て回っていた。この日は一般参拝者とともに智山派寺院子弟で大正大学などで学ぶ修行僧も訪れていた。
10時半から約1時間の公開で、160人が写経を奉納。午後1時半からも1時間公開され、47人が写経を奉納してこの日は終了した。
開扉は、同寺が公益法人として文化財など伝承されている寺宝をできるだけ公開していこうと実施。五重塔が醍醐天皇の菩提を弔うため建立されたのにちなみ、同天皇の月命日にあたる毎月29日(2月は閏年以外28日)の午前10時半と午後1時半から約1時間、写経奉納者を対象に行うことにした。
初重内部には心柱の四面に両界曼荼羅、壁面に善無畏を除く真言八祖が描かれ、そのうち弘法大師空海の像は現存するもので最古とされる。建物と共に、壁画も国宝に指定されている。
公開に合わせて総門から西大門までの参道ではフリーマーケット「醍醐市」が新たに開かれ、手作り人形、陶芸、ガラス彫刻、バッグ、古着、山野草などを扱う露店約60店が出店して賑わった。